こんにちは、かのあゆです。ASUSがゲーミングスマートフォン「ROG Phone 5S/5S Pro」を国内向けに正式発表しました。5月に発売した「ROG Phone 5」のマイナーチェンジ版で、CPUがSnapdragon 888 5GからSnapdragon 888+ 5Gにアップデートされたほか、ディテール部分がブラッシュアップされました。
1.ROGPhone 5sシリーズ スペック
スペック表
ASUS ROG Phone 5sシリーズ | |
OS | Android 11 with ROG UI |
CPU | Qualcomm Snapdragon 888+ 5G |
RAM | 5s:12/16GB 5s Pro:18GB |
ストレージ | 256/512GB |
ディスプレイ | 6.78インチAMOLED(2,448 x 1,080) リフレッシュレート144Hz タッチサンプリングレート360Hz |
LTEバンド | 5G:n2/n3/n5/n7/n12/n20/n28/n38/n40/ n66/n71/n77/n78/n79 FDD-LTE:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18 /19/20/25/26/28/29/30/32/66/71 TD-LTE:B34/38/39/41/42/48 |
SIM | nanoSIM × 2 |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB 3.1 Type-C、USB 2.0 Type-C、イヤホンジャック、POGOピン |
カメラ | イン24MP/アウト64MP + 13MP + 5MP |
バッテリー | 6,000 mAh |
サイズ | 173 x 77 x 9.9 mm |
重量 | 238 g |
バリエーションモデル
ROG Phone 5s:
・12GB/256GB:104,800円
・16GB/512GB:124,800円
ROG Phone 5s Pro:
・18GB/512GB:142,800円
コメント
OSはAndroid 11で、ROG Phoneシリーズ専用のカスタムUI「ROG UI」が採用されています。基本的にはZenfoneシリーズに搭載されているZen UIと同じく、素のAndroidに準拠したUIを採用していますが、ゲーム関連の機能をまとめた「Game Geanie」の機能はZen UIに搭載されているものよりも強化されています。
CPUは2021年6月に発表されたQualcomm Snapdragon 888+です。その名の通りSnapdragon 888のマイナーチェンジ版となる製品で、CPU性能だけでなくA関連の処理性能も強化されています。Snapdragon 888より25%も性能が向上しているとされ、Antutu Benchmarkでの総合スコアは83万点以上をマークするとのことです。
Snapdragon 888シリーズはその高性能さゆえにかなり発熱が高いCPUで、Zenfone 8の実機レビュー時も「原神」をプレイした際に発熱が少し気になるところではあったのですが、ROG Phone 5sシリーズではベイパーチャンバーと熱伝導用のグラファイトシートを組み合わせることで熱を効率的に分散する「GameCool 5 冷却システム」を採用しているほか、ROG Phone 5s Proでは外付けのクーラーユニット「AeroActive Cooler 5」を標準添付することで筐体の表面温度を最大15度まで下げることが可能となっており、この点に関しては(若干無理矢理感はありますが)しっかり対応されています。
またAeroActive Cooler 5は物理ボタンが2つ搭載されており、操作性が向上するほかスタンド機能も備わっているなど、ただのクーラーユニットではない便利な付属品となっています。なお、(Proがつかない)ROG Phone 5sにはAeroActive Cooler 5は添付されていませんが、オプション品として単体購入可能です。
本体側面には超音波式タッチセンサー「Air Trigger 5」が搭載されています。従来のROG PhoneシリーズではAir Triggerに割り当てられる操作は一つのみでしたが、今回から複数の操作を割り当てることが可能になりました。また、ROG Phone 5s Proでは背面下部にもタッチパッドが2つ備わっているため、Air Trigger 5を含め合計4つのボタンが利用可能です。
