こんにちは、natsukiです。ウインタブ年末恒例の、「今年使ってみて、とっても気に入ったガジェット」コーナーがやってまいりました。候補を一通り挙げてみると、……我ながら、なんだこのキワモノ揃いは? と呆れました(笑) いやー、それだけ出会いの多い一年だったって事で。キワモノはキワモノで、ニッチな需要にはピッタリあてはまるんですよ。それではまいりましょう。
目次
1.至高のトンデモキーボード NiZ「静電容量無接点方式 多機能キーボード」
真っ先に挙げるのは、何といってもこれでしょう。昨年末に購入し、年初めにレビュー記事も書きました。「静電容量無接点方式」という、REALFORCEやHappy Hacking Keyboardといったごく一部の高級キーボードに採用される方式をとった中華ブランドのキーボードです。が、製品特性はREALFORCEともHappy Hacking Keyboardともまったく異なるもの。盛り盛りの「多機能」部分はレビュー記事を見ていただくとして、キーボードの命である打鍵感の特徴を一言で表すと、「軽い」です。Amazonのレビューを見ると、打鍵感について賛否両論真っ二つに評価が分かれていますが、それは、このキーボードが唯一無二の打鍵感を持っていることが原因だと思います。例えば、方式が同じだからといってREALFORCEの打鍵感を期待したなら失望するでしょうね。キーを押すのに「勢い」がほとんど必要無く、キートップに指が触れた状態からスコスコスコッと入力できるこの感覚。慣れてしまうと、この楽さは病みつきになります。好みによって評価は分かれるところでしょうが、私にとっては、間違いなくベストキーボードです。
かなりヒットしたらしく、現在は細かいバリエーションが多数展開されていますね。
Amazon:NiZ「静電容量無接点方式 多機能キーボード」
2.案外万能な薄型メカニカルキーボード サンワサプライ「400-SKB057BL」
続いて、これまたキーボード。サンワサプライの薄型メカニカルキーボードです。こいつの利点は……
ズバリ、15.6インチのノートパソコンのキーボードの上に載っけて使える(ものもある)! これに尽きます!! むっちゃ邪道な使用方法ですみません。どうやったって、ノートパソコンのキーボードの打鍵感は限界がありますからね。それを根本的に改善してくれるわけです。日本語キーボードってのも、イイ! ノートパソコンがメインPCで、キーボードの打鍵感に不満がある人は、検討の価値大ですよ。レビュー記事でも触れたように、接続ケーブルを別途購入する必要があるし、載るか載らないかは、機種次第ですけど。
私が使っているのはテンキーレスの赤軸になります。青軸やテンキーありのタイプもあるので、お好みでどうぞ。もっとも、テンキー有りのタイプだと15.6インチノートブックに載せるのはできなくなっちゃいますが。
ちなみに、サンワ製品は、サンワダイレクト楽天市場店で、楽天スーパーセール時に購入するのがお得です。様々な製品がガッツリ値引きされる上に、クーポンやポイント倍増も併用できたりしますので。12月頭の楽天スーパーセールでも、税込み6,280円でした。
サンワダイレクト楽天市場店:400-SKB057BL
3.どっかで見たことある高機能マウス Rapoo「MT750」
またしても、周辺器機。年始に紹介記事を書き、その後購入して自宅のメインマウスとして使っています。今年は、ビミョーに形の違う廉価なエルゴノミクスマウスを色々買って遊んできたんですが、ぶっちゃけ、無難に使いやすいのはこれです。最大の特徴のサイドスクロールはExcelでしか使いませんが、マウスとしての基本機能が堅実に優秀。特に、最大4台のマルチペアリングと、約1ヶ月持つmicroUSB充電は、すごく便利。まあ、某高級マウスの劣化コピーといってしまえばそれまでなんですが、これで十分じゃん? という感じです。こいつで満足できなくなってきたら、本家に手を出せばよいでしょう。サイズがけっこうデカいので、手の小さい人には向かないかもしれないのは注意ですね。
購入はBanggoodにて。価格は、購入時もセール価格で4,000円強でしたが、記事執筆現在もセール対象になっていて、4,000円切ってます。
Banggood:Rapoo「MT750」
4.電子ペーパータブレット「Likebook Mars」「BOOX Note」「GVIDO」
