NECは今から少し前、7月17日にスタンダードノート「LAVIE Note Standard」の2018年夏モデルを発表しています。LAVIE Note Standardはその名の通り、NECのノートパソコンとして「スタンダード」な製品で、CPUでいうとCeleronからCore i7までをラインナップする、超ワイドバリエーションを誇ります。価格のレンジも広いので、おそらく家電量販店などでの売れ筋パソコンだと思います。
LAVIE Note StandardはNEC直販サイト「NEC Direct」でも販売されており、名称が「LAVIE Direct NS」に変化します。LAVIE Direct NSは直販モデルらしく、BTOメーカーのように注文時に構成のカスタマイズが可能ですし、限定クーポンなどで意外に割安に購入できたりもします。
前置きが長くなりました。この記事で紹介する「LAVIE Direct NS(R)」は、もとをただせばLAVIE Note Standardなわけですが、Web直販限定モデルで、NECブランドのPCとして初めてCPUにAMD Ryzenを搭載しています。LAVIE Note Standardの「エボリューションモデル」って感じですかね…。
1.スペック
このNS(R)はRyzen専用モデルです。搭載されるCPUのグレードはRyzen 5 2500UとRyzen 7 2700Uの2種類ですが、私も含め、あまりAMDのCPU(APU)に詳しくない人は、ざっくりRyzen 7がCore i7相当、Ryzen 5がCore i5相当と理解しておけばいいと思います。もちろんIntel製のCPUとは異なり、一長一短はあります。よく言われているのはRyzenはグラフィック処理性能が高い、ということです。ただし、ウインタブでRyzen搭載機のレビューをしたことがありませんので、具体的な性能差については言及できません。
この製品はWeb直販モデルなので、注文時に構成のカスタマイズが可能です。具体的にはOSのバージョン、CPUの型番(Ryzen5か7か)、RAM容量(標準だと4GB、最大で12GB)、ストレージ構成(標準だと500GB HDD、256GBSSDなどに変更可能)、光学ドライブの種類(標準がDVDスーパーマルチで、ブルーレイを選択可)を好みに合わせて組み合わせることになります。
ディスプレイは15.6インチでFHD解像度と、価格から見て標準的、入出力ポートの種類と数もスタンダードノートとしては標準的な構成です
2.筐体
このNS(R)の筐体画像はあまり数がありません。しかし、LAVIE Note Standardと全くの同サイズで、外観上も差は感じられませんので、これ以降は適宜LAVIE Note Standardの筐体画像を使って説明していきます。
シリーズ全体だと、非常にカラフルな筐体色がラインアップされるのですが、NS(R)に関しては「カームブラック」のみが設定されます。さすが「R」(いや冗談です)。筐体はもちろんカーボン製…なはずもなく、おそらくプラスティック製だと思います。
これはLAVIE Note Standardの画像ですが、内容は同じと思われます。15.6インチサイズですが、特にコンパクトに仕上がっているわけではなく、ごく普通のサイズ感となります。そのため、特にベセルが細いということもありませんし、キーボードからテンキーが省略されているということもありません。「ザ・スタンダード」という感じです。公称値だとキーピッチは19 mm、キーストローク1.5 mmと十分な余裕があり、タイピングは快適にできるだろうと思います。
側面です。これもLAVIE Note Standardの画像です。右側面に光学ドライブが配置される関係で、入出力ポートは徹底的に左側面、ということになっています。これだと周辺機器の接続そのものは可能でも、それらの周辺機器は「常にパソコンの左側」に設置せざるを得ないので、ちょっと使いにくいかもしれないですね。
3.価格など
NEC LAVIE Direct NS(R)はNEC Directで販売中で、8月4日現在の価格はRyzen 5モデルが119,800円(税込み129,384円)から、Ryzen 7モデルが129,800円(税込み140,184円)から、となっていますが、そこはNEC Direct、8月9日まで使える10%割引クーポンが製品ページに記載されていますので、実際にはRyzen 5モデルが税込み116,445円から、Ryzen 7モデルが税込み126,165円から、となります。
ウインタブ読者の場合、この製品を購入するとしたらRAMを8GBに、ストレージを256GB SSDにすると思うので、実際にはもう少し高くなりますが、そこもご安心ください。やはり8月9日まではキャンペーン中でして、RAMを4GBから8GBにする追加費用が税込み3,240円、ストレージを256GB SSDにする追加費用が税込み9,720円と、格安です。なので、上の価格からざっくり12,000円プラス、という感じでしょうか。
日本のノートPC市場は、日頃Webで情報収集していて感じるよりもはるかにNECとか富士通とかのシェアは高いそうです。これら伝統大手企業のシェアを高めている要因として「法人市場での存在感」というのが大きいと思いますし、「家電量販店でのスタンダードノートの売上」というのもあるでしょう。LAVIE Note Standardはその意味では私達の想像以上に大きな市場シェアがあると思います。ということは、製品としての完成度が高い、ということも言えそうです。
そのLAVIEに初めてRyzenが搭載されました。個人的にはぜひ手にとって試してみたいと思います。