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SOUNDPEATS H3 レビュー - まるでヘッドホン級の音質!ANC・外音取り込みも優秀

アクセサリ

SOUNDPEATS-H3
こんにちは、natsukiです。SOUNDPEATSが公式にフラグシップと称して送り出す最新ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS H3」をレビューします。本製品は1万円台半ばの価格で、SOUNDPEATSが、ラインナップ的には5,000円~1万円の価格帯に注力したメーカーであることを考えると、メーカーとしてもかなり気合いの入った製品であることがうかがえます。

SOUNDPEATS製品は、先日もSOUNDPEATS Air5 Proをレビューしていて、こちらは、SOUNDPEATSお得意の1万円以下の価格帯の王道製品で、非常に高い完成度が光ります。これ以上の音質をどう追求するのか興味深くレビューしましたが、SOUNDPEATS H3は、さすが!とうならされる強烈な製品に仕上がっています。端的に言うと、3つのドライバーによって、イヤホンとは信じられないくらいの、パワフルな音響を作り出します。低音だけでなく、音色、空間表現に圧倒的な余裕があり、私がこれまで聴いたことのある1万円台クラスまでのイヤホンとは、音質の比較以前に、そもそも表現の幅のレベルが違う。あえて誤解を恐れず評するならば、イヤホンサイズでありながらヘッドホンを聴いているかのように錯覚させる音響です。なお、レビューはメーカーよりの提供により行っています。

おすすめポイント
・ヘッドホンと錯覚させるような、同価格帯イヤホンと一線を画するパワフルな表現力
・特に、低音、音色、空間表現に大きな余裕がある
・細部にまでこだわった、持つ喜びを満足させるデザイン
・電車内でクラシックが聴けるレベルの、高性能なノイズキャンセリング
・耳障りな雑音を抑えた、実用性の高いパススルー機能(外音取り込み)
・直感的でカスタマイズ性の高いアプリ(SOUNDPEATS製品共通)
ここは注意
・ケースがやや大きめ
・デフォルトのイコライズは低音過多の傾向 ― 好みによりアプリでの調整を推奨
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1.スペック

スペックは次の通りです。

  SOUNDPEATS H3
形状 カナル型
ドライバー デュアル高性能BAドライバー
大口径φ12mm複合素材ダイナミックドライバー
Bluetoothバージョン Bluetooth 5.4
対応オーディオコーデック
など
SBC、AAC、LDAC
aptX、aptX Adaptive
aptX Lossless
Hi-Res認証
Snapdragon Sound認証
ノイズキャンセリング AI適応型(アダプティブ)
ノイズキャンセリング
-55dB
通話
ノイズキャンセリング
対応
(6つのマイク+AI)
マルチポイント 対応
ゲームモード 対応(60ms)
再生時間 イヤホン単体:7時間
充電ケース込み:37時間
(10分充電で2時間使用可能)
防水性能 IPX5

実は、スペックシート上でのSOUNDPEATS Air5 Proとの明確な違いはドライバーくらいです。が、この「デュアル高性能BAドライバー+大口径φ12mm複合素材ダイナミックドライバー」というのが、さすがSOUNDPEATSがフラグシップと言うだけある、他機種とは一線を画するサウンドを響かせてくれます。SOUNDPEATS Air5 Proも非常にバランスのよい優れた製品ですが、比べると、感じられるスピーカーのサイズ感がまったく異なり、製品としてのランクの違いは一聴瞭然です。

このクラスの製品にふさわしく、対応オーディオコーデックも幅広く対応。ただし、LDAC接続時は2台接続自動切替のマルチポイントが使えません。この点は注意です。

2.本体

boxまずは、本体を見ていきましょう。

bundled-items同梱品です。イヤーピースが付属で4種類もついてきていて、本体に装着済みのものも合わせて5段階という、かなり繊細なサイズ調整が可能です。このあたりも、さすがはフラグシップ。イヤーピース素材のシリコンは十分な柔軟性があり、本機の聴かせどころである低音音響やノイズキャンセリングを十分に活かしてくれます。

frontケースは蓋部分が半透明で、蓋との境界を金のラインが囲みます。

backケース裏面にはSOUNDPEATSロゴと、ペアリングボタン。

openケースを開けると、レザー調の内装に、凝った装飾で「Hear the difference」のロゴ。細部までこだわった、持つ喜びも満足させる高級感のあるデザインです。