それぞれ方向性は異なるんですが、まとめて紹介させていただきます。電子ペーパーディスプレイを搭載したタブレットたちです。電子ペーパーというのは、モノクロしか表現できないし反応は遅いしという、非常に扱いにくいディスプレイなわけですが、まさに「紙」のようなその視認性の良さは、欠点を補ってあまりある魅力があります。
まずは、OSにAndroid6.0を搭載した7.8インチの最新スペック電子ペーパータブレットBOYUE「Likebook Mars」。これは、メイン用途は、電子書籍リーダー、もしくはpdfファイルリーダーですね。7.8インチというのは、文章を読むのにもマンガなどの画像を見るのにも使える、いいとこ取りのサイズ感です。これ以上大きくなると、片手で取り回すのは難しくなりますから。Android搭載の電子ペーパータブレットは、AmazonのKindleや楽天のKoboのように買ってすぐ快適な環境を提供するというものではなく、自分なりにちょうどいい設定やアプリを模索しなくてはいけません。しかし、そこをクリアすればそれぞれのニーズに応じた最強のリーダーになる可能性を秘めている。自分でいじくり回したいガジェット好きにはた、まらない製品です。
昨年度も、ベストガジェットとして6.0インチのAndroid電子ペーパータブレット「BOOX C67ML Carta2」を挙げましたが、このLikebook Marsは、その完全な上位互換製品となります。ほとんど同スペックに「BOOX Nova」があり、どっちがいいかは非常に悩ましいところ。それぞれに魅力があるので、どっちを買うかはレビュー記事などを参考にしてじっくり悩んでください。
このLikebook Marsは、BOOX Novaより先行した分、入手チャンネルも多く、すでに熾烈な価格競争が繰り広げられています。これも消費者には嬉しい。とりあえず、Banggoodのリンクを張っておきますが、他サイトでも積極的に売りに出ている製品なので、比較してみてください。
Banggood:BOYUE 7.8 Inch T80D Likebook Mars eBook Reader
(クーポンコード「T80D」で10%オフの221.19ドルになります)
こっちは、レビューでお借りしただけで継続使用はしていないのですが、インパクトは十分だった端末。Android6.0搭載で、10.8インチの電子ペーパーディスプレイを持つ、「BOOX Note」です。何が衝撃的かというと、ワコムデジタイザを搭載し、このレスポンスが凄まじくよいことです。まさに「Note」の名称にふさわしい。その性能を引き出せるのは純正アプリだけですが、それでも、この描き味の良さは無限の可能性を感じさせてくれます。「書き込める電子ペーパー端末」はソニーも販売していますが、応用範囲の広さでBOOX Noteがはるかに勝るのはいうまでもありません。その分、自分で色々考えなくちゃ行けないのは先述の通りですけどね。ところで、このサイズだと、電子書籍リーダーとしては大きすぎるのですが、そこは先駆者BOOXシリーズ。同性能のデジタイザを搭載した、7.8インチの「BOOX Nova Plus」の発売も予定されており、期待が高まります。
入手経路ですが、技適付きで動作確認済みアダプターなども付けてくれてるSKTショップが最も信頼性が高いものの、残念ながら記事執筆現在品切れ。一方で、微妙にスペックの違うバリエーション「BOOX Note S(解像度とデジタイザをスペックダウン)」「BOOX Note Lite(デジタイザをオミット)」「BOOX Note Plus(ディスプレイをフラットディスプレイに)」も投入されており、かなりややこしい状況になっています。欲しいバリエーションと、価格、信頼性、配送スピードなどを勘案して、どのサイトでどれを買うか、悩ましいところです。
楽譜専用電子ペーパー端末「GVIDO」です。これも、所有しているわけではなく店頭で触っただけですが、演奏活動に関わるものにとっては、色んな意味で革命的な端末です。性能的にはまだまだ荒削りで惜しいと感じる部分も多く、なにより、本体税抜き18万、純正フットペダルとカバーを合わせると24万というブッ飛び価格が最大のネックとなっています。それでも、「新しい技術によって今までのあたりまえが根本的に変化する」という、未来を感じさせる夢の端末です。
5.番外編 ― 愛すべきミニガジェットたち