RAMはROG Phone 5sが12/16GB、最上位モデルとなるROG Phone 5s Proは18GBです。最下位構成となる12GBでも正直今のAndroid OSではオーバースペック感はあるのですが、ROG Phone 5s Proに至ってはなんと18GBとゲーミングPCなみの大容量RAMを搭載しています。これだけの容量を搭載していれば重量級3Dゲームをプレイしながら動画配信をしたり、WEBサイトで攻略情報を確認しても快適にプレイできそうです。内蔵ストレージは256/512GB(ROG Phone 5s Proは512BGBのみ)で、MicroSDカードによるストレージ拡張には対応しません。
ディスプレイは6.78インチで、解像度はFHD+(2,448 × 1,080)です。リフレッシュレート144Hzに対応するAMOLED(有機EL)ディスプレイを採用する点は前モデルのROG Phone 5と共通ですが、タッチサンプリングレートは300Hzから360Hzになったため、ゲームプレイ時の操作性がより向上しています。強化ガラスは以前の製品よりも耐傷性が強化された「コーニング・ゴリラガラス・ヴィクタス」を採用します。
カメラはイン24MP、アウト64MP (広角)+ 13MP(超広角)+ 5MP(マクロ)という構成です。ROG Phone 5sではゲーミングスマートフォンとしての性能の高さだけでなく、カメラに関しても手は抜いておらず、アウトカメラにはソニー製イメージセンサー「IMX686」を採用しています。マクロ撮影機能や「プロビデオモード」「フリーズーム」「ウィンドフィルター」「アコースティックフォーカス」といった動画撮影用機能も充実しており、写真撮影だけでなく動画撮影にも活躍してくれそうです。
ワイヤレスネットワークは802.11a/b/g/n/ac/axとBluetooth 5.2に対応します。モバイルネットワークは4G、5Gともに国内主要キャリアの対応バンドをフルカバーしています。ただし、auと楽天モバイルに関しては本体側が対応していても実際には通信を行えない場合もあるため、注意が必要です。
バッテリー容量は6,000 mAhで、65W出力のACアダプターを使用した急速充電に対応します。充電速度は「Steady Charging」機能を使用して調整できるほか、ゲームプレイ時は充電を行わない設定にすることも可能で、バッテリーをより長く持たせることが可能です。
2.筐体
前面です。ゲーミングスマートフォンということで、ゲームプレイ中は邪魔に感じることが多いノッチは採用されていません。ベゼルサイズもかなり狭くなっているので大画面でゲームを楽しむことができます。
ROG Phone 5sの背面です。デザイン自体は前モデルのROG Phone 5から変更されていません。中央に配置されているLEDイルミネーション「Auraライト」も引き続き搭載されています。筐体色は「ファントム ブラック」と「ストーム ホワイト」の2色展開です。
上位モデルとなるROG Phone 5s ProではROG Phone 5sには存在しないタッチパッドが下部に追加されています。LEDイルミネーションの代わりに「ROG Vision」と呼ばれる小型ディスプレイが搭載されており、システム通知を表示可能です。こちらは「ファントム ブラック」一色のみ用意されます。
3.ROG Phone 5sシリーズ価格など
ASUS ROG Phone 5sは11月19日からASUS公式オンラインストア、家電量販店などで発売開始となり、価格は104,800円(税込、12/256GBモデル)から、となります。上位モデルとなるROG Phone 5s Proは26日に発売開始となり、こちらは142,800円(税込)です。
ROG Phone 5の発売からわずか数ヶ月でマイナーチェンジ版となるROG Phone 5sシリーズが投入されましたが、筐体デザインは基本的に変更されていないものの、CPUがSnapdragon 888 5GからSnapdragon 888+ 5Gに、ディスプレイのタッチサンプリングレートが300Hzから360Hzになるなどゲーミングスマートフォンとしてより魅力的な製品にアップデートされた印象です。
特に圧巻なのは18GBというゲーミングPC並の大容量RAMを搭載するROG Phone 5s Proです。現状Android OS環境でRAMを18GBフルに使い切るというシチュエーションは考えられないのですが、これだけ性能が高ければ2,3年使っても十分快適に使えそうです。日本国内では先日リリースされた「PUBG:NEW STATE」とのタイアップキャンペーンを実施するなど、プロモーションにもかなり力を入れている印象です。最高クラスのAndroidスマートフォンがほしいのであればROG Phone 5sシリーズは検討に入れるべきでしょう。
4.関連リンク
ROG Phone 5s 特設ページ:ASUS Store