低価格なWindows PCやAndroidタブレットを手がける恵安から、新しい14インチのモバイルノート「WiZ KI14HD-NB」が発売されました。この製品は4月28日現在Amazonで税込み35,069円で販売されており、「さすが」の安さと言えます。低価格なノートPCの場合、CPUがAtomだったり、RAMが2GBだったり、ストレージが32GBだったりと、どこかにウイークポイント(というか不安要素)が含まれていることがありますが、この製品はそのあたりの手当もしっかりなされていると思います。
1.スペック
最初にちょっとびっくりするのが「OSがPro版」というところです。個人利用の場合、Pro版のメリットはあまり大きくはないと思いますが、「大は小を兼ねる」的な理屈でHome版よりも歓迎、という考え方もあります。CPUはApollo Lake世代のCeleron N3350ですが、このCPUは上位モデルのN3450よりも性能面では見劣りします。ベンチマークスコアを比較すると、Atom Z8350あたりと大差ないくらいの実力になります。
RAMは4GBなので、CPU性能から見て十分な容量になっていると思いますが、ストレージは「やっぱり」32GBしかありません。ノートPCとしてガンガン使う上では明らかに容量不足と言えます。しかし、KI14HD-NBは一味違います。
底面に2.5インチのドライブベイ(拡張スロット)を備えています。メーカーサイトに「SATA 3.0 /2.5インチ、7mm 対応HDD/SSD」という記載がありましたので、規格の合うSSDあるいはHDDを増設可能ということになります。なので、しばらく使ってみて容量不足を感じたらDIYでSSD(HDD)を増設できますし、OSも換装してしまえば操作感(サクサク感)も一気に改善するでしょう。ただし、低価格が売り物の製品ですが、SSDを増設すれば最低でも数千円くらいの追加出費になってしまいますけどね。
ディスプレイは素晴らしいの一言です。この価格にして14インチ、IPS液晶でFHD解像度です。また入出力ポートも決して充実しているとは言えないものの、最低限の拡張性は確保されていると思います。独立したDC-INがついていますし、USBが2つあれば、ハブなしでも「まあなんとか」なるでしょう。あと、バッテリー稼働時間も公称値で8時間ということなので、モバイル利用は結構快適かもしれないですね。
サイズも悪くありません。タテ・ヨコサイズは13.3インチのモバイルノートよりも若干大きめではありますが、ビジネスバッグには十分収納できると思いますし、重量1.5 kgというのもモバイルノートとしては若干重い気がしますが、この価格帯とスペックを考慮すれば全然納得できると思います。ウインタブ的には「1.5 kgを越えてないからセーフ」という、ちょっと冗談ぽい見解ですw
それと、この製品、Office互換ソフト「WPS Office」が付属します。本格的にOfficeで資料を作成するのなら製品版Officeがあるほうがいいですが、この製品をサブ機として使う場合ならOffice互換ソフトが入っているというのは大きいですね。互換ソフトの場合、どうしても多少表示崩れなどが発生してしまいますが、下書きをこの製品で、清書をメインPCのOfficeで、といった使い方もできますし、個人的にはありがたい付属ソフトだと思います。
2.筐体
なんか予想以上にカッコいいです。ベゼルは極細というわけではないにせよ、結構細めだと思いますし、このアングルから見て余計なロゴマークとかデザインアクセントがないので、「無国籍PC」っぽく感じます。
天板も同様です。KEIANのWindowsPCには「WiZ」というブランド名がついていますが、この製品も天板に控えめに「WiZ」のロゴが入っているのみです。
筐体色は少しくすんだブルーですね。ビジネスでもプライベートでも使いやすい色だと思います。筐体素材は不明ですが、おそらくプラスティック製でしょう。筐体についても下手に高級感を出すような細工をしていないほうが潔くていいと思います。
それと、画像はありませんが、この製品のキーボードは「78キー 日本語キーボード」です。画像で配列をチェックしてみないと若干不安ではありますが、それでも「日本語配列」というのが安心です。
3.価格など
KEIAN WiZ KI14HD-NBはAmazonや楽天などで販売中で、4月28日現在のAmazonでの価格は税込み35,069円です。安いですね。中国通販で中華ノートを購入するのと大差ないくらいです。もちろん中国通販を探せばもっと安いノートPCはありますが、この製品は日本メーカー製で日本語配列のキーボードがつき、国内保証もしっかり受けられ、技適マークもついていますので、そのへんまで考慮するとむしろ中華製品よりも安いとすら言えます。
また、「ストレージ32GB」というところに「落とし穴感」を持った人も多いと思いますが、従来とは違い、「ストレージをDIYで増設できる」という点に大きな安心感があります。実際購入後すぐにストレージを増設するかどうかは別として、「いつでもストレージを増設できる」というだけで安心して購入できますよね。
この製品であればウインタブ読者のセカンドマシンとしても、また初めてパソコンを購入する人のファーストマシンとしても(ただし、ストレージを増設する手伝いをしてくれる知人がいる前提です)いい選択肢になるのではないか、と思います。
コメント
M.2ではなくSATA接続の2.5インチベイってとこに魅力を感じますね~
うわ、これは欲しいかも。
前のKEIAN安売りしてるからと買わなくてセーフだった感。
こういうの待ってたんですよ
あとは重ささえ軽ければ…
これも命名が違うだけで5世代のAtomかと
現状の命名だと先頭にNとかJが付きのはAtomです。