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【GW番外編】日産 ノート e-power - ガソリンエンジン仕様ユーザーが乗り比べ、ホントにe-powerはイー感じ??(壁)

日産ノート e-power
こんにちは、壁です。これを書いてるのは平成最後の日である平成31年4月30日ですが、アップされる頃には令和になっていると思います。先日、免許の更新に行ったら、免許証の有効期限が平成36年で返ってきました。ちょっと複雑。さて、レビュー記事で何度も被写体になってる、情けないピンク色のマイカーですが今年が車検でして1泊2日でディーラーに預けてました。その時に代車としてやってきたクルマ、ノート e-powerついてレポートしてみたいと思います。

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このクルマ、ガジェット泣かせかも…??

1.スペック

日産ノート e-power
このクルマの最大の特徴はエンジンは完全に発電専用というところです。トヨタのプリウスなどのTHSⅡシステムではエンジンは駆動と発電の両方に働きますが、日産のe-powerではそうではなく発電に専念しているということです。なので、クルマはモーターのパワーだけで動くということになります。

日産ノート e-power
最高出力こそ1.5LエンジンのHR15DE型と同程度ですが、最大トルクは25.9kg-mとR34型スカイラインに積まれたRB25DE型(26.0kg-m/4,000rpm)と同等、他社モデルだとスバル・レヴォーグの1.6GT Eyesightに積まれるFB16型DITターボエンジン(25.5kg-m/1,800~4,800rpm)と同等となっています。つまり、排気量1.2Lのコンパクトカーに2.5Lエンジン級のトルクをブチ込んだことになります。エンジンとは違い、モーターは立ち上がった瞬間から最大トルクを発生させることが可能であるため、踏んだ瞬間のパワー感はレヴォーグより間違いなくコチラの方がリニアでした。

また、ガソリン車との違いとしてe-powerが可能にした『eペダル』があります。これはアクセルペダル1つだけで、駆動と制動を可能にするもので、それにより回生ブレーキは停止直前まで使えることができます。THSⅡでは停止直前で機械式ブレーキに切り替わる仕様なので、この辺りが「カックンブレーキ」と言われる所以でありましたが、eペダルではそのようなこともなく、自然なブレーキフィールを実現しています。

2.デザイン

外観

日産ノート e-power
フロントマスクは日産のデザインテイストであるVモーショングリル。ヘッドライトはLEDライト車もハロゲンライト車もロービームはプロジェクター式になっています。マイナーチェンジ前のハロゲンライト車はマルチリフレクター式でしたが、それと比べると見た目の質感が向上した印象です。

日産ノート e-power
サイドビュー。マイナーチェンジ後のモデルは全車メッキドアハンドルとなりました。ただし、ブラックツートーンルーフとなる『ブラックアロー』はグロスブラック塗装となります。驚いたことに燃費追求グレードの「S」もメッキドアハンドルとなっています。

e-power車はe-power Sグレードを除いて15インチアルミホイールが標準装着となっています。タイヤサイズは185/65R15。

日産ノート e-power
斜め後ろから。テールライトのデザインが一新されて、ブレーキもテールもLED化されました。一応、マイナーチェンジ前のノートにもポン付けで取り付け可能ですが、反射板を別途取り付ける必要があります。

ガソリン車もe-power車もエンブレムがあるかないかだけで、共通の外観となっていますが、内装はかなり違います。では、内装を見てみましょう。

内装

日産ノート e-power
MEDALISTグレードは合成皮革とジャガード織物のコンビシート。シート骨格自体はK13型マーチと共通ですが、サイドサポート部を張り出してサポート性を上げている点が異なります。シートアジャスターはラチェット式。

日産ノート e-power
運転席周りです。ステアリング形状がスバル車みたいなD型に変更されています。握り自体は悪くありません。ダッシュボード周りがイマイチ質感に欠けているのと小物入れが不足している点はデビュー当時から指摘されています。

日産ノート e-power
後部座席です。MEDALISTグレードはセンターアームレストが備わります。バッテリーを車両中央部の床下に配置した関係で前席下の空間が塞がれている点がガソリン車との大きな違いです。

