こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は中国の2 in 1「VOYO VBook A1」の読者レビューです。レビュアーは「takamizu」さんで、お手持ちのソフトウェアをインストールして動作を確認されるなど、ウインタブ側の実機レビューではなかなか踏み込めないところまでしっかりとチェックしていただきました。ベンチマークスコアと違い、このように実際に様々な利用シーンで評価していただけると、製品本来の性能がよく理解できますね。ではtakamizuさんのレビューをどうぞ!
目次
1.スペックと筺体の特徴
この度、「VOYO VBook A1」のレビューをさせていただくことになりました、takamizuと申します。よろしくお願いします。
まずはスペックです。
OS: Windows 10
CPU: Intel Celeron N3450(Apollo Lake)
RAM: 4GB
ストレージ: 32GB eMMC + 128GB SSD(SSD側にWindowsOS搭載)
ディスプレイ: 11.6インチIPS(1,920 x 1,080)
ネットワーク: 802.11 b/g/n/ac、Bluetooth
カメラ: インのみ2MP
入出力: USB 3.0、USB 2.0、microHDMI、microSD、オーディオ、DC-IN
バッテリー: 12,000mAh
サイズ: 290 x 196 x 16 mm / 1,200 g
ベンチマーク関連は、natsukiさんのレビューで掲載済みのため、私は、使用例を元に 「VOYO VBook A1」 のレビューをしていきます。
VOYO VBook A1は、PC本体、ACアダプタ、スタイラスペンが付属しています。左右にUSB2.0ポートとUSB3.0ポートがそれぞれ1つずつあり、microSDカードスロット、microHDMI端子、ヘッドフォン端子が搭載されています。
左右にUSBポートが一つずつあるのがポイントです。左側のUSBポートに無線マウスの子機を差し込み、マウスを使用。右側のUSB3.0端子で、外付けHDDを使用するという使い方が出来るので、非常に理にかなっています。
キーボードは、中国製ということもあり、アルファベットのみのキーボードになります。そのため、英数カナ変換が、CapsキーとShiftキーを同時押しでの切り替えになります。(当初は、キーボード内でどう切り替えたらいいかわかりませんでした。)個人的に、キーボードのタイピングは打ちやすいと感じます。テンキーがないので数字は打ちにくいという方もいるかもしれません。しかし、私のようにモバイル系ノート(ThinkPadXシリーズ)を使っていたユーザーなら、テンキーなしはさほど気になりませんでした。
タッチパットに関しては、クリック部分が重く感じました。不満はこの点だけです。私の場合は、タッチパットよりもポインティングデバイス派であり、できる限りマウスを使用していたので慣れませんでした。普段から、タッチパットをメインで使用している人にとっては問題なく使えるレベルです。
問題は付属のスタイラスペンです。
ゆっくりと手書き入力をする分には良いのですが、殴り書きに近い状態では、使い物になりません。写真の上の文字がデジタイザーペンで、下の文字が手書きで書いたものです。あくまで、タッチペンとしての利用で考えた方が良いです。
画像補正等のソフト(今回は、NIKON CaptureNX-Dを使用)で補正の際の各種設定を調整する際に、スタイラスペンを使用してみました。
ピンポイントでの調整が出来ず、マウスやタッチパットを使用しました。このデジタイザーペンでは細かい操作をすることは出来ないです。そのため、わざわざ使用しなくても良いという結論に至りました。指で直接触るか、通常のスタイラスペンで操作しても変わらないです。
2.実用性を確認
デジタル一眼レフカメラのRAW現像作業をしてみる
主にNIKON D3200で撮影をしRAW現像をしています。今までは、iMac 2010 mid 27インチモデルやVAIOノート、ゲーミングPCなど、Core-iシリーズのCPUを搭載したPCを使用してきました。「VOYO VBook A1」で画像処理の作業ができるかどうか検証してみました。
実際作業してみたところ、RAW→jpg書き出しの際に時間がかかりますが、実用レベルです。デジタル一眼レフカメラのエントリー機レベルでのRAW現像では十分使えます。ブロガーや写真SNSに登録している方であれば、モバイルマシンとしてカメラと一緒に持っていくには良い機種です。
PCゲームで遊んでみる
アートディングの「みんなのA列車でいこう」をプレイしてみました。
