こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。日本再上陸を果たしたとは言え、スマートフォン市場ではまだまだ劣勢なWindows 10 スマホ(WindowsPhone)ですが、由緒正しきWindowsPhoneユーザーが胸を張るのがキーボードです。日本語入力においては「カーブフリック」英語入力においては「ワードフロー」という看板機能がありまして、この部分に関しては他のOSに対する優位点になっている、と言えます。
これが「カーブフリック」です。上の画像の左側では、「た」を選択したあと、指を上方向に動かし「つ」を選択し、さらにななめ左上に動かすと「っ」に、ななめ右上に動かすと「づ」になる、というもの、右側は「は」を選択したあと、指をななめ左上に動かすと「ぱ」に、ななめ右上に動かすと「ば」になる、というものです。つまり指で曲線を描くようにすると濁音とか促音などがワンアクションで入力できる、というスグレモノです(ただし、特訓が必要です)。
WindowsPhoneの小ネタ - カーブフリックをマスターしよう!
で、次に「ワードフローキーボード」です。例えば「Hello」と入力したいとき、「H」「e」「l」と順にタップするのではなく、指をすべらせるようにしてHelloの文字を選択していくと、それで入力が完了してしまう、というものです。言葉だけで説明するとわかりにくいので、こちらの動画を参照して下さい。
また、ワードフローキーボードについては紹介記事を書いていますので、こちらも参照して下さい。
WindowsPhoneの小ネタ - 英文を入力するならワードフロー入力に慣れよう
で、ここからが本題です。Microsoftはこのワードフローキーボードを他のOSに供給する予定になっていて、手始めはiOS向けから、ということなんです。ちなみに情報ソースが海外ニュースサイトなのでカーブフリックについてはどうなるのか不明です。
海外ニュースサイト「WinBeta」によれば、Microsoftは一部のWindows Insiderにこんなメールを送った、ということです。
Hello,
Do you own an iPhone (5S or newer)? Do you think your native iOS keyboard could use improvement?
Word Flow keyboard has long been one of the highly praised features on Windows Phone and was used to break the Guinness World Record for fastest texting. We are now working on extending this keyboard to other platforms, starting with iOS.
Before publicly releasing this keyboard to the App Store, we’d love to give Insiders like you a preview. With your feedback, we’ll build a roadmap of improvements to the keyboard over time.
If you’re interested in participating in this beta program, just send an email to wordflow@microsoft.com with subject line “I want in!” and we’ll be in touch!
The Windows Insider and Word Flow teams
(出所:WinBeta)
これを抄訳すると、
こんにちは、5S以降のiPhoneを持ってる?ワードフローキーボードは長い間高く評価され、かつては高速テキスト入力でギネスブックの記録を破ったこともあるWindowsPhoneの機能なんだけど、我々はこのキーボードを他のOSに移植したいと思っているんだ。手始めはiOSからね。
このキーボードをApp Storeに出す前にInsiderのみんなにプレビューしてもらいたいと思ってる。もし興味があったらメールくれない?
Windows InsiderチームとWord Flowチームより
となります。海外ニュースサイト「THE VERGE」は「いつ正式リリースされるかはわからないけど、ここまで来てるんなら、あと数カ月以内には実現しそう」と書いていて、私も同感です。
また、WinBetaは
While this may, once again, anger die-hard Windows Phone fans, the Windows team seems to be ensuring that parts of Windows Phone live on, even if it’s on other platforms.
(意訳)これ、WindowsPhoneの生き残り(die-hard)ユーザーを「またしても」怒らせることになるかもしれないけど、Windowsチームは「たとえ異なるプラットフォームであろうと」WindowsPhoneの一部でも生き残らせようとしてるようだ。
常識的に考えると、ウインタブの読者の半分はiPhoneを使っているはずですし、残りの人の多くはAndroidスマホを使っているでしょうから、これは朗報になるのかもしれませんけど、Windowsスマホの普及ということで言うとどうなのかな、って思いますね。あと、「カーブフリック」がどうなるのか、ってことも気になります。うーん…。
引用元サイト
Windows Phone’s Word Flow keyboard is coming to ‘other platforms’ starting with iOS:WinBeta(英語)
Microsoft is bringing its excellent Windows Phone keyboard to iOS:THE VERGE(英語)
コメント
うーん・・・
Androidには既に3年くらい前には Swipe keybord が発売されてて、iOSにもいくつか類似キーボードがありますねぇ。
あとは軌道を単語・文章として判別・認識して自動変換するヒット率が先行に勝てるかどうかがキモなんでしょうけど。
あるえふさん、こんにちは、コメントありがとうございます。個人的には現在でもワードフローなかなかインテリジェントだと思うんですが、Androidのキーボードについては知識がないので何ともいえません。Teclast X98 Proが手元にあるので試してみようかな。
何故Windowsスマホのアドバンテージをわざわざ無くしてしまうような判断をしてしまったんでしょうね…。
ナデラ氏はモバイル戦略を掲げてCEOに就任したはず。
Lumia650が最終モデルなんて噂も浮上しているし、このままではWindowsスマホユーザーを裏切る形になりかねないのではと危惧しております。
ASOさん、こんにちは、コメントありがとうございます。私も同じ心配をしています。キーボードのところはWindowsスマホのセールスポイントになるはずですよね。こうなったらGoogleとかAppleにもWindows用に何か提供してもらわないとイカン、と思ってみたり。