
「買い切り型クラウドストレージ」のpCloudが「ブラックフライデーセール」をスタートさせました(11月29日まで)。pCloudは毎月あるいは毎年お金を支払うサブスクリプション型のクラウドストレージではなく、一度契約してお金を払ってしまえば(サービスが継続している限り)生涯使えるクラウドストレージです (サブスク型の契約プランもあります)。「買い切り」だけにセール価格で購入 (契約)できるのは非常に魅力的です。
ブラックフライデーセールの価格は下記の2本立てです。
ストレージ買い切りプラン

| 生涯プラン | 通常価格 | セール価格 | 割引率 |
| Premium 1TB | 435ドル (67,425円) |
199ドル (30,845円) |
約54% |
| Premium Plus 2TB | 599ドル (92,845円) |
279ドル (43,245円) |
約53% |
| Ultra 10TB | 1,890ドル (292,950円) |
799ドル (123,845円) |
約58% |
※円価格は1ドル=155円としてウインタブが計算したもの。
それぞれのセール価格は前回 (お月見セール)と同じですが、前回のセールでは暗号化サービスのEncryptionが付属しており、今回は付属しません。pCloudはこのようなセール価格を年に数回設定するので、購入 (契約)するのなら今がチャンスです。
他のクラウドストレージと価格を比較してみましょう。
| 経過年数 | pCloud (年間換算 / 累積) |
Google One (年間 / 累積) |
Dropbox Plus (年間 / 累積) |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 43,245 / 43,245 | 14,500 / 14,500 | 14,400 / 14,400 |
| 2年目 | 21,623 / 43,245 | 14,500 / 29,000 | 14,400 / 28,800 |
| 3年目 | 14,415 / 43,245 | 14,500 / 43,500 | 14,400 / 43,200 |
| 4年目 | 10,811 / 43,245 | 14,500 / 58,000 | 14,400 / 57,600 |
| 5年目 | 8,649 / 43,245 | 14,500 / 72,500 | 14,400 / 72,000 |
※単位:円
※pCloudは1ドル=155円としてウインタブが計算したもの
このように支払金額ベースでは「3年間の利用」でGoogle One、Dropboxと並び、それ以降は「長く使うほど割安」になります。なので、3年以上使うつもりがあるのならpCloudがお得です。ただし、それぞれのクラウドストレージでは容量以外に付帯サービスがありますので、あくまで「容量に対する価格ではpCloudがお得」というだけで、サービス全体でどれがベストか、という判断は人それぞれ、となります。
3 IN 1 バンドル

ブラックフライデーセールで初めて登場したバンドルプランです。買い切りストレージ5TB+Encryption+Pass Premiumのセットで599ドル (1ドル=155円として92,845円)。
Encryptionというのは「暗号化サービス」です。pCloudはEncryptionなしでも「TLS/SSLチャネル保護と256ビットのAES暗号化により、お客様のデータ保護に軍事レベルのセキュリティを提供 (pCloud公式サイトから抜粋)」しますが、Encryptionはいわゆる「ゼロナレッジプライバシー」を実現しています。つまり、暗号を解く鍵を「pCloudの中の人も知らない」ので、データ漏洩のリスクを極小化できます。ただし、もしパスワードを忘れてしまった場合、繰り返しになりますが「pCloudの中の人でも復元できない」ので、私のような不用心・管理が杜撰な人だとむしろ実装しないほうがいいかもしれないですねw
pCloud Passはパスワード管理ツールですが、この手のサービスはGoogleを始め各社にあります。ウインタブではpCloud Passを使ったことはなく (基本Googleパスワードマネージャーを使っています)、pCloud Passの優位性については言及ができません。
まとめ
私もpCloudの「Premium Plus 2TB」を契約しています。他にMicrosoft 365 Personal(OneDrive 1TBがつきます)とGoogle Oneの200GBプランも契約していますが、つい先日Microsoft 365の契約が終了しました。OneDriveには約700GBのデータ (大部分は写真と動画です)が入っていましたが、pCloudのバックアップツールで全てpCloudに移行しました。
ちょっと脱線しますが、Microsoft 365 Personalの契約者はクラウドストレージとは別にOutlookメールの容量100GBが使えます。契約者以外が使えるのは15GBまででして、私がMicrosoft 365の契約を終了する時点でOutlookメールの容量を35GBほど使っていたため、容量を15GB以下に減らさねばならず、この点はけっこう大変でした。…まあ「余談」です。
また、pCloudには無料プランがあります。無料で使える容量は最大で10GBと小さいですが、使い勝手を試すには十分かと思いますので、「いきなり数万円を支払うのはちょっと…」という人は、先に無料プランを導入してみるのもいいかと思います。この場合、今回のブラックフライデーセールまでに機能の評価とか満足度については決められないと思いますが、pCloudは数カ月に1回このような大きなセールをやりますので、「次回に備える」ということでもいいでしょう。
なお、上に書いた通り、私もpCloudの買い切りプランを契約していますし、pCloudの信用リスクをゼロとは思わないものの、同種の他のサービスと比較して著しい信用リスクがあるとは思っていません。ただし、pCloudについて懸念する人もいますし、XなどのSNSでもそのような書き込みを見ることができますので、心配な人は情報収集をされることをおすすめします。
関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
▶ サイト紹介・ウインタブについて



コメント