このゲームは、比較的低スペックのPCでも動作可能なゲームです。Celeron1.7GHz RAM2GB以上で動作するゲームです。そのため、「VOYO VBOOK A1」のスペックでも十分動作します。箱庭系ゲームなど、PCスペックをあまり必要としないゲームであれば、モバイルで遊ぶことが出来ます。(アダルト系ゲームも起動時にメディアを必要としないゲームであれば、できると思われます。)
ブルーレイ再生してみる
再生ソフトは「PowerDVD 15」を使用して再生してみました。
しかし、再生は出来るものの、音飛びがひどい状況です。BDソフトの再生は不可です。これはマシンスペックの問題ではないでしょうか。元々DVDドライブ等を内蔵していないモデルのため、わざわざドライブを繋いでまでBD、DVDを再生はしないと思います。(動画配信サービスがありますから。)
ブルーレイ再生が不可ならば、REC-ONを使用してテレビ番組を視聴してみる
ZIGSOW様のプレミアムレビューでレビューさせていただいた、「アイ・オー・データ REC-ON(HVTR-BCTX3)」でのテレビ番組視聴をしてみました。
自宅内LAN環境で接続してみましたが、コマ落ち等の動作の不具合もありません。ネットブラウジングしながらも視聴可能です。出張時に、リモートサーバーで接続しましたが、こちらも問題なく視聴可能でした。11.6インチIPS(1,920 x 1,080)の液晶なので、スマートフォンやタブレットよりも大きい画面で視聴可能なワンランク上のモバイル動画視聴を楽しむことが出来ます。
電子書籍を読んでみる
主にhontoの電子書籍のサービスを主に利用しています。クーポンサービスがあり、割引価格で購入ができ、WindowOSでもアプリを提供しています。
タブレットモードにして使用してみましたが、キーボードが裏面にありやや持ちづらいし、他メーカーのタブレットと比較するとやや重く感じます。しかし寝ながら利用しソファー等に座った状態であれば、使えるレベルかなと思います。
出張のメールチェックで使用してみる
出張時に、会社のアドレスに届いたメールをgmailに転送してもらい、処理をすることがあります。今までは、iPadmini2にBluetoothキーボードを接続して使用していました。
「VOYO VBOOK A1」を使えば、キーボード内蔵なので、簡単にメールの返信をすることができ、便利です。マウスなしでトラックパットとタッチパネルの併用で操作性も良いです。特に車内の運転席での利用時には便利でした。
総評
モバイルパソコンとしては快適なPCです。USB端子も2つ搭載しており、最低限の拡張ポートがあります。タッチパネルがあるので、マウスが使えない環境や、タッチパットが使いづらい方でも、操作可能な点は評価出来ます。手書き入力に関してはやはりデジタイザー搭載を次期モデルは希望します。手書きメモがうまく書けないのは致命傷です。むしろ付属しなくてもよかった感じがしています。
メインで使うには非力です。しかしセカンド、サブマシンとしては非常に最適です。SSD搭載の恩恵もあり、OS起動も早く、サクサク動作しています。さらに64GBでなく128GB搭載ということで、アプリ、データ関連も余裕をもって運用が出来ます。
不具合があると報告を受けていた、Dドライブの 32GB eMMCですが、一応認識はしています。この32GBをデータ保存領域として使用すれば、システム側の容量を気にせずに運用可能です。写真データや音楽データ、仕事用のデータなどの保管に使用できます。(もしかすると、この2ドライブの構成したのは、windowsOSとandroidOSの両方を搭載する目的だったのではと思ってしまいました。)システム領域とデータ領域の2つのドライブ構成はデータの整理等に大いに役立ちます。
PDA工房様からご提供いただきました、液晶保護フィルムは、Perfect Shield保護フィルムを選択しました。アンチグレアタイプ(非光沢)の液晶保護フィルムになります。これを選択した理由は、グレアタイプよりもアンチグレアの方が写真補正の際に扱いやすいからです。
グレアタイプの液晶搭載のノートパソコンで写真補正をする方であれば、アンチグレアタイプの方が発色が良すぎることがなくなるので、このフィルムはお薦めです。
「VOYO VBook A1」はデスクトップPC、ハイエンドノートPC所有の方の2台目のパソコンに、是非、おすすめしたい機種です。中国製品のパソコンを初めて使用しましたが、完成度の高さに驚きました。
この度は、レビューの機会を頂き、ありがとうございました。
4.関連リンク
VOYO VBook A1 ― 細かい甘さが惜しいが、実用面は十分快適な11.6インチ コンバーチブル型PC(実機レビュー:natsuki)
VOYO VBook A1:Gearbest