こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は「SoundPEATS Bluetooth イヤホン Q30 Plus」の実機レビューです。SoundPEATS製のイヤホンとヘッドホンについては、最近2回にわたり別製品のレビューを掲載しています。
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レビュー機となるQ30 Plusは先にレビューしたQ35 Proに非常によく似たイヤホンですが、コーデックでAAC(iPhone用)に対応していません。しかし、カラーバリエーションが豊富、そしてQ35 Proよりも安価、というのが魅力の製品です。
なお、この製品はSoundPEATSにご提供いただきました。この場にて御礼を申し上げます。ありがとうございました。
1.スペック
通信規格: Bluetooth 4.1
最大通信距離: 約10 m(見通し距離)
対応プロファイル: HSP、HFP、A2DP、AVRCP
対応コーデック: aptX
チップセット: CSR8645
ドライバー: Φ10.0mm
リチウムポリマー電池: 3.7V/110mA(55mAH*2)
再生時間: 約7時間(音量60%で8時間再生)
充電時間: 約1-2時間
待機時間: 約100時間
サイズ: 63.5 × 2.5 × 3.2 cm / 15.0g
スペックはほとんどQ35 Proと同じなのですが、「再生周波数帯域」などの数値が開示されていません。Q35 Proはこの製品の上位モデルとなりますが、それでもハイレゾ対応にはなっていませんので、このQ30 Plusも周波数帯域という点はハイレゾ対応ではなく、Q35 Proと大差ないものと思われます。 スペック表でもうひとつ気になるのがAAC(音声圧縮規格)に非対応である、という点です。aptXには対応しますのでAndroidスマホを使っている場合は問題ありませんが、iPhoneでこのイヤホンを使用する際にQ35 Pro(AAC対応)とどのくらいの音質差を体感できるのか、という点は興味があります。
また、音質以外の点だと「IPX6防水 IP6X防塵」という機能があり、水没なんかは無理としても、スポーツをしている際の汗、急な雨などによる水濡れ程度であれば問題ありません。それと、製品保証(メーカー保証)も1年間つきますので、この点も安心です。
スペック表を確認する限り、チップセットとドライバー径がQ35 Pro、Q35 Plusとも共通ですので、音質差を感じるとすればiPhoneに接続した場合だけかな、と思います。
2.実機の詳細
同梱物です。このシリーズは同梱物が非常に充実しているというか、多いです。本体のほか、充電用のmicroUSB(オス)- USB(オス)のケーブル(ACアダプターはありません)、続いて、
ケースです。今回はイヤホン本体と充電用のケーブルを入れて撮影してみました。ケースは柔らかい樹脂製ですが、芯が入っていて「袋」という感じではなく、立派に「ケース」ですね。このケースがあれば、バッグの中にイヤホンを放り込んで、書類などの下敷きになってコードが断線するなどのトラブルは避けられるでしょう。荷重や衝撃の程度問題とはなりますが、常識的な利用シーンでのイヤホン保護としては十分な品質だと思います。
イヤーフック(画像左側のツノのあるもの)とイヤーピースです。イヤーフックというのは、イヤホンの台座側に装着するもの、イヤーパッドはイヤホンの先端に装着し、耳の穴に挿入するものです。
もうおわかりでしょう。今回のレビュー機は筐体色が「ピンク」です。Q35 Proがブラックのみであるのに対し、Q30 Plusは「ブラック」「ブルー」「レッド」「ピンク」そして「ホワイト」の5色が用意されていて、特に女性ユーザーには歓迎されるのではないか、と思います。
イヤーフックは「S、M、L」の3サイズ、イヤーピースは「XS、S、M、L、XL」の5サイズが同梱されますので、ほぼすべての人の耳のサイズに対応できると思います。ちなみに製品到着時にはイヤーフック、イヤーピースともMサイズがイヤホン本体についていました。
コードクリップ(画像左)とケーブル留めバックル(画像右、ケーブルのたるみを取るのに使う)です。ともに2個同梱されていました。この製品、ほぼすべてのパーツが「ピンク」なのですが、ケースとコードクリップのみがブラックでした。できればオールピンクがよかったかもしれませんね。
なお、Q35 Proと同様にカラビナ(キーホルダーとして使える金属のリング)も付属品なのですが、レビュー機はサンプルということもあってか、カラビナは同梱されていませんでした。普通に購入する場合は同梱されているはずです。
取扱説明書は5カ国語で記載され、日本語も含まれます。少なくとも私が読んで文法的におかしいと感じる日本語ではなく、十分実用に耐えるものです。
クイックスタートガイドです。こちらも日本語表記があります。ずいぶんしっかり日本向けの対応がされていると思います。
この製品はBluetooth接続なので、コードの形状は「一直線」です。プラグなどはありません。コード長は手採寸で約56センチで、少なくとも短すぎることはないでしょう。この辺のサイズ感はQ35 Proとまったく同じです。カラーが軽快なピンク一色である、というのが外見上唯一の相違点です。
一番上の画像がイヤーフック、イヤーパッドを装着した状態で、この状態で使用します。二番目がイヤーパッドを取り外した状態、そして一番下がイヤーパッド、イヤーフックの両方を外した、丸裸の状態です。自分の耳のサイズに合わせ、お好みのサイズのイヤーフックとイヤーパッドに交換することになりますが、着脱は簡単です。ただし、柔らかいラバー製なので、乱暴に扱わないように、丁寧に作業しましょう。
背面にはメーカーのロゴマークがあります。そして、このロゴはマグネットがついていますので…、
このように左右をくっつけることができます。つまり、首輪(ネックレスと言うべきか…)のようにして首からぶら下げておけます。Bluetoothのイヤホンはスマホなどのデバイスとは物理的に接続されませんので、落としたり、なくしたりする可能性があります。ですが、このように首からぶら下げておけると安心ですよね!