case-sizeちなみに、ケースのサイズは最近のワイヤレスイヤホンとしてはやや大きめです。左がSOUNDPEATS Air5 Pro、右がSOUNDPEATS H3。SOUNDPEATS H3の方がひとまわり大きいのが分かるかと思います。

earphoneイヤホン本体です。金色の表面が、美しく輝きます。ワイヤレスイヤホンとしては、わりと厚みがありボリューム感のある印象。

weight重量は約6g。イヤーピースのフィット感もあって、装着してしまえば、特に重いとは感じません。

earphone2イヤホン内側にはクリアパーツが使われています。ゴールドの配色とマッチして、ゴージャス感を出しています。

3.使用感

bluetooth接続は特に問題ありません。画像はLDACとaptX両対応のXIAOMI 12Tで、細かい点ですが、デフォルトではLDACでの接続になりました。この画面から、もしくは専用アプリの設定から、aptX接続にも切り替え可能です。LDAC接続だと、2台につないで自動で切り替えるマルチポイント機能が使えないので、例えばパソコンとスマホの両方につなぐなどマルチポイントを行う場合は、LDACを切っておきましょう。

装着感も、しっかり耳にフィット。形状から、イヤーピースで固定するタイプなので、違和感があれば適宜5種類のイヤーピースのサイズから調整しましょう。

tap操作はタッチ操作ですが、タッチ面が広いためか、わりとタッチミスが起きやすいですね。ここは多少慣れがいる点です。

4.音響

細かい音質がどうこう以前の、圧倒的な表現力の幅

本機のフラグシップたる所以は、一聴して分かります。先にも書いたように、耳で感じる「スピーカーのサイズ感」が違うんです。イヤホンなのにまるでヘッドホンをしているかのような、包み込まれる音響。物理的には、もちろん、耳道の内部で鳴っているわけですが、感覚的には耳の外で鳴っているように感じられます。なるほど、これは1万円以下クラスのイヤホンとは、そもそも立っている土俵が違う製品だということが即座に感じ取れます。

表現力としては、低音、音色、空間といった部分に強みがありますが、そういう個々の要素以前に、他の私が聴いたことのある同価格帯クラスかそれ以下のイヤホンとは、音の表現力の「幅」そのもののレベルが違うんです。音量の幅や弱音の表現がシビアに要求されるクラシックを含め、あらゆるジャンルで、一般的なイヤホンとは次元の違う音楽体験を楽しめるでしょう。

デフォルトのイコライズは、やや低音過多 ― アプリで好みに合わせて調整

聴けばすぐに分かることですが、デフォルトのイコライズは、かなり低音が強調されています。メーカーとしては、得意な表現をさらに強調して、ともかく他のイヤホンとの「違い」を聴いてくれ!ということでしょう。

これはこれで確かに大迫力で楽しいのですが、やりすぎ感はあります。シューベルトの未完成交響曲冒頭、高弦の細かい動きの裏の低弦ピチカートが、まるでエレキベースのようにブンブン主張してくるのにはさすがに笑ってしまいました。いや、そこまで強調できることは確かにスゴいんだけどさ。あるいは、ボーカル曲の場合は、ボーカルがやや引っ込んだように聴こえます。ジャンルを問わず、全体的な解像度が低音の響きに埋もれてしまう傾向もあり。バランス的には、下記のアプリによるイコライズで「低音を弱く」などを選ぶくらいがちょうどよいかと思います。それでも、十分すぎる表現力がありますので。もちろん、あえてそのままの、SOUNDPEATS H3ならではの音響を楽しむのも一興です。

電車内でクラシック音楽を楽しめる、強力なノイズキャンセリング

ノイズキャンセリング機能は、非常に強力です。SOUNDPEATS Air5 Proの段階で、電車内で十分にクラシック音楽が聴けることに感動しましたが、当然、表現力に勝るこちらのSOUNDPEATS H3でも十分。ただ、パワーがあるせいか、多少、水に潜ったような圧迫感があります。この圧迫感はSOUNDPEATS Air5 Proにはないものなので、不思議。もっとも、ノイズキャンセリングを要するような雑音のある状況では、気にするほどのものではありません。

