こんにちは、natsukiです。前の記事で「マルチペアリングでタッチパッド付きキーボードが欲しい!」と騒いでいたわけですが、悩んだ末、コレを買いました。ライバルとして、モバイル用でありながら日本語配列6列とキーピッチ19mmを確保したエレコム製の「TK-FLP01PBK」とどっちにするか最後まで迷ったんですが、結局はカッコよさへの欲求が勝ったというところです。
どうでもいいですが、この製品、商品名が安定しない。
広告画像では「タッチパッド付き Bluetooth三つ折りキーボード」
上海問屋では「タッチパッド付き 3つ折りBluetoothキーボード」
ドスパラでは「3つ折りmini BTキーボードタッチパッド付き」
と、なんかそれぞれ微妙に違う。
1.スタンドのギミックについて、お詫びと訂正
まず、前回の紹介記事で、製品の情報について誤りがありましたので、お詫びして、訂正いたします。スタンドのギミックについて、前回の記事で「貼り付けて」あると書いてしまったのですが、これは間違いでちゃんと設計から組み込まれている作り付けです。
これ、このように。店頭で実物を見ていながら確認不足で、大変失礼いたしました。申し訳ありません。
2.スペック
では、気を取り直して、まずは基本的スペックを。
・マルチデバイス:3デバイスを切り替え
・ポインティングデバイス:タッチパッド(横45.8mm×縦55.2mm)
・キー配列:英語配列、5列
・キーピッチ:不明。製品画像と幅から測ると16.5mm?
・サイズ:278×90.56×5.65mm(開いた状態)
・重量:220g
・スタンド:折りたたみ式スタンド付き
・その他:3つ折り構造、
機能面での特徴は、Bluetooth接続による3デバイス切り替え機能と、ポインティングデバイスとしてタッチパッドを備えていることです。前回記事の通り、この両方を備える製品はかなり限られるんですよね。そして、なんといっても凝った三つ折り構造の筐体が目を引きます。これがカッコいい。さらに、お詫びのところで触れました、折りたたみ式のスタンドギミック付き。これでもかというほど、盛りだくさんの構成になっています。
なお、付属の説明書は、英文で紙一枚に収めてはいますが、本機の構造から一通りのショートカットキーやトラブルの対処まで、要領よくきちんとまとめられたもので、これを見ただけでも高い品質管理をうかがわせるものでした。
3.筐体
それでは、この独特の筐体を見ていきましょう。いやー、こうして自分のものにしてみるとニヤニヤが止まらないですね。
これが閉じた状態。外側は金属で、なかなか高級感があります。金属製のキーボードってあんまりないですものね。黒い帯のようなものが、タブレットスタンドのギミックです。この部分はプラスチック製になります。
開閉のギミックです。うーん、たまらん! 関節部分のキーボード面がキーに沿ったジグザグな形で折れ込んで、外側の金属カバーがスライドするという、凝ったメカニック。全体で見たときのこの動き、このシルエット、これはもう……
両翼が内側に折れ込むデザインは、帝国側の要人シャトルに共通する設計です。エピソードⅦ「フォースの覚醒」冒頭のような強襲揚陸艦としての運用も想定して、ペイロードを強化したタイプではないかと思われます。
……という妄想はさておき、スタンドのギミックも展開するとこうなります。
そして、実際にスマホやタブレットを置くとこんな感じです。
なるほど、これは便利。ただし、「面」で支えるのではなく、つっかえ棒のように支えるタイプなので、1本だと5インチのスマホが限界です。また、二つのスタンドの間隔はかなり広く、本来の横置きの場合でも、画像のようにVivoTab Note 8でギリギリです。10インチくらいがキーボードの幅ともほぼ一致するジャストサイズですね。タブレットでの縦置きは残念ながらできません。
4.使用感
ウリのマルチデバイス対応ですが、チャンネルを選んでペアリングするだけ。接続で大きなトラブルはありませんでした。ただし、時々、このキーボードを接続したときに「クリック」が、キーボードからもタッチパッドからも、別接続のマウスからもタッチパネルからも、すべて効かなくなるという現象が発生しました。複数のPCで、このキーボードに接続した時ににだけ起こったので、このキーボードが原因であるとは思うのですが、そのような現象が起こる条件はよく分かりません。
キーボード配列は、ご覧の通りの英語5段配列となっています。少ないながら、「Fn」キー、「Fn」キー+「Shift」キー、との組み合わせで様々なボタンや機能をカバーしています。記号がらみが表記と違ってしまうのは、宿命なので仕方がないです。スクリーンショットキーが無いのが惜しいところですね。なお、日本語キーでの「かな/アルファベット切り替え」は左上の「`」キーでした。
