こんにちは、natsukiです。世の中、ずいぶんとワイヤレスイヤホンが普及してきました。それでも、設定がめんどくさい、遅延を防ぎたい、通信を安定させたい、共用機器につなぎたい、複数機器を手軽に切り替えたいなどなど、まだまだ有線イヤホンの出番はあります。一方で、有線イヤホンの難点の一つに、持ち運び時の保護やケーブルの扱いがありますね。そこで、様々な形状のイヤホン収納ケースとケーブルワインダー(ケーブルオーガナイザー)を買ってみて、使い勝手を試してみました。それぞれにメリットデメリットがあるので、有線イヤホンの収納に悩まされている人は、ぜひ、参考にしてください。
目次
1.使用環境
比較に使うイヤホン
今回、評価に使っている有線イヤホンは、これ。「UGREEN 3.5mm有線イヤホン」。事務用品のつもりで買ったんですが、聴き疲れしない無難な音質に、価格の割には低音が響いて迫力を出してくれるので、アクション系のゲームや動画視聴と相性がいい製品です。ただし今回は音質は関係無く(笑)、注目するのは形状ですね。ご覧のように、途中にコントローラー兼マイクが付いています。これがあると巻き取りに引っかかるので、比較的収納をしにくい形状といえます。もっとも、分岐よりも先に付いているのでコントローラー付きの中ではマシな方ですが。
「イヤホンに付けたまま使う」状態を比べます
今回の比較に当たっては、いずれも「イヤホンに付けたまま使用する」ことを前提としています。そのため、このようにごっつくなってしまうのはやむを得ない。これはイヤホンケースの宿命ですね。
ただ単にコンパクトにしまうだけが目的なら、このようなケーブルを巻き付けるものがあれば十分です。画像は、かなり前に買ったイヤホンについてきたもの。ただしもちろん、これでは保護性能は十分でないので、ではケースだとどんなものがいいだろうか?というのが今回の趣旨です。
2.ポーチタイプ
まずはシンプルなタイプ。イヤホンケースというか、要するに小物入れです。
内部はこのようになっていて、フタの裏には収納ポケットも付いています。単純な小物入れとして汎用性が高く、ひとつ持っておいて損はないものです。類似品は膨大にあり、その中では最小クラスのもの。Amazonだと、「イヤホンケース」で検索をかけるとよいかと思います。私が購入したのは、Aliexpressの以下の商品です。
イヤホン収納ハード袋ボックスケース:Aliexpress
さて、このケースにイヤホンを収納するならこうですね。根元の部分はフタのポケットに入れることで、ケーブルが絡むのをある程度防げます。
このように、必要な長さを出した状態でファスナーを閉めて固定して、使用することになると思います。
肝心の使用感ですが、保護性能は高いものの、中で何かに巻き付けたりするわけではないのでイヤホンケーブルの弾性を抑えながら収納する必要があり、出し入れはかなり大変です。日常的に使うとして、毎回このケースから出し入れするのは正直面倒に感じます。イヤホンケース以外にも何でも使えるというのは利点ですけどね。
3.ケーブルワインダー(ケーブルオーガナイザー)
イヤホン用というより、汎用的なケーブル収納器です。ケーブルワインダーとか、ケーブルオーガナイザーとか呼ばれるものです。いくつかの形状のものを試してみました。
ミニサイズ
ミニサイズのケーブルワインダーです。Aliexpressで購入したものです。
2個の多機能クリーンイヤホンワインダーコードホルダー:Aliexpress
巻いた状態です。はい、小さすぎて、これ以上は巻けません。長さをこれで固定するなら使えます。あまり小さすぎるケーブルワインダーは、巻ける量が少ないので注意、という教訓でした。
手巻き収納タイプ
つまみが付いていて、手でケーブルを巻き取るタイプです。AmazonやAliexpressで、多くの出品者による取り扱いがあり、以下は一例です。
POPETPOP 4Pcsコンパクトコード管理ケーブルワインダー:Amazon
中身はこうなっていて、手巻きでケーブルの長さを調整できます。
このくらいのサイズであれば、ケーブルに強いテンションをかけることなく巻き取り・引き出しが可能で、長さの調節はしやすいですね。一方、構造上、コントローラーもしくは分岐点より先は収納できないので、保護性能はありません。「ケーブルワインダー」としての役割は十分に果たしますが、「ケース」としては使えません。
やや大型のシリコンタイプ
やや大きめの、シリコン製ケーブルワインダーです。Amazon、Aliexpressともに多くの出品者がいます。下記は一例です。
5パックもつれ防止ケーブルタートルオーガナイザー:Amazon
非常に柔らかく、このように簡単に裏返ります。実際に収納する際は、片方だけ裏返して巻き付けていくとよいでしょう。
