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MSI Prestige 14 A11の実機レビュー - モバイルノートでGTX1650搭載!そのパフォーマンスはいかに?

MSI Prestige 14 A11
MSIのハイエンドな14インチノート「Prestige 14 A11」の実機レビューです。サイズ(寸法)・重量は「典型的なモバイルノート」ながら、第11世代(Tiger Lake)のCore i7と外部GPU「GeForce GTX1650/1650Ti Max-Q」と搭載、さらにディスプレイは4K解像度も選択できる、最高水準のスペックを誇る製品です。

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おすすめポイント
・14インチ・1.29 kgのモバイルノートとしては最高性能
・薄型で美しい筐体
・4K解像度のディスプレイは圧巻の発色品質
ここはイマイチ
・GeForce GTX搭載機ながら発熱が大きく、ゲームプレイには向かない

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1.Prestige 14 A11 スペック

  Prestige 14 A11
OS Windows 10 Home/Pro
CPU Intel Core i7-1185G7
外部GPU NVIDIA GeForce GTX1650 Max-Q(4GB)
NVIDIA GeForce GTX1650Ti Max-Q(4GB)
RAM 16GB/32GB(オンボード)
ストレージ 1TB M.2 NVMe SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 14インチ (1,920 x 1,080) sRGB相当
14インチ (3,840 x 2,160) Adobe RGB相当
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2
入出力 USB Type-C(Thinderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1、microSDカードリーダー、オーディオジャック
カメラ Webカメラ(92万画素)顔認証対応
バッテリー 52Whr/4,600mAh(最大10時間)
サイズ 319 × 215 × 15.9 mm
重量 1.29 kg

バリエーションモデル

A11SCS-475JP:Pro/GTX1650Ti/RAM32GB/4K DP
A11SCS-478JP:Home/GTX1650Ti/RAM16GB/FHD DP(ローズピンク)
A11SC-012JP:Home/GTX1650/RAM16GB/FHD DP
A11SC-010JP:Pro/GTX1650/RAM32GB/4K DP
※左からOS/GPU/RAM/ディスプレイの仕様
※GeForce GTX1650/1650Ti搭載の主要モデルを掲載
※A11SCS-478JPのみ筐体色ローズピンク、他はカーボングレイ

ポイント

・CPUは第11世代(Tiger Lake)のCore i7-1185G7
・モバイルノートながらGeForce GTX1650/1650Ti Max-Qを搭載
・4KディスプレイモデルはAdobe RGB、sRGB対応
・FHDディスプレイモデルはsRGB対応
・薄さ15.9 mm / 重量1.29 kgと薄型・軽量

MSIといえばゲーミングノートでお馴染みですが、Prestige 14 A11は「見た目・サイズはモバイルノート、中身はゲーミングノート・クリエイターノート」と言えます。日本で販売されているモバイルノートで外部GPUにGeForce GTXシリーズを搭載する製品はほとんどなく、その意味では希少とも言える「超高性能モバイルノート」です。また、ディスプレイもクリエイターのニーズに応えることができる高品質なものが搭載されています。

2.Prestige 14 A11 筐体

同梱物

MSI Prestige 14 A11 同梱物
お借りしたレビュー機はペーパー類が袋に密閉されていましたので、そのまま掲載しています。スタートアップガイドや保証書などが入っていました。ACアダプターはモバイルノート用としてはやや大型で90W、電源ケーブル込みの実測重量は427 gありました。GeForce GTX1650搭載機なので、電源まわりが大型になってしまうのはやむを得ないでしょう。

MSI Prestige 14 A11 スリーブケース
それと、こちらも同梱物です。スリーブケースですね。「おまけ」としてはしっかりした作りになっていて、ジッパー付きのポケット類もついています。

MSI Prestige 14 A11 スリーブケース
「持ち手」もありました。素材が薄いので耐衝撃性はあまり期待できませんが、キズつき防止には役立つと思いますし、携帯にもとても便利だと思います。「あってうれしい同梱物」と言えるでしょう。

天板と底面

MSI Prestige 14 A11 天板
天板です。お借りしたレビュー機の筐体色は「カーボングレイ」といい、見た目は「濃いグレー」です。筐体素材はアルミ合金で、表面にはサンドブラスト加工(手に馴染むように、表面をわずかにざらつかせる加工)が施されています。

MSI Prestige 14 A11 底面
底面です。一見グラフィック・イコライザーのように見える通気口がデザインアクセントになっています。また、この画像の下部が手前側(開口部)になるのですが、下部の左右にステレオスピーカーが配置されているのがわかります。

側面

MSI Prestige 14 A11 前面
前面です。こちらにはポート類やボタン類はありません。ヒンジ開口用の「手がかり(くぼみ)」があるのみです。

MSI Prestige 14 A11 背面
背面です。こちらにもポートやボタンはありませんが…

MSI Prestige 14 A11 エッジ部分
このように両サイドに保護材がつけられています。後述しますが、この製品は「リフトアップヒンジ構造」が採用されていて、ヒンジ開口時に天板の後部が接地します。そのため、このように保護材がついています。