キーピッチは実測で16.5mm。オーソドックスな定規だと、メモリが黒インクでよく見えなくなるので、娘の定規を借りてます。そして、最も重要なタイピングの使用感ですが、サイズのわりに、想像以上に快適です。パチパチとした感じの、タブレットのキーボードにありがちな打鍵感ですが、必要十分といったところで、文字を打つ分にはさほど不自由を感じません。
ちなみに、今まで使っていたKKMOONの「59キー 超薄型Bluetooth キーボード」と比べると、こちらはキーピッチ15mmなんですが、使用感は雲泥の差。数字的にはわずかな違いなんですが、やはり、キーピッチもさることながらキーそのものの作りにまったく違いがあります。
複雑なギミックの分、ガタつかないかという心配があるかもしれませんが、ちゃんと、フチの部分には、ガタつきを抑えるための支えも備えてあります。
右側に備えられたタッチパッドも見てみましょう。見ての通り、十分な広さがあります。広さは、横45.8mm×縦55.2mmですが、15.6インチノートブックのNEC Lavie Lのタッチパッドが実測で横82mm×縦50mmですので、この製品はやや横幅が狭いとはいえ、通常のノートブックと較べても遜色ない広さのタッチパッドを備えているといえます。また、マウスの左右クリックに相当するボタンが独立しているのもポイントです。
そして、タッチパッドの反応ですが、これはなかなかクセがありますね。まず、動き始めに多少のラグがあるというのは、Bluetoothにありがちな現象ですが、残念ながらこのキーボードでもそれを感じます。また、指を速く動かしたときの加速度が大きく、指を置き直さなくても画面の端から端まで簡単にカーソルを動かせるのですが、その反面、ピタッと止まってくれない妙な浮遊感があります。もっとも、こういうタッチパッドのクセはノートブックにおいてもかなり製品による差があるものなので、質の悪さではなく、そういうものだということです。操作のためのポインティングデバイスとしては、慣れれば十分活躍できます。画像加工なんかで、正確に操作するというところまで要求すると、向かないですね。
ちなみに、マルチタッチに対応しています。よく使うとすれば、2点スワイプでスクロール、ピンチアウト・インで拡大縮小、2点タッチで右クリック、あたりでしょうか。スクロールとピンチアウト・インは、互いに誤反応してしまう事がよくあるので、画面を直接タッチした方が使いやすいかも。一方の2点タッチで右クリックは、誤検出もあまりなく便利に使えます。
5.まとめ
この製品、実用性という面では、見たまんま、スペック通りと言ってよいでしょう。と言うと、なんだか淡泊な感じですが、そのスペックを思い出してください。これだけの機能を詰め込んでいるワケですから、文句無しに素晴らしい。英語配列5段という制約はいかんともしがたいところですが、そこをやり繰りできるならば、モバイル用キーボードとしては、これ以上ない最強の製品と言っていいと思います。
しかし、使用感や機能といったこと以前に、なんといってもこの製品はカラクリとしての突き抜けた魅力があります。ともかく、ただいじくりまわしているだけで楽しい。そりゃあもう、所有欲を存分に満たしてくれること請け合いですよ。
6.関連リンク
DN-914570 3つ折りmini BTキーボードタッチパッド付き:ドスパラ公式サイト
コメント
モバイルキーボードだから仕方ないのだろうけどタッチパッドが右側は使いにくそうだなあ。
T字に開くモバイルキーボード無いものかしら。
コメントありがとうございます。慣れかとも思いますが、私はタッチパッドはどうせ右手で操作するので、そんなに違和感無く使えてます。けれど、それはそれとして、T字に展開するキーボードとか、あったらカッコ良すぎる。使い心地とか以前の問題で、飛びついてしまいそう。
スタンドのないicleverのほうをアマゾンでポチりました。輸送中です。
元々パッドのないicleverは部屋で眠ってまして、楽しくて気持ちいいのは分かっていたので、
それのマルチでパッドな奴の存在をここで知ってしまったせいでポチってしまいました。
私の相棒はipadminiパクリのmipad2(win)で、いままでキーボードつき手帳系ケースを使ってましたが、
これを機にキーボードなしのケースも探して買いました。
探してみたら、スマートカバー系で、フタでオンオフするのが(この機種ではムリと思って
ましたが)みつかって、winタブをスマートなカバーでオンオフ、の生活になりハッピーです。
なんかありがとうございました。キーボードはあしたかな。いまはパッドなしのやつをだしてきて遊んでます。
電車など、膝の上でタブレットを操作する場合、
安定感はどんな感じでしょうか?
