E-Ink専門店のSKT株式会社が、E-Ink搭載Androidタブレット「BOOX Max Lumi」を発売します。この製品はタブレットとしては大型の13.3インチサイズで、前身機「BOOX MAX3」から、多くの改善が施されています。
なお「BOOX MAX3」については以前ウインタブで実機レビューをしています。Max Lumiとは筐体に共通点も多いので、こちらもあわせてご覧ください。
BOOX MAX3 レビュー - Android9.0を搭載して新世代に突入、ワコムペン対応で13.3インチの最新電子ペーパータブレット(実機レビュー)
1.スペック
OS: Android 10
CPU: オクタコア
RAM: 4GB(LPDDR4x)
ストレージ: 64GB(UFS2.1)
ディスプレイ: 13.3インチEink(2,200 × 1,650)タッチ
ライト: フロントライト(寒色及び暖色)
ネットワーク: Wi-Fi(2.4GHz + 5GHz)+ BT 5.0
入出力: Type-C(OTGサポート)Micro HDMI
バッテリー: 4,300mAh/ 最大6週間(スタンバイモード)
サイズ: 310 × 228 × 7.9 mm / 570 g以下
前身機のBOOX MAX3とのスペック比較表を見てみましょう。
前身機のBOOX MAX3から、あちこちスペックアップしています。OSは「最新じゃないけどまあ最新」のAndroid 10、CPUは型番非公開のオクタコアCPUで、比較表には「Upgraded Octa-core」という記載がありますので、MAX3のCPUよりも性能がアップしていると思われます。CPUと同様、RAMとストレージの規格もアップしていますので、MAX3よりもかなり高速化しているんじゃないかと思います。
RAMは4GB、ストレージは64GBと、仮にこの製品を「電子ブックリーダー」と位置づけるのなら十分すぎる容量ですが、単なる電子ブックリーダーではなく、「Androidタブレット」でもありますので、実際に使ってみないと容量が十分なのかどうか、確たることは言えません。ただし、E-Inkタブレットという性質上、ゲーム用の製品ではありませんので、RAMが足りなくて挙動がおかしくなる、という心配はいらないでしょう。
ディスプレイは13.3インチと大型で、タッチ対応します。また、タッチ対応だけでなく、4,096段階の筆圧に対応するペン入力(ワコムデジタイザー搭載)も可能です。さらに、MAX3にはなかった「フロントライト」が装備されています。E-Inkは基本的にライトなしで使う、というか、「周囲の光だけで使える目に優しいディスプレイ」というのが売りなのですが、利用シーンによってはライトがあったほうが見やすいケースもありますので、この改善はありがたいと言えるでしょう。
また、フロントライトは「暖色(Windowsでいう夜間モード)」にも対応しています。
サイズはMAX3とほぼ同じですが、少し厚みが大きくなり、重量も重くなりました。しかし、この製品が「13.3インチのタブレット」であることを思えば、570 gというのは依然として超軽量と言えます。
2.筐体
ウインタブでレビューしたBOOX MAX3は筐体色がホワイトでしたが、現在公開されている画像だとMax Lumiの筐体はブラックです。
この製品、アスペクト比が4:3なので、iPadと同じですね。「フラットディスプレイ」なので、ベゼルとディスプレイに段差がない構造です。というか、一般的なWindowsやAndroidのタブレットと同じです。
下部にあるボタンは「戻る」兼「指紋センサー」です。「ホーム」ならわかりやすいんですけど「戻る」というのがちょっとトリッキー。
背面です。下部に2つスピーカーグリルがあります。ちゃんとステレオですね。筐体素材は不明ですが、かなりの軽量筐体なので、樹脂製ではないかと思います。
この画像はポート位置を見やすくするため、明るさとコントラストを調整しています。上面(画像上)には電源ボタン、下面(画像下)にはUSB Type-CポートとMicroHDMIポートがあります。このMicroHDMIポートは「入力」です。つまり、この製品はPCなどの外付けモニターとしても使える、ということです。ただし、SKTの製品ページにあるように「ソフトウェアによるモニター機能」なので、表示の遅延は大きくなります。
MAX3から引き継ぎの機能として、ペン入力が可能です。デジタイザー方式はワコムで、4,096段階の筆圧に対応しますので、PDFファイルにメモ書きしたりといった用途ならかなり快適に使えるでしょう。
Android機なので、スマホやタブレットと同様、画面を分割して複数のアプリを同時に使うこともできます。
3.価格など
BOOX Max Lumiは10月13日の発売予定で、SKT NETSHOP、Amazon、Yahooショッピングで販売されます。価格は税込み98,780円です。なお、購入店舗により付属品が少し異なります。AmazonとYahooで購入する場合はミヤビックスの保護フィルム、交換用ペンチップ、日本語設定マニュアルが付属になり、SKT NETSHOPだと、このほかに純正保護ケースも付属します。いや純正保護ケースは必要でしょう。なので、SKT NETSHOPでの購入をおすすめします。
13.3インチと大型サイズなので、電子ブックリーダーとしてはもちろん、Androidタブレットとしてアプリを動かすこともできますし、PDFビューワーを使って資料に書き込みをしたりといったことも快適にこなせるでしょう。正直なところ、動画を視聴するとかゲームをするのが主目的ならこの製品はあまり向かないと思います。E-Inkは目に優しく疲れにくいというメリットがありますので、やはり「読む」ことを主目的に考えて購入する製品ですね。それに加えて、まだ発展途上とはいえ、PCモニターとして使ったり、ペンを使って絵を描いたりといった付加機能をいろいろ楽しんでみたいものです。
4.関連リンク
BOOX MAX Lumi:SKT公式サイト 製品紹介
Boox MAX Lumi:SKT NETSHOP
Boox Max Lumi:Amazon
Boox Max Lumi:Yahoo
※発売は10月13日です
コメント
BOOX MAX lumi 買って使っているのですが、筐体はアルミじゃないですか?プラスチックや樹脂と違って熱伝導しますよ?他にもプラスチックって書いてあるブログみたのですが、みなさん実際持ってます?