大阪にある業務用拡声音響装置の専門メーカー、ノボル電機製作所がスマホ用の無電源パッシブスピーカー「NMP-001」をクラウドファンディング中です。と、最初の一文がやたらと漢字の多いものになってしまいましたが、トップ画像を見た瞬間「欲しい!」と思ったウインタブ読者も少なくないのでは?と思います。私も欲しいです。
失礼ながらノボル電機製作所という会社名はこれまで聞いたことがありませんでした。公式サイト(特設ページ)にはこんな会社案内がありました。
拡声器一筋で歴史を紡いで、創業75周年を迎えた『ノボル電機』。
移動販売車や清掃車のオルゴール放送、防水型メガホン、汽笛や防災行政無線のスピーカーなど、どこかで存在を感じてもらっていたけど、つくり手であるわたしたちは知られていなかった会社です。
なるほど、一般消費者向けの製品をあまり手掛けていなかった(正確にはハンド型メガホンなど、Amazonなどで販売されている製品もあります)ので、会社名にピンと来なかったのも仕方ないかと思います。でも、この案内を見ると、やっぱりこの製品が欲しくなってしまいます!
これがNMP-001のスペック表です。この製品はよくあるBluetooth接続や有線接続のスピーカーではなく、電源を使わずにスマホのスピーカーの音を増幅するもので、要は「スマホを置くだけ」で使えます。なので、増幅性能もそれほど高くはなく「+10デシベル以上」となっています。
この製品に惹かれる最も大きな理由は「レトロなデザイン」でしょう。ノボル電機製作所が実際に作っている業務用の製品の設計を踏襲し、外観は
防災行政無線や構内放送で利用されている音圧に優れたレフレックス型ホーンスピーカータイプで、ホーン部はヘラ絞り加工によりアルミ丸板を円錐状に加工。工場や広報の現場で、一般的な業務用ホーンスピーカーの構造を採用したデザインです。
メーカー自ら「無骨な佇まい」の「不器用なスピーカー」と称していますが、だからこそ私達一般人にはとてもカッコよく見えるんですよね。
音質の方は「ノスタルジックな味わい深い音」になっているとのこと。クリアであるとか繊細であるとかは期待できず、「音質追求型」とは言えません。私の場合、仕事が終わって帰宅して、自室で一杯やりながらこの製品でリラックスする、という感じの使い方がピンときました。あと、インテリアとしてももちろん素晴らしいと思います。
ノボル電機製作所 無電源パッシブスピーカー NMP-001はGREEN FUNDINGでクラウドファンディング中で、9月4日現在、最も安価なプランは8,380円(税込み、送料込み)となっています。「とにかくいい音を」という用途には向きません。一方で電源が取れないような場所でも手軽に使える、というメリットはあります。しかし、コンセプトが気に入るかどうか、というのが最大のポイントでしょうね。業務用の拡声器と同じデザインをお部屋のインテリアにしたいとか、ノスタルジックな音質でリラックスしながら音楽を聴きたいといったニーズがあるのなら「買い」だと思います。
関連リンク
業務用拡声器メーカーが辿り着いた、音を優しく響かせる”不器用”なスピーカー:GREENFUNDING
特設サイト:ノボル電機製作所