それと、エッジ部分(カドの部分)が美しいブルーのダイヤモンドカット加工になっています。

MSI Prestige 14 A11 右側面
右側面です。画像左からイヤホンジャック、microSDカードリーダー、USB Type-Aポートがあります。

MSI Prestige 14 A11 左側面
左側面には画像左からUSB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、LEDインジケーターがあります。

このように、Prestige 14 A11のUSBポートは合計で3つ、うち2つがType-Cです。また、Type-Cポートは充電/給電用にも使いますので、電源接続時に使えるUSBポートはType-Aが1つ、Type-Cが1つのみです。Type-CポートはThunderbolt 4でもあり、規格としては新しく、かつ高速ではありますが、やれマウスをつなぐ、USBメモリースティックをつなぐ、みたいな使い方をする場合はポート数がやや足りないという印象がありますね。Type-C用のハブを1つ持っておくと安心でしょう。

キーボード

MSI Prestige 14 A11 キーボード

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MSI Prestige 14 A11 キーボード

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画像上がバックライト消灯時、下がバックライト点灯時です。Prestige 14 A11は筐体色がカーボングレイで、キートップの印字もやや薄めなので、バックライトの威力は大きいです。バックライトの輝度も3段階に調整できますので、「一番暗い状態で十分」ではありますが、バックライトのお世話になる場面はやや多めになると思います。

キー配列ですが、「Enterキーの右に一列ある」というのと「Enterキーの下側のキーがやや雑然としていて、Shiftキーも小さい」というクセがあります。さらに、MSI名物と言っていいと思うのですが「Fnキーが右下のみ、左下にはない」というのも(ノートPCとしては)大きな特徴です。そのため、使いこなすには多少の慣れが必要かもしれません(なあに、すぐに慣れますw)。

それと、タッチパッドが非常に大きい、というのもこのキーボードの特徴です。タッチパッドを常用している人、ジェスチャ操作を活用している人にはありがたい形状ですね。また、このタッチパッドはデジタイザーペンでいうところの「パームリジェクション」機能がありますので、意図せずに手のひらがタッチパッドの触れてしまい、マウスカーソルが動いてしまうようなことはありません。積極的に指で触れないと反応しないので、誤動作の心配もいりません。

MSI Prestige 14 A11 キーボード
キートップはフラットで特に加工はありません。アルファベットキーのキーピッチは手採寸で上下左右に約19 mm、キーストロークはノートPCとして標準的な深さです。

キーボードの使用感

非常に使いやすいキーボードです。キーピッチに余裕があり、打鍵も軽く、打鍵音も静かなので、長時間タイピングしていても疲れません。一方で上に書いたように配列には一部クセがあります。個人的には(Enterキーが十分に大きいため)Enterキーの右に一列あることによるタイプミスはほとんどありませんでしたが、右Shiftキーが小さいことによるタイプミスはしばしば発生しました。慣れるに従ってタイプミスはなくなると思いますが、使い始めのうち、少し戸惑うかもしれません。

ディスプレイ

MSI Prestige 14 A11 正面
ディスプレイのベゼルは特に左右が非常に細く、上下ベゼルもそこそこには細くなっています。レビュー機は4Kディスプレイを搭載するモデルでしたが、画面への没入感が高く、とても見やすいと感じました。

MSI Prestige 14 A11 ディスプレイ
ディスプレイの仕様で「IPS」という表記はありませんが、視野角が広く、IPS相当の液晶が使われています。また、ノングレア(非光沢)タイプで、映り込みも気になりませんでした。

ディスプレイの使用感

これはですね、「圧倒的に素晴らしい」です。手持ちのノートPC、デスクトップPC用モニターと比較しても全く勝負にならない感じです。この鮮やかさを見てしまうと他のディスプレイを使いたくなくなるレベル。

それと、輝度も非常に高いです。日常利用では輝度40%-50%くらいで十分すぎるくらいに明るいですね。

また、後述しますが、MSIの設定アプリで「TRUE COLOR」というのが入っていて、sRGBとAdobe RGB、DCI-P3などのパターンを切り替えできます。実際に切り替えて画質を確認しましたが、それぞれの特性に合わせ、色味がしっかり切り替わりました。さらに、色温度なども細かく調整ができますので、クリエイターのニーズにも応えることができる仕様だと思います。

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筐体その他

MSI Prestige 14 A11 リフトアップヒンジ
これが「リフトアップヒンジ」構造です。ヒンジを開口すると天板の後部が設置し、キーボード面に適度な角度がついてタイピングしやすくなります。

MSI Prestige 14 A11 ヒンジ180度開口
また、Presitige 14 A11はリフトアップヒンジ構造であるのと同時に「180度のヒンジ開口」が可能です。向かい合わせに座ってミーティングなどをする際に、画面の共有がしやすく、便利な構造です。