シートピッチは変わらないので、足が組めるほどの余裕はありますが、足抜けが悪くなっているのが気になります。人によってはこのスペースに物を入れたりすることもあると思いますが、そう言ったこともできなくなっています。

このように内装においてはe-power車ならではの違いが鮮明に出てきています。
では、今度は走らせてみましょう。

3.運転をしてみて使い勝手をチェック

日産ノート e-power
まず、走らせてみるとスムーズな加速からしてガソリン車との違いを見せてくれます。ガソリン車のトランスミッション(変速機)は副変速機付きCVTとなりますが、この副変速機のシフトショックがかなりガッカリな点だったりして、日産車のCVTのネックとも言われています。最近デビューした新型軽自動車のデイズはこの副変速機を撤廃したようで、やっぱりコレは不評だったのかなぁと思います。

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ワンペダルオペレーションのeペダルはECOモードとスポーツモードの時に適用されるようになっており、ECOモードではモータードライブならではの滑らかな加速、スポーツモードでは立ち上がりが鋭くなります。両方のモードとも回生ブレーキがやや強めにかかるのが特色となってます。この辺りは少し慣れるしかないと思います。

燃費はクルマを返却した時には24.6km/Lと流石にニャンコノートよりも好燃費でした。これで北海道に行ったら、おそらく給油1回分がスキップできたんじゃないかなぁと思います。

それから、前車追従型クルーズコントロールが追加された点もウレシイポイント。高速走行がグッとラクになることは間違いナシ。ステアリングを切った感触はe-power化に伴うシャシーの剛性アップがよく分かり、ステアリングの座りがしっかりしたのが好印象でした。

乗り心地はガソリン車よりも重量が増えた関係もあり、少し重厚さが増しましたが、コーナリング中は相変わらず腰砕け感が顔を出してくるのがイマイチでした。70扁平となる14インチ車と比べれば多少マシにはなりましたけど、ニャンコノートに履かせている55扁平と比べると明らかに安定感に欠けます。

静粛性に関してはガソリン車に対してフロントガラスとフロントドアの板厚や遮音材と吸音材を増やしているのはe-power車共通ですが、MEDALISTグレードではさらにシーリング材、ウェザーストリップを追加さらに静粛性向上を図っています。実際に風切り音と言った前方、側方の遮音性は増していますが、スプラッシュノイズは相変わらず盛大でした。

内装の項目でも述べましたが、小物入れが少ないのがノート共通の欠点で、e-power車では…実は使い勝手の悪さに拍車がかかってます。

日産ノート e-power
カップホルダーの使い勝手が悪化しているのが気に入らない点でして、電制シフトのベースがかなり高い位置にある関係でカップを取り出す時に足のある方に少し傾けながらでないと取り出せないのですよ。スターバックスで売っているトールサイズのタンブラーだとそれがより顕著です。

あと、シガーソケットが助手席側に移動していますね。これだとスマホを充電する時に、センターコンソール部のポケットにスマホを入れている場合では長めのケーブルと使う必要がある上、カップホルダーの前にあるポケットはスマホが収まらないという、まことに充電がしにくくなってしまっています。

最近のクルマではレヴォーグでもそうですが、USB電源を備えているモデルも少なくなく、一応、ノートにも設定があるにはありますが、ディーラーオプション品のセンターアームレストを購入する必要があり、しかも、元から運転席にアームレストの備わるMEDALISTグレードには装着不可などの制約があり、ガジェット好きからするとかなり厳しいと言わざるを得ないと思います。

日産ノート e-power
このクルマの最大のガッカリポイントはこのセンターコンソールにあり、電制シフトで先進性をアピールしているかと思えば、パーキングブレーキはハンドレバー式とチグハグな感じが気に入りません。それならば足踏み式にした方がいいのではと思いますが、そうするとペダル取り付け部の剛性を確保しなければならないから、かえって重くなるそうで。しかし、このパーキングブレーキがなくなるとセンターコンソール周りの使い勝手がかなりよくなると思うのは僕だけでしょうか?

