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最大16コアのノート向け未発表CPUシリーズ「Alder Lake-HX」についての情報(リーク情報中心)

Alder Lake-HX
こんにちは、近郊ラピッドです。ベンチマーク結果を閲覧できるサイトであるGeekbench Browserに、未発表CPUシリーズ「Alder Lake-HX」の一部モデルのベンチマーク結果が登録されています。後述しますが、Alder Lake-HXの中でもCore i9-12900HXのベンチマークスコアが特に高くなっています。

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しかしAlder Lake-HXの一番の注目点は、最上位構成が16コア(Pコア8基・Eコア8基)24スレッドとなっており、デスクトップ向けAlder Lake最上位と同じという点でしょう。

それで、今回は「Alder Lake-HX」シリーズについて現状分かっていることについてご紹介したいと思います。

なお、今回の記事はリーク情報に基づいており、実際の製品名とは異なる可能性があります。既に複数モデルのベンチマークスコアが登場しているため存在しないとは思えませんが、必ず発表されると保証することはできませんのでご了承ください。この記事で紹介する未発表CPUについてIntel社や関係各社に問い合わせることの無いようにお願いいたします。

また、今回の情報源については本記事の最後に記載しておりますので、元情報を確認されたい方はご覧ください。

1.Alder Lake-HXについて現時点で分かっている点

Alder Lake-HXはかつてAlder Lake-H55とも呼ばれていたCPUで、PBP(TDP)が55Wになっているとされています。デスクトップ向けのチップがベースとなっているため、最大16コア24スレッドとデスクトップ向けと同じCPUコアの規模となっています。

ノート向けCPUとしては非常に高性能で、特にCore i9-12900HXといった16コアモデルは旧世代ハイエンドデスクトップPCから乗り換えてもほとんどの場合でパワー不足を感じない程の性能を持っているものと思われます。

一方で、iGPU(内蔵グラフィックス)はデスクトップ向けと同じく最大32EU(実行ユニット数)となっており、最大で96EUの構成が存在するノート向けAlder Lakeとしては控えめとなっています。

Alder Lake-Hの内蔵グラフィックスについての記事にも以前書きましたが、Alder LakeにはIntel Arcと連携できるという機能が付いています。しかし、Alder Lake-HXは内蔵グラフィックス性能が抑えられているため、Intel Arcとの連携による効果はそこまで期待できなさそうです。

ただ、第1世代Intel Arcの性能自体がそこまで高い訳ではないとされているため、ハイエンドの中でも最上位のAlder Lake-HXと組み合わせることは無さそうだと思われます。そのため内蔵グラフィックス性能が低い点は特に問題にはならないでしょう。

具体的にどんなモデルが登場するかという点ですが、今の所はCore i9-12950HX・Core i9-12900HXと、Core i7-12850HX・Core i7-12650HX、そしてCore i5-12600HXという5つのモデルがベンチマーク情報に登録されています。ただし、その他にもモデルが存在する可能性はあります。

登場時期については、現状では未定となっています。Intelの一般用途向けのデスクトップ向けCPU最上位として登場するCore i9-12900KSと近い時期に登場するのではないかという憶測もVIDEOCARDZ.comには書いてありましたが、特に明確なリーク情報は無いようです。個人的にはデスクトップ向けとノート向けのハイエンドモデルが同時期に登場するとしても不思議ではないように思います。

ただ、現状でも既に5モデルもベンチマーク結果が出現しているため、発表はそう遠くないようにも感じます。現時点では分からない点もまだ多いですが、Alder Lake-HXは特に上位モデルがとても高性能となっており、かなりハイエンドなCPUになっていることは確かです。

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2.現時点で判明しているモデルの概要とベンチマーク結果

現時点で判明しているモデルの一覧

Alder Lake-HX
現時点で判明しているモデルについて表にしてみました。Pコアが最大8基搭載されており、かなり強力になっています。また、Core i9-12950HX・Core i9-12900HX・Core i7-12850HXはEコア8基と合わせて16コア24スレッドとなっており、ハイエンドデスクトップ向けCPU・Core i9-12900Kと同じ規模となっています。

一方で、Core i5-12600HXはPコアが4基、Core i7-12650HXはPコアが6基のため、上位モデルと比較するとパフォーマンスは相応に低くなるものと思われます。

前述の通り、iGPUは最大でも32EUとなっており外部GPU搭載が前提となっています。

ベンチマーク結果

Alder Lake-HX
デスクトップ向けCPUのスコアの出典:Processor Benchmark Charts

Geekbenchのベンチマーク結果があるモデルと、デスクトップ向けCPUのスコアを比較してみました。現状ではそれぞれのベンチマーク結果のサンプルは非常に少なく、上記の数字はAlder Lake-HXの各モデルの性能を正確に表している訳ではありません。例えば、最上位モデルのはずのCore i9-12950HXのマルチコア性能はかなり低くなっており、Core i7-12850HXもPコア8基の割には振るわない結果となっています。

元々のGeekbenchのWebページを見ると、12950HX・12850HX・12600HXは電源プランが「Balanced」の状態でスコアが計測されています。恐らくこの影響でスコアが低くなっているものと思われます。

一方で、Core i9-12900HXは非常に高いスコアとなっており、デスクトップ向けCPUであるCore i7-12700Kの平均的なベンチマークスコアを上回っています(ただし、PBPの差が大きいためCINEBENCH R23では逆転すると思います)。この点だけ見ても、Alder Lake-HXシリーズの性能にはかなり期待できそうです。

3.終わりに

今回はAlder Lake-HXについて現状分かっている点についてご紹介しました。実際に発表されれば、ノートPCにも16コアCPU(ただしPコア8基・Eコア8基ですが)の時代がやって来ることになります。

Alder Lake-Hは敢えてPコアを6基までにして内蔵グラフィックスを強化していましたが、Alder Lake-HXは内蔵グラフィックスを抑えてPコアを8基にするなど、出来る限りCPU性能を上げる構成になっています。そのためノート向けとは思えないような非常に強力なCPUシリーズとなっています。ただし、消費電力や発熱も相当なものと思われるため、Alder Lake-HX搭載機を「モバイル」することは難しいでしょう。

今回はGeekbenchのスコアでしたが、CINEBENCHやPassmarkといった他のベンチマークの結果も見てみたい、と個人的には思っています。正式に発表されるのが楽しみです。

4.参考リンク

今回の記事の情報源です。
Intel Core i9-12900HX 16-core/24-thread high-end laptop CPU shows up on Geekbench:VIDEOCARDZ.com
Intel i9-12950HX and i7-12850HX 16-core/24-thread Alder Lake mobile CPUs spotted:VIDEOCARDZ.com
※記事末尾の「Source」にGeekbenchのWebサイトへのリンクがあります。

5.関連リンク

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