こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ウインタブの人気ジャンルというか、読者の注目を浴びやすい製品ジャンルとして「デジタイザー搭載タブレット」があります。記事にいただくコメントを見ても、読者の中に相当数の「絵描きさん(イラストを描く趣味のある人)」がおられるのだろうと思います。私自身には絵心が全くないのですが、ライターのnatsukiさん、あおぴさんのお二人がこのジャンルに経験をお持ちですし、ひょっとしたらかのあゆさんが「イラストを描きます」とか言い出すかもしれないので、この先はどんどんイラスト向きアイテムの紹介やレビューをしていきたいと思います。
さて、先日来話題になっているのはドスパラの8インチ「raytrektab DG-D08IWP」で、この製品はWacomデジタイザーを搭載し、なんと4,096段階の筆圧に対応する、というものですが、今回紹介する「LIVA TE10EA3」もまた、Wacomデジタイザーを搭載する製品です。なので、それだけの理由でも日本で人気が出そうですし、ウインタブでも話題になる2 in 1だろうと思います。
1.スペック
この製品はストレージ容量の異なる2つのバリエーションがあります。32GBのものが「LIVAGT-4/32-W10J」、128GBのものが「LIVAGT-4/128-W10J」です。ここのところ「ストレージ32GBのWindowsタブレットはOSの大型アップデートの際に空き容量不足になりやすいから、初心者にはおすすめしません」という趣旨のことを書き続けていたのですが、最新の「Windows 10 バージョン1703(Creators Update)」ではアップデートに要求される空き容量が8GBまで縮小されており、ストレージ32GBの製品でも(ちょっとだけ苦労しますけど)比較的容易にアップデートできるようになったので、必ずしも32GBはやめとけ、という感じでもなくなりました。もちろん128GBのほうが何かとラクですけどね。
CPUはAtom Z8350、RAMは4GBと、raytrektab DG-D08IWPと同じです。そのため、クリスタなどのイラスト用ソフトウェアの挙動も似たような感じになると思われます。CPU性能を思えばスペック的にはやや弱いのでは?という話になってしまいますが、Atomという低価格を実現できるCPUを搭載していて、実際に納得できるような低価格に抑えられた製品だと思うので、仕方ないとは思います。
ディスプレイは10.1インチIPSで解像度も1,920 × 1,200と、raytrektabではイマイチ評価が高くなかった1,280 × 800という解像度よりも上です。ただし、当然CPU負荷は大きくなるはずなので、スペック表だけでは良し悪しは判断できません。
あと、この製品、入出力ポートの数では健闘しています。microUSB 2.0ポートとUSB Type-Cという2つのUSBポートを備え、microHDMIもついてます。もちろんmicroSDスロットもありますね。またカメラ性能もアウト500万画素とまずまずです。
そして、うれしいのは防水防塵機能(IP54)がついていることと、50cmからの落下試験もクリアした「タフな筺体」であることです。ということで若干大きくて重い、というのはあるのですが、それでも厚さ9.8 mmと1センチを切り、重量もタブレット本体で600 g、キーボード込みでも1,030 gと、苦もなく持ち運べるサイズとなっています。
2.筺体
2017年の水準だと、少し厚みを感じますね。しかし、ポート類が見えない…。
と思ったら、この製品は防水防塵機能がついているので、ポート類はカバーで覆われてました。富士通の「Arrows Tab WQ2/B1」と同じコンセプトですね。正直なところ、カバーなしのほうが使いやすいんですけど、これはこれでカッコいいし、いざという時にも安心ですね。
背面はLIVAのロゴが少し控えめについていて、個人的にはカッコいい、と思います。というか、いいでしょ?これ。
キーボード(別売りではなく、付属品です)はややクラシカルなカバー一体型のタイプです。カバー部分を台座にしてタブレットの台座にします。接続はBluetooth(個人的には少し残念)で、「シザータイプ」ということなのでパンタグラフ式のキーボードになります。また画像を見ると、タッチパッドにはしっかり物理ボタンがついてますね。もちろん日本語配列です。あと、microUSBポートがついてますが、Bluetoothキーボードなので、おそらく充電用かと思います。
タブレット本体とキーボードを収納するとこんな感じです。このタイプのキーボードはヒンジつきのものに比べ、安定性は今ひとつ、そして展開時に大きな奥行きが必要、という弱点はありますが、そのかわり重量を抑えることができる、という強みもあります。この製品はデジタイザーを搭載し、手書き入力に強みがあるので、このように簡易型のキーボードを選択したというのは悪い判断ではないと思います。
スタイラスペン(これも別売りではなく、付属品です)は本体に収納できます。Wacomの「アクティブ電磁誘導方式(EMR)デジタイザ」ということなので、「feel IT Technologies」ですね。残念ながら筆圧の段階(1,024とか2,048とか4,096とか)は不明ですが、個人的には「少なくとも1,024」だと思います。また、Atom機なので、そんなに高性能でないほうが使いやすいのでは?