そして、パーキングブレーキ横のポケットも最近のトレンドである縦長ディスプレイタイプのスマホが収まらない…。

日産ノート e-power
ラゲッジはガソリン車と同じ積載量を確保しており、ここの使い勝手はいいです。ディーラーオプションで設定されているマルチラゲッジボードやトノカバーを併用するとより使い勝手が向上します。トノカバーをマイナーチェンジ前のモデルに導入する場合、ラゲッジルーム周りの内張りを全て揃える必要があります。

日産ノート e-power
テンパータイヤが収まってたスペースにはパンク修理キットと12Vの補機バッテリーが鎮座。リアに鉛バッテリーはハイブリッド車ではそう珍しいものでもなく、プリウスなどもリアラゲッジ下に収まっています。

4.まとめ

モータードライブならではのリニアな加速感と低燃費性はかなり魅力で、何より全てモーターだけで走らせている先進感は他のモデルにはない特徴ですし、広い室内空間とラゲッジの使い勝手もガソリン車と変わらないところはいいと思います。

しかし、先に述べたように収納スペースの少なさやダッシュボード周りの質感の悪さは価格を考慮すると厳しいものがあると言えます。とは言うものの、ワンペダルオペレーションは結構楽しめますし、以前乗っていた20系プリウスと比べてもかなり静かな車内空間に仕上がってますので、こういったところがe-power化による悩ましいところなのではないかと思います。

気になる方は試乗してみてください。ガソリン車と乗り比べてみると全くのベツモノな感じがしますヨ。

5.関連リンク

日産:ノート [ NOTE ] 電気自動車 (e-POWER) Webカタログ トップ

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コメント

  1. 匿名 より:

    本気の車レビュー、面白かったです。
    ガジェットを扱うメディアだからこその視点から見える欠点もあって、いいですね

    • より:

      ありがとうございます。
      ガソリン車ではシガーソケットがセンターコンソールにあるので、ケーブルは短めの0.7mぐらいでも問題ないんですが、e-power車だと1.5mはいると思います。何より助手席側足元にある関係で同乗者がいる場合はちょっと気を使いますねぇ。

  2. より:

    ワンペダルは初心者向きなんでしょうかね
    HVの乗り方を聞いてるとそんな印象を持ちます。(エンジン車所有)
    次の乗り換えをHVにしようと検討してるので有り難い記事でした。

    • より:

      ありがとうございます。
      ワンペダルは初心者にはとっつきにくいかもしれませんが、現行リーフもワンペダルを採用しているので、「日産製電動車の入門」としては確かに「初心者向け」なのかもしれません。
      ガワは全くもって同じなんですけど、運転してみると全くのベツモノという印象を受けました。

  3. 匿名 より:

    もはやガジェット関係ないなこのブログ・・・と思ったらちゃんとガジェット視点あって満足してしまった

    • より:

      ありがとうございます。
      スマホの充電がしやすい車種と言えば、個人的には現行プリウスだと思います。
      メーカーオプション扱いとなりますが、無接点充電『qi』をセンターコンソールに追加ができるのですよ。エスクァイアにも同じく設定されているので、この辺りはトヨタが一歩先という感じがします。

      • 匿名 より:

        qiをつけられるんですか(が,走ってるときにずれそうな気がしますがさすがに考慮はされてそうですね

        現行デミオ乗りなので,充電とか「置きやすい」とかは大事だなあと思います
        (デミオはさすがにサイズの制約もあっていまの大型スマホにはちょっと不向きなので

        • より:

          現行プリウスのqiスタンドは先日の大幅マイナーチェンジで置き場部分が拡大されたらしいですね。おそらくは、昨今の端末の大型化を見越してのものと思われます。
          フロントマスクのフェイスリフトに隠れて地味な改良ですが、個人的には感心させられる内容でした。
          パッド部分がラバー加工が施されているので、充電中のスマホが動きにくいようになっていますよ。