番外編です。以上は、単独のレビュー記事や紹介記事を書いた、ガッツリ使い込める製品たちでした。ここからは、単独の記事にするまでもないけど、激安で、価格以上に楽しめたり実用的だったりする、ネタ的にも面白い製品たちをご紹介します。いずれも、海外通販で購入した物ばかりです。こういうのを見つけるのも、海外通販の醍醐味の1つですね。
スマホ時代の簡易ポーチ「Go Belt」
要は、ベルトにポケットが付いているというものです。日本でもAmazonなどで売っていましたが、Banggoodでちょくちょくセール対象になり、しかも300円台と激安なので思わず購入。
今どき、スマホで何でもできるようになってきて、少し出かけるにしても、持っていくものはスマホと小銭だけで十分だったりしますよね。でも、スーツなんかだとポケットにはあまり物を入れたくないもの。あるいは私服でも、ジーパンとかポケットのサイズが小さかったり、ポケットだと落としそうだったり、そんなときに便利。
ポケットは、2つ。大きい方は財布やスマホくらいなら入りますが、小さい方はスマホも無理。小銭入れ程度ですね。
ビヨーンと伸びるので、大きい方のポケットにはそれなりに厚い財布も入ります。長財布はさすがに無理かな。ゾウを呑み込んだウワバミみたいでしょ!
実際、休日に私服でちょっと出かける時に重宝しています。
Banggood:Go Belt」
腕時計を付けない人に嬉しい、時計ライトキーホルダー「VST CL-001」
みなさん、腕時計って付けてます? 私もかつては付けていたんですが、何かと引っかかるのがイヤで、いつの間にか付けなくなってしまいました。そんな人に便利な、時計表示キーホルダーです。これもBanggoodでちょくちょくセール対象になっていて、約300円で購入。Amazonでも売っていますが、案外いいお値段したりします。
こんな感じで、ライトで時間を表示します。赤いので、明るいところでも十分視認可能。
もちろん、暗いところでこそ本領発揮。ただし、赤で光量も弱いので、純粋なライトとしては役立ちません。
実際の使い勝手としては、旅行に行くときに持っておくと、何かと便利でした。
Banggood:VST CL-001
セールで安いぜカワイイぜ「ケーブルバイト」
日本でも発売している「ケーブルバイト」。TOMTOPでの製品名は「Cute Cable Protector」になっていますが、届いた製品には「ケーブルバイト」って書いてありました。見たままんま、ケーブルの飾りです。いちおう、保護とか言っていますが、ぶっちゃけ実用性はありません。カワイイ。それだけ。それがいい。
こちらは、TOMTOPでしょっちゅうセール対象になっていて、安いときは100円程度になります。ちなみに私は、5個ランダムで400円台になったときに購入。Aliexpressでも安定して安いので、お好みで。ちなみに、TOMTOPはこのケーブルバイト系製品を大量に出品しているのですが、ページの整理がぐちゃぐちゃで、同じ製品がまったく違う値段で売っていたりします。とりあえず、記事作成時点でセール対象になっているものをリンク張っておきますが、値段は変わりやすいので、そのとき安いのを適当に探してください。
TOMTOP:Cute Cable Protector(1個)
TOMTOP:Cute Cable Protector(2個割引)
地道な作業と音楽が好きなあなたに「DIY 手回しオルゴール」
前に、記事中で、ちょっと紹介しています。自分で楽譜を作れる、手回しオルゴールです。Banggoodでセール価格約1,500円で購入。パンチシートにちまちまと穴を開けるのは案外重労働なので、無心にこまごまとしたルーチンワークができる人向け。では、実際にお聴きください。
うん、まずはこの曲やってみるよね。製作時間は、約30分。シートに五線譜が書いてあるので、直感的に書き込みやすいのはGood。ただし、臨時記号は表現できないし音域も限られるので、例えば、タクティクスオウガのランスロットのオルゴールなんかは、かなり楽譜を変えてやる必要があります。
オルゴールって、いろんな作品で印象的に使われていて、個人的には、それを再現できるのがこの製品の最大の魅力だと思います。オペラ座の怪人の「仮面舞踏会」を作って、回しながら「Masquerade……Paper faces on parade……」と呟く、これだけで買った価値があるってもんでしょう!!