普段重いのはつらいので、タブレットだけで使って、
いざという時にサッと取り出してキーボードが使えるのがいいな、と。
といっても、どこも売り切れで購入出来ませんが。。。
コメントありがとうございます。
>4.さん
折りたたみ部分を固定する構造にはなっていないため、
そのまま膝上での使用は厳しいと思います。
解決策としては、3.さんのようにカバーを使って、
カバーの上に置くという手がありますが、
この場合、カバーに膝上で安定する十分な幅が必要です。
私の場合、8インチのカバーだときついですね。
10インチのカバーなら、ちょっと膝を締め気味に座れば行けるかな
という感じです。
また、キーボード付属のスタンドはつっかえ棒タイプのため、
机の上のような場所では十分用をなしますが、
展開する「翼」部分にスタンドが付いていることもあって
膝上のような不安定な場所には向きません。
カバー側のスタンドを使うつもりの方がいいかと思います。
ちなみに在庫ですが、上海問屋に問い合わせたところでは、
再入荷の予定はあるが、時期は未定とのことでした。
>3.さん
出た、mipad! 色んな意味で中華らしい楽しい製品ですよね。
そして、フタでオンオフできるカバーってあるんですか!?
どういう仕組み?
そして、>4.さんへの返信で触れたように、
この製品のスタンドは不安定な場所には向かないので、
スタンドになるカバーとのセットの方が
汎用性が上がるかもしれません。
うまくマッチした組み合わせだと思います。
natsukiさん
4です。
回答遅くなりました。
わざわざ在庫確認までありがとうございます。
やはり、膝上は厳しいですか、、、
10インチタブレットで、膝上で使えて、
タッチパッドがついている軽量(300g位まで)なキーボードがないでしょうかね。
ただ、重心もあるので、背面になにかしら支えを
追加で入れる構造にしないと難しいかもしれないですが。
膝上で安定して使用するには、基本的にはそのタブレット専用のヒンジ付きキーボードがベストでしょうね。
一般的にいって、ヒンジの次に安定するのは、カバーを折って三角形の筒型を作るタイプのものですが、実際に膝上で使えるかはやったことがないのでなんとも。タブレットとカバー、キーボードとカバーの固定力も問題ですし。
一応、「三角筒型のスタンド&タッチパネル付きキーボード」の条件を満たすものだとこのあたりになると思います。(Amazonは2バイト文字が入るせいでうまくリンクにならないかも知れませんが、そのときはコピペしてください)
https://www.amazon.co.jp/LIHOULAI-7-10-1インチタブレットPC汎用bluetoothワイヤレスキーボード付きカバー-キーボード分離可能-タッチパッド付-スタンド機能付/dp/B01LXTEKDS/ref=sr_1_16?s=computers&ie=UTF8&qid=1491233486&sr=1-16&keywords=タッチパッド キーボード+LIHOULAI
「LIHOULAI キーボード タッチパッド カバー」で検索かけると、同型品が大量に出品されていますが、それぞれに違いがあるのかどうかは、画像からはよく分かりませんね。