こんにちは、壁です。米国商務省によるZTE社への制裁により各方面への影響が懸念されておりますが、現状における端末への影響をレポートしたいと思います。なお、この記事は各種ニュースサイトにて公表されている情報に基づき、ユーザー目線で「現在発生している状況」を確認し、感想や意見を記載したオピニオン記事となりますので、あらかじめご了承ください。ZTEに関する諸問題については、下記のリンクをご覧ください。
米商務省、中国スマホメーカーZTEへの技術輸出禁止-向こう7年:Bloomberg
中国通信大手ZTEが米企業と取引禁止に! ドコモなど日本企業への影響は?:ハーバー・ビジネスオンライン
アメリカ政府によるZTEへの制裁措置。NTTドコモは「様子見」――子ども向け端末、5Gネットワークへの悪影響も懸念:ITmedia Mobile
1.そもそも、どうして制裁を受けることに?
ざっと述べますと、ZTE社は米国がテロ支援国家に指定しているイランと北朝鮮に通信機器を輸出したことで、米国はZTE社に対し罰金の支払いによる合意を得たのですが、ZTE社はこの違反取引に関与した従業員に賞与を支給した他、米国政府に対し虚偽の陳述をしたことにより、ZTE社に対して米国製品の取引禁止の追加制裁が決定された…と言うのが大筋の流れです。
これにより向こう7年間は米国製品は使えないことになるのですが、これにより、スマホの心臓部ともいえるクアルコム社製のCPUであったり、GメールなどのGoogleのサービスが使えなくなるという懸念があります。OSのAndroidそのものはオープンソースですし、使えるようですが、Googleのサービスが使えないとなると中国ローカルでしか売ることのできない端末になってしまいます。ZTE社は通信インフラの方も手掛けており、どちらかというとそちらの方が個人的には痛いんじゃないかと思ってますが、今回は端末に目を向けてみたいと思います。
2.現状は使えるのか?
通常の使用をする分には問題なく使えます。僕はZTE社のスマートフォンはAXON 7を所有していますが、今のところは普通に使えています。
しかし、ここ1週間でちょっとした変化が。システムアップデートをしようとすると、ネットワークに接続されてない旨の画面になります。
実はこの制裁が決定してからというもの、世界各国のZTEのホームページからダウンロードできたファームウェアが落とせなくなっているのです。それと同時にシステムアップデートもできなくなったことから、サーバーが停止してしまったものと考えられます。
3.今後はどうなるのか?
先日、NTTドコモの会見でNTTドコモが取り扱っているZTE社の端末についての言及がありましたが、それによると工場の生産は完全ストップで在庫限りの販売となる旨の発言がありました。既存の端末においても、メジャーアップデートが白紙に戻されるといった影響も出ています。例えば、AXON 7もAndroid 8.0へのアップデートが予定されていましたが、配信の見通しはたっていません。
それから、これは極端なハナシだと思いますが、既存端末に対するGoogleの各種サービスも使えなくなるという懸念もあります。
一方で新規開発のものにおいてもクアルコム製CPUが使えないことでMedia-Tek製CPUといった別メーカーの部材を調達しなければならないのですが、これに対しても米国に右へ倣えという感じで供給停止になる恐れもあります。Media-Tekに関しては一時は台湾当局が供給停止を指示しましたが、こちらは1週間程度で解除になりましたので何とか希望の芽はありそうです。
素晴らしいモノを生み出してきたメーカーだけに何とか頑張ってもらいたいところですが、今後の動向を注視していきたいと思います。
4.関連リンク
米商務省、中国スマホメーカーZTEへの技術輸出禁止-向こう7年:Bloomberg
中国通信大手ZTEが米企業と取引禁止に! ドコモなど日本企業への影響は?:ハーバー・ビジネスオンライン
アメリカ政府によるZTEへの制裁措置。NTTドコモは「様子見」――子ども向け端末、5Gネットワークへの悪影響も懸念:ITmedia Mobile
コメント
これの何が困るって、何も違反してない所有してるユーザーが不利益を被るのが納得行かない
そこで「アメリカのクソが」となるか「ZTEのクソが」となるかで、
その人のイデオロギーが露骨に出るやね
クァルコムもメディアテックもダメなら頼みの綱はAllWinnerだ・・・と思ったけど駄目だわな(¯―¯٥)