コントロールユニットです。ボタンが3つありますが、右端の「+」は「音量+(短押し) / 次の曲(長押し)」、左端の「-」は「音量-(短押し) / 前の曲(長押し)」、真ん中のボタンは「マルチファンクションボタン」で、Bluetoothのペアリングや電話の受信などに使います。この製品はハンズフリー通話機能もあるんです。また、「マルチファンクションボタン」と「-」ボタンの間に穴がありますよね?これがマイクになります。
裏返してみると、しっかり技適マークもあります。
このユニットには充電用のmicroUSBポートもあります。使わないときはカバーで覆われています。
3.音質について
つい先日この製品の上位モデルとなる「Q35 Pro」をレビューしたばかりで、まだ実機が手元にありましたので、聴き比べをしました。例によって下の子が音感に乏しい私をアシストしてくれました。
下の子はiPhone 7ユーザーです。つまり、AACに対応するQ35 Proと対応しないQ30 Plusの音質の差を評価できる環境にあります。また、Q35 Proについては1週間くらい使っているようなので、ある程度違いがわかるはず。
また、彼女にAACとかを言ってもわからないと思うので、「理屈上はQ35 Proのほうが音がいいはずなんだよね」ということだけは事前に伝えておきました。
当初「違いがわからない」と言っていたのですが、室内でQ35 ProとQ30 Plusを交互に装着し、まったく同じ曲(乃木坂46の「今、話したい誰かがいる」です)を聴き比べると、やはりQ35 Proに軍配が上がるようです。主な差は高音域で、Q30 Plusのほうがやや濁って聞こえるとのことでした。ただし、「こうやって聴き比べてみるとわかるけど、普通に使っていて音質の差なんてわからない」という評価でした。そして「ピンクのほうが可愛いけれど、こうやって音質の差がわかってしまった以上、自分なら多少でも音質のいいQ35 Proにする。黒でもいいや。」と言ってました。
次に、短時間ではありますが、Androidスマホ(aptX対応)を使ってQ35 ProとQ30 Plusを聴き比べてもらいました。予想通り「違いがわからない」という回答でした。あくまで個人の見解なので、他の人がテストした場合に異なる感想になる可能性もありますが、メカ的にはQ35 ProとQ30 Plusの差はほとんどなく、対応コーデックの違いというのが最も大きな相違点だろうと思います。
次に「使い物にならない」私の評価です。Q35 Proとの比較ではなく、一般的な感想となります。まず、カナル型ですし、非常に多くのイヤーパッドが同梱されていて、耳にフィットさせることができるため、密閉性はかなり高いと感じます。音漏れが少ないということですね。その結果、低音の再現力はかなり高いと思いました。テストした曲はThe Knackの「My Sharona(マイ・シャローナ)」ですw また、うちの子が若干濁って聞こえると言っていた高音域についても、私の感覚では「いやそれちょっと理解できないわ」という感じでして、要するに総合的な音質にはまるっきり不満がなく、この値段でこの音質なら文句なし!と思いました。
4.まとめ
SoundPEATS Q30 PlusはAmazonで販売中で、6月19日現在の価格は税込み3,580円です。ちなみにAmazonではQ35 Proが「ベストセラー1位」になっており、この製品も実に 2,381件ものレビューがついていますので、超ヒット製品であることがわかります。ならば別にウインタブでレビューせんでも…と思うわけですが、しかし私と私の家族にとってはイヤホンというものを見直すいいチャンスだったと思います。また、2万円とか3万円のイヤホンの実力など知るべくもないですが、3,580円とか4,290円(Q35 Pro)という価格でここまで素晴らしい音質を手に入れることができるのだ、というのには驚くばかりです。
「音質の良いBluetoothイヤホン」というのは実は若い人(たまたまウインタブが知り得たのは高校生とか大学生の女性ですが)からものすごく注目されているのだ、ということもよくわかりました。iPhoneの純正イヤホン(EarPods)というのは、スマホの付属品としては非常に出来がいいらしく、多くの人はそのまま特に不満を抱くことなく使っているのだろうと思いますが、この製品はEarPods以上に音質がよく(うちの2人の子供の意見です)、かつBluetooth接続で使えるということで、ぜひ読者の皆さんにも試していただきたいと思います。
結論として、お使いのスマホがAndroidであればQ35 ProとQ30 Plusの品質差はほぼないと思います。またiPhoneを使っている人も、ウインタブの評価としては体感差は小さい、ということになりますが、対応コーデック(AAC)の関係で、Q35 Proのほうがより高品質な音を楽しめる可能性が高いと言えるでしょう。
あと、意外に重要なのが筐体色で、カラフルなものを求めるなら自動的にQ30 Plusとなります。ピンクはやっぱり可愛いという感じがしますので、iPhoneを使っている人は悩みどころかもしれませんね。また、ご自身で使うためだけでなく、プレゼント(特に若い人に向けて)としても喜ばれるのではないか、と思います。
5.関連リンク(Amazon)
SoundPEATS Bluetooth イヤホン Q30 Plus
SoundPEATS Bluetooth イヤホン Q35 Pro
コメント
> Q30 Plusのほうがやや濁って聞こえるとのことでした。
エージングの差かも知れませんね。