3.価格など
LIVA TE10EA3は4月22日の発売予定となっており、メーカー希望価格はストレージ32GBの「LIVAGT-4/32-W10」が44,800円(税込み)、ストレージ128GBの「LIVAGT-4/128-W10」が59,800円(税込み)となっています。なお、ビックカメラでは予約販売が開始されており、32GBモデルが44,053円(税込み)、128GBモデルが59,173円(税込み)となっていました。なお、ともにビックカメラのポイント(10%分)がつきます。
Wacomデジタイザー、防水・防塵・耐衝撃の筺体、キーボードとスタイラス付属でこの価格はかなり安いと思います。というか、このサイズと価格帯でデジタイザーを搭載するWindowsタブレットの選択肢が決して多いとはいえない(日本向け製品としては「ほとんどない」といったほうがいいかも)ので、特にWacomデジタイザー付のタブレットを待っていた人には朗報だと思います。
また、Wacomデジタイザーはイラスト用途だけでなく、文字入力であっても非常に快適です。なので、購入目的が必ずしもデジタイザーにはない、という場合であっても、この機能はあって損することはないと思います。いやあ、面白くなりましたね!
4.関連リンク
ECS、Windows 10 Homeを搭載した10.1型 2-in-1タブレット LIVA TE10EA3発売:株式会社リンクスインターナショナル プレスリリース
TE10EA3:リンクス 製品情報
TE10EA3 LIVAGT-4/32-W10J:ビックカメラ
TE10EA3 LIVAGT-4/128-W10J:ビックカメラ
コメント
防水ではなく防塵防沫と表記されてました、違いが分かりませんが
ひらめさん、こんにちは、コメントありがとうございます。防沫が正式な名称だと思います。記事中にリンクしたのですが、ご関心がおありならIPXXの規格について確認していただければ、と思います。
つい先ほど別のニュースで見て気になっていたのですが、電磁誘導方式ですか。AESだと電池が要るからペンが太くならざるを得ないのでコンパクトにできるのが良いですね。
強いて欠点を言えばCPUが弱い点かな?
PYUさん、こんにちは、コメントありがとうございます。CPUについてはどうしても不安が残るか、と。特に本格的なイラストを描かれる場合、ネックになるのは間違いないです。しかしCore mにしちゃうと基本設計からやり直しになっちゃうので、かなり高くなりそうっす。この価格帯だと、いろいろ難しいですよね。
デジタイザは性質上、水に弱いのに水場での利用を想定してるならそりゃすごい
こんにちは、コメントありがとうございます。多分水場までは想定してないと思いますよ。万一の際に安心という意味だと思います。
タフで安いw32GB版が売れ残ることを願おうwというか多分ある。
NIAさん、こんにちは、コメントありがとうございます。異常に残ったりはせんでしょうな。