ところで、いつのまにかずらっとお仲間が増えました。お好きな外観のものをどうぞ。
Banggood:15 Tone DIY Hand-cranked Music Box
Banggood :オルゴールカテゴリ
自動でちょこちょこ動き回る「DIY 6足歩行ロボット」
左側のは関係無いです。右側のやつです。いや、だって、爪のあるロボットって、とりあえずこのポーズをさせなくちゃいけないっていう使命感がありませんか? 色は違いますけども。
これも、前に記事で軽く紹介しています。Banggoodで、セール価格の1,600円台で購入。子どもと一緒に休日に作って、遊んでいます。説明書は英語ながら、長文はなく、かなり詳しい図解があるので、組立はスムーズに行きます。子どもと一緒にやって、1時間半くらい。ただ、細かなミスはあって、どんな仕組みで動くのか考えて補わなくちゃいけない部分もありましたけどね。工具は、ニッパーとドライバー、バリを削るためのヤスリでOK。ドライバーは、一カ所奥まったところを止めるので、柄が細いやつで。ハンダ付けはありません。
それでは、実際に動いているところをどうぞ。なお、動画は音を消して後から曲を付けてあります。本当は、動作音や電子音も聞いていただきたいんですが、どうしても生活音が入ってしまうので、ご了承ください。
まずは、「Good friend mode」。目の前に手をかざすと、ついてきます。近づけすぎると、後ろに下がります。この製品の目玉機能と言ってよいでしょう。
センサー範囲は結構シビアです。目(?)の下くらいに、手を横にしてやるとよく反応しますね。このシビアさだと、2台買って後を追っかけて、というのはおそらく無理。それでも、ご覧のとおり遊ぶのには十分な感度です。
次いで、「Adventure mode」。勝手に動き回り、障害物を自動回避します。
かなり遠くから感知しますね。もっとも、いろいろ試してみると、縦に細い物や曲面はやはり苦手なようで、円筒形のゴミ箱なんかはうまく避けられません。平面の障害物であれば、ご覧のとおり。ぶつかっても、多少強引に進んでいくので、ただ部屋中を走らせておくのを見ているだけでも楽しいです。
ということで、こちらは、もちろん一人でも楽しめますが、お子さんのいるご家庭に特におすすめ。作るのも作った後も、子どもと一緒にそうとう遊べますよ。
Banggood:DIY 6足歩行ロボット
6.まとめ
この1年を振り返ってみると、海外通販、特にウインタブでも扱うことの多い中華系ECサイトを今まで以上に満喫しました。ネットショッピングって、Amazonなんかは典型ですが、はじめから目的があって商品を探す場合がほとんどで、「店頭での意外な出会い」ってのはあんまりないですよね。中華系ECサイトの場合は、取り扱い商品数はAmazonなんかに比べるとはるかに少ないわけですが(Aliexpressは特殊なので除く)、その分、製品を流し見しているだけでも、「なんじゃコリャ」みたいな出会いがあります。個人的なおすすめは、BanggoodとTOMTOPですね。この2つは、プロモーションメールも受け取る設定にしてあって、これを見るのが結構楽しみだったりします。日本だとこういうサイトは……、あー、あったあった。ジャストシステムの「Justmyshop」。こちらも時々記事でネタにしていますが、そのカオスっぷりはなかなか凄まじいものがあります。やっぱり、ショッピングってのは、新たな出会いがあってこそ楽しいものですよね。
一方で、よく使う物にはちゃんとお金をかけよう、と考えるようになってきましたね。それなりに年を重ねてきたせいか、無理ができなくなってきたことを感じざるを得ないので。ベストガジェットに、キーボード、キーボード、マウス、と並んでいるのはそのことを如実に表しています。もっとも、正統派が1つもないじゃねーかといえばその通りで、まだまだ天邪鬼さも抜けきっておりませんが。
ともあれ、今回あげた製品は、いずれもたっぷりと堪能することができたものばかりです。今までの生活にちょっとした刺激を求めるなら、どれもがおすすめできますよ。