このくらいのサイズがあれば、コントローラーもイヤホン先端部分も、すっぽりと巻き込んで覆うことが可能です。
使うときには、このように必要な分だけ巻き戻して出します。また素材が柔らかいので、多少コツは要りますが、いちいち裏返さなくても巻き付け直して収納可能です。うんうん、これは収納の手軽さと、保護性能ともに悪くありませんぞ。
4.シリコン製イヤホンケース
ここが本命?シリコン製で、ちゃんとイヤホンケースを目的として作られた製品です。かなり形状にバリエーションがあります。
ORICO シリコン製ケーブルオーガナイザー
今回唯一のブランドもの。ニッチながら高品質なパソコン周辺機器を多く作っているORICOの製品です。AliexpressのORICO公式ストアで購入。前にAmazonでも売っていたはずなんですが、記事執筆現在は終売のようですね。
オリコケーブルオーガナイザーシリコーン:Aliexpress
裏面はこうなっています。
このように巻き付けて収納します。
使用時は、こんな感じ。さすがにORICO製だけあって、よく考えられた構造。ただし、コントローラーや先端のイヤホン部分が大きいと、うまくはまるように巻くのが難しいです。特に、コントローラーが長かったりイヤホン部分にいわゆる「うどん」のような棒状の部分があると、ケースの切れ込みとイヤホン部分をぴったり合わせるために、収納時に長さを調節しながら巻かなくてはいけないので、けっこう面倒。また、その場合はケーブルにもテンションがかかるので、断線も心配です。イヤホンの形状によって、相性が激しい製品です。コントローラーが無く、イヤホン部分がミニサイズな場合は、かなり使いやすいと思います。
イソギンチャク型(?)のシリコン製ケース
イソギンチャクというか、サーラックというか、モルボルというか、ともかくそんな形状のもの。こちらも、Amazon、Aliexpressともに、同等品が多く出品されています。一例を挙げておきます。
オーディオファン イヤホンケース 巻き取り シリコン ケース AFESC:Amazon
このように、ガパッと裏返して巻き取ります。
実際に収納すると、こんな感じ。
使用時は、必要なだけ引き出します。構造的には、ORICOのものと似ていて、保護性能は十分。ただし、コントローラーやイヤホン部分が大きいと巻き付けにくいというのも、ORICOのものと同じ。切れ込みの数がORICOのものより多い分、多少はましですが。また、構造上、巻き付け直すときはいちいち裏返す必要があるので、収納の手軽さの面ではORICOに軍配が上がります。一般的なケーブルワインダーとしては十分アリですが、頻繁に出し入れするイヤホンケースとしては、ちょっと収納が面倒かな、という感じです。
ブロック形のシリコン製ケース
ブロック形のケースです。デザインがポップでいいですね。Aliexpressでは同等品が大量に出品されていますが、Amazonでは管見の限り見かけません。下記は一例です。
2020イヤホンケーブルtidyのヘッドホンラインコードホルダー:Aliexpress
裏面がこのようになっていて、イヤホンをはめ込みます。
実際にイヤホンを収納したところです。
使用時は、こんな感じ。なかなか面白い構造でファッション性も高いのですが、ご覧のように、イヤホン収納場所が定まっているために、その位置にちょうどイヤホン先端部分が来るようにケーブルを巻くのは、ちょっとコツが要ります。つまり、出すときはいいんですが、巻き直すのはやや面倒。
3種類の比較
以上3種の使い勝手を比べると、いずれも保護性能が高い分、やや巻き直しが面倒で、ORICOのが比較的巻きやすく、その次がブロックタイプ、イソギンチャクタイプが一番巻き直しが大変、となります。
5.まとめ
以上、いろんなタイプを比較してみましたが、個人的にどれかひとつをお勧めするとしたら、これ。シリコン製のケーブルワインダーです。汎用的に使えて、十分な保護性能があり、引き出し、収納ともに、比較的楽にできます。
形状による相性がありますが、コントローラーやイヤホン部分が小さいなら、ORICOのシリコン製イヤホンケースもなかなかよいです。イヤホンが露出している分、引き出すのは上記のシリコン製ケーブルワインダーよりやりやすい。
なお、バネによって自動で巻き取るタイプのケーブルワインダーもあり、気にはなったんですが、イヤホンに使う以上、ケーブル部分にテンションのかかる構造は避けたかったので買いませんでした。もちろん、それぞれの製品に異なった特性があるので、各自の使用環境に合ったものを選ぶとよいでしょう。また、今回紹介したのは実際に購入して使ってみたもののみとなりますが、他にも様々な形状のものがあるので、コレは!というものに出会えるまで探してみるのも面白いと思いますよ。