ノイズが最小限の優れたパススルー

ノイズキャンセリングとは別に、外部音をあえて取り込むパススルー機能にも対応。そして、これがなにげに素晴らしい。過去、私が知る限りのパススルー機能を持つイヤホンの多くは(SOUNDPEATS製品も含めて)、特にカナル型の場合、パススルー機能をオンにすると、比較的高音のザラついたノイズが入ってしまうのがほとんどで、ある程度視聴体験を損なってしまうものでした。が、このSOUNDPEATS H3は、パススルー機能有効時の雑音が最小限に抑えられています。十分に外音を取り込みながら、音楽もしっかり楽しめる。実際、家族と家にいるときや歩行時など、パススルー機能を使うことは多いので、この性能の高さは実用上、特筆すべき点です。

ゲームモードはわずかに遅延があるも、音質劣化は最小限

ゲームモードは、遅延を大幅に減らします。が、あるかないかで言えば、やはりゼロにはならないので、当然ながらリズムゲーム等には向きません。シビアさを要求しないものであれば十分でしょう。なお、原神のような3Dアクションの場合、低音表現に余裕があるということは、ゲーム内環境音の表現の臨場感もアップするということです。また、ゲームモードによる音質の劣化は、ゲームや動画視聴であれば、全く気にならないレベルです。

5.専用アプリ「PeatsAudio」

専用アプリ、というか、SOUNDPEATS製品共通のアプリ「PeatsAudio」で様々なカスタマイズが可能です。以下、Android版で見ていきます。

PeatsAudio:Google Play(Android)
PeatsAudio:App Store(iOS)

app_homeホーム画面と基本的な設定画面はご覧の通り。非常に直感的で分かりやすいインターフェースです。特筆すべきは、タッチ操作のカスタマイズの自由度です。左右それぞれ「1回タップ」「2回タップ」「3回タップ」「長押し」の4つの操作に割り当て可能で、割り当て機能も十分なものがそろっています。私は、誤タッチを防ぐために1回タップは無しにしたいので、この操作の豊富さはありがたい。画像は、私の好みでカスタマイズ済みのものです。接続コーデックについて、デフォルトではLDAC接続が有効になっていますが、この場合マルチポイント機能が使えなくなります。マルチポイントを行う場合は、設定からLDACをOFFにしておきましょう。

app_eqイコライザーも直感的に使いやすいものです。ご覧のようにプリセットで12種類が用意されているほか、聴力チェックにもとづく「適応型EQ」、手動で調整する「カスタムEQ」も可能です。なお、前述のように、デフォルトの「SOUDPEATS クラシック」は、このSOUNDPEATS H3だと低音過多の気があるので、無難なイコライズとしては「低音を弱く」をお勧めしておきます。

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6.追記 ― 長期使用レビュー

実はこのSOUNDPEATS H3、5月末に発売したものの、直後に完売してしまいまして、しばらく品切れでした。その結果、レビュー記事の公開も控えている状態でした。結果的に、1ヶ月弱くらいのわりと長い期間試用を続けていますので、せっかくなので「長期使っての」、私の生活環境と好みが加わった、ややプライベートな感想も追記します。

気に入った!

まずはこれです、聴くのが楽しい。私の中の、「いつも持ち歩くメインイヤホンにするならこれ」を更新しました。ちなみに、私はクラシックのオーケストラ曲を聴くことが多いためか、メインイヤホンには単純な性能以上に全体の音作りの印象を重視する傾向が強く、要するに私の個人的な好みの音を鳴らしてくれる製品はどれかという、主観的な順位です。これは実は、ながらく「XROUND FORGE NC」で、ごく最近、レビューしたばかりの「SOUNDPEATS Air5 Pro」(いや、これもいい製品ですよ)に更新したばかりでした。が、文句なしにSOUNDPEATS H3に更新ですね。

パススルー(外音取り込み)が非常に快適

外に持ち出して使うときなどに、パススルー機能は重要です。イヤーカフ型を別にすれば、やはりSOUNDPEATS H3のパススルー機能の優秀さはズバ抜けています。外の音が十分に聞こえながら、ノイズもほぼ気にならず、音楽を十分に楽しめます。屋内では、原神やっているときに(さすがに曲を聴いているときではない)、蚊の羽音に気付いてつぶしたくらいです(笑)。

