MicrosoftはWindows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレード パスを完全削除することを発表しました。今後はWindows 7/8.1のライセンスを使用してWindows 10にアップグレードしたり、クリーンインストールすることが不可能になります。
目次
1. 建前上はWindows 7/8.1からの無償アップグレードは終了済み
2015年7月にリリースされたWindows 10ではWindows 7/8.1ユーザー向けに1年間Windows Updateや「Windows 10 更新アシスタント」経由で無償アップグレードを提供していました。
Windows Update経由でのアップグレードの提供は予定通りリリースから1年を迎えた2016年7月29日をもって終了したのですが、「Windows 10更新アシスタント」を使用したアップグレードや、Windows 7/8.1のプロダクトキーを使用したクリーンインストールは無償アップグレード期間の終了後も可能でした。
また2021年10月にリリースされたWindows 11でも(上書きアップグレードは出来ませんが)Windows 7/8.1のプロダクトキーを使用したクリーンインストールを行うことが可能でした。
2. ついにWindows 7/8.1からWindows 10/11のアップグレードパスが削除
Microsoftから特にアナウンスがなかった上、無償アップグレード期間の終了から7年間放置されていたのですが、2023年9月になってついにWindows 7/8.1からWindows 10/11への無償アップグレードパスを終了することが発表されました。
Windows Insider ProgramのCanaryチャンネルで配信中の最新ビルドでは既にこの仕様変更が反映され、Windows 7/8.1のプロダクトキーを入力してもインストールを続行することが出来ない状態になっているようです。
悲報 Windows11で7~8.1のプロダクトキーが使えなくなる。Insider Previewに実装。Microsoft、7~8.1から10 / 11へのアップグレードを終了:ニッチなPCゲーマーの環境構築Z
実質的に開発が終了し、サポート終了まで残り2年を切っているWindows 10はどのような仕様になるか不明ですが、おそらくプロダクトキーを使用してアップグレードやクリーンインストールが出来てもライセンス認証時にブロックされる可能性が高そうです。
なお既にWindows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレードを済ませている場合、デジタルライセンスがMicrosoftのサーバーに紐付けられているので今回の仕様変更による影響を受けることはありません。
3. まとめ
本来だとすでに無償アップグレード期間は終了しているので、今回の仕様変更自体は特に驚くことでもないのですが、Windows 10のサポート終了間際まで実質Windows 7/8.1のライセンスがあれば無料でクリーンインストールが可能、という状態を放置していたのは問題なのではないかなと感じています。
なおWindows 10からWindows 11への無償アップグレードパスは2023年10月現在でもまだ提供されていますが、こちらもいずれ終了するものと思われるので早めに更新しておくことをおすすめします。
Windows 10以降はアップグレード版の販売が終了しているので、Windows 7/8.1から上書きアップグレードする場合であっても完全版のライセンスを新規購入する必要があります。
4. 関連リンク
Windows Ends Installation Path for Free Windows 7/8 Upgrade:Microsoft Device Partner Center
コメント
どうしてマイクロソフトはこういう告知を「事後に」するんだろうなぁ。
確かにライセンス規約にはこういうことを「事前に通告する」とは書いていないんだろうけど、社会通念上の一般常識として「何年何月何日に***というサービスは終了する」と通告するのが当然だと考えます。
Windows10の11への無償アップグレードでこれをされたら、日本中のありとあらゆる法人で大騒ぎになり、非常にまずいことになると思うのは私だけではないだろう。
こういうマイクロソフトの殿様商売的態度が私は大嫌いだ。