低音強調のデフォルトイコライズは、外で聴くならちょうどいい。静かな環境で聴くときはやっぱり調整したい

デフォルトのイコライズがやや低音過多な点について、都市部の屋外など一定の騒音があるところで聴く場合は、ノイズキャンセリングかパススルーかを問わず、環境音は低音が特に多いので、それに対抗して低音を強調した方が曲がよく聴こえます。従って、比較的外部音のある環境で使うことが多いなら、デフォルトのイコライズは十分にアリです。ただ、静かな落ち着いた環境でじっくりと曲を聴くなら、イコライズ調整をお勧めします。とりあえずは、上記のように「低音を弱く」が無難。あとは、幸いにしてアプリのカスタマズ機能は十分に自由度が高いので、お好みで。

長時間使っていても聴き疲れしにくい

本機の継続使用時間は、公称7時間です。が、実際にそんなに長時間イヤホンつけっぱなしということはまずないかと思います。ところが、この間、2回ほど、バッテリー残量低下アナウンスが流れて「え、そんなにつけっぱなしだったのか」となりました。ともかく、装着感、音響ともに、長時間付けていても疲れがなく、気がつくとずーっと聴きっぱなしだったということです。

サイズは、カバンに入れるには問題ないが、ズボンのポケットに突っ込むには大きい

本体のところで見たように、SOUNDPEATS H3のケースは、ワイヤレスイヤホンとしてはやや大ぶりな部類です。とはいっても、カバンに突っ込んでおく分にはまず問題ありません。一方、全体的に俵型で厚みがあるので、ズボンのポケットに入れるには向きません。上着の場合は、冬場の厚手のコートのポケットにならなんとか、ってところですね。そのくらいのサイズ感です。

7.まとめと価格

SOUNDPEATS H3は、3つのドライバーによって、1万円台の価格帯のイヤホンとしては破格の表現力を持ちます。その一聴して分かるシンプルにして圧倒的なパワフルさは、1万円以下の価格帯のイヤホンとは明らかに世界が違い、同価格帯のイヤホンとも一線を画すもので、凝ったデザインとともに、品質への満足度が非常に高い製品です。電車内でクラシック音楽を楽しめるレベルの高度なノイズキャンセリング機能に加え、パススルー(外音取り込み)機能も性能が高く、最小限のノイズで自然に外の音を取り込んでくれます。基本的な音響表現力については全体的に文句なしに高いレベルにある上で、デフォルトのイコライズにはややクセがあり、自慢の低音表現を聴かせるあまり、迫力やビート感は素晴らしいながら、中高音域や解像度を飲み込んでしまうきらいもあります。このあたりは、専用アプリのイコライズ機能で、環境や曲に合わせて調整してあげるとよいでしょう。

価格は、Amazonで15,880円のところに、メーカーより10%OFFのクーポンコードをいただいています。
10%OFFクーポンコード:SPH3BKDNL09
対象商品: SOUNDPEATS H3
利用期間: 2025/06/16(月)12:00~2025/07/05(土)23:59
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SOUNDPEATSのラインナップの中では珍しい1万円越えの価格帯のイヤホンで、SOUNDPEATS Air5 Proなど、同ブランド1万円以下のイヤホンがそれはそれで十分に高品質なことを認めた上で、分かりやすくそれらとはレベルの違う音響を聴かせてくれます。この1年ほど、「SOUNDPEATS Air5(インナーイヤー型)」「SOUNDPEATS CC(イヤーカフ型)」「SOUNDPEATS Air5 Pro(カナル型)」そして「SOUNDPEATS H3」と、SOUNDPEATS製のイヤホンをレビューする機会に恵まれました。いずれもそれぞれに高品質ながら、ただ「いい音」というだけではなく製品としての個性が明確で、少し下世話な言い方をするならば「そうそう、この音にお金をかけたんだよね」という、数あるワイヤレスイヤホンからあえてこれを選んだという満足感も高く仕上がっています。こういうところも、SOUNDPEATSは非常にうまいメーカーだと思います。

8.関連リンク

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SOUNDPEATS H3:メーカーサイト

執筆者:natsuki
ウインタブをきっかけに、海外通販で奇天烈なガジェットを漁ることにハマる。趣味は旅行(自然も史跡も)、アマチュアオーケストラなど。自分の知識欲も満たせるので、楽しんで記事を書いています。興味を持ったもの、面白いと思ったものを、読者の皆さんと共有できれば幸いです。

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