スピーカーの使用感

ハードウェアとしてのスピーカー品質は特筆するようなものではありません。しかし、音響アプリのNahimicとの組み合わせで臨場感のあるサウンドを聴かせてくれました。後述しますがNahimicは細かい音質調整もできますし、単に「オン」にするだけでも高い音響効果を発揮します。Presitige 14 A11でしばらくポップ系、ロック系の音楽を聴いてみましたが、低音から高音まで、メリハリのあるサウンドを楽しむことができました。PC用のスピーカーとしては十分に合格点をあげられる品質だと思います。

バッテリー

ディスプレイ輝度を40%(これで十分に明るいです)、音量を30%、キーボードバックライトを2番めの明るさ(3段階中の真ん中です)に設定し、YouTubeの音楽鑑賞、ブラウザー上でテキストライティング、画像加工ソフトGIMPでの簡単な画像加工を1時間ほどやってみたところ、バッテリー消費は32%でした。また、他に条件をいろいろ買えながらトータルで4時間ほど使ってみましたが、バッテリー駆動時間は3時間強程度と推測されます。

なお、試用中、MSI Center(後述します)のシナリオを「サイレント」に設定していました(省電力という点では下から2番めにバッテリー消費が少ないモードです)。負荷の小さい作業をするのであればシナリオを「Super Battery(最も省電力なモード)」にすればもう少しバッテリー駆動時間は伸びると思いますが、終日バッテリー駆動で凌ぐのは少し難しいかもしれません。

3.Prestige 14 A11 プリインストールアプリ

MSI Center

MSI Prestige 14 A11 MSI Center

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MSIのノートPCには独自の設定アプリが入っています。ゲーミングノート、クリエイターノート、ビジネスノートと、ジャンルによってアプリの名称は異なり、Prestige 14 A11では「MSI Center」という名称になっています。

ゲーミングノートでよく見られる機能ですが「ユーザーシナリオ」というのを選択できます。用途に応じて「ハイパフォーマンス」「バランス」「サイレント」「Super Battery」の4つのシナリオから一つを選んで使います。ゲームや動画編集などでは「ハイパフォーマンス」を、ビジネスソフトを使う場合は「サイレント」を、といった具合ですね。

MSI Prestige 14 A11 MSI Center

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また、MSI Centerでは他にもいろいろな機能がありますが、ここでは特に「Battery Master」という機能をご紹介しておきます。モバイルノートのバッテリー保護に役立つ機能で、「満充電させずにストップさせる」ものです。一般に常にバッテリーを満充電してしまうと、バッテリー寿命が短くなるとされていますので、Prestige 14 A11を購入されたら、まずここをしっかり設定されることをおすすめします。

MSI TRUE COLOR

MSI Prestige 14 A11 TRUE COLOR

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MSI Prestige 14 A11 TRUE COLOR

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レビュー機は4Kディスプレイを搭載していました。ディスプレイの設定用として「TRUE COLOR」というアプリが入っていて、sRGB、Adobe RGB、DCI-P3などの切り替えができる他、それぞれのモードで細かく色味を調整することができます。私は視力がよくありませんが、それでもモード感の色味の変化は実感することができました。また、キャリブレーションも可能なので、クリエイターが重宝するアプリだと思います。

Nahimic

MSI Prestige 14 A11 Nahimic

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MSI製品ではおなじみの音響アプリ「Nahimic」です。イコライザーもついていますので、手動で細かく音質調整することもできますが、基本的には「オン/オフ」だけでその効果を十分に実感できますし、上の画像の各項目をいろいろと調整すれば好みの音質に仕上げることができます。

KiLLER Dashboard

MSI Prestige 14 A11 KiLLER

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通信回線のモニターとタスクごとに通信の優先順位をつけられるKiLLER Dashboardも入っていました。ゲーミングノートでKiLLER製のチップを搭載しているとこの手のアプリが入っていることが多いですが、クリエイターノート、ビジネスノートで細かく通信状況を調整できるアプリが入っているのは珍しいと思います。

4.Prestige 14 A11 性能テスト

MSI Prestige 14 A11 PC Mark

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スコアの目安(2021年水準)※あくまで「目安」です
GeForceなど外部GPU搭載機 5,000以上
高性能なビジネスノートパソコン 4,000以上
中位のノートパソコン 3,000以上
エントリーノートパソコン 2,000以下

表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。一般にCPU性能が重視されるとされていますが、テスト項目にグラフィック関連のものも含まれるため、外部GPU搭載機のほうが高いスコアになります。

スコアのほう、きっちり5,000点をオーバーしていますので、ビジネスシーンなどでは文句なしのパフォーマンスを見せてくれると思います。また、レビュー機は4Kディスプレイを搭載していましたが、PC Markのスコアに関しては4K解像度で測定しても、FHD解像度で測定しても、ほぼスコア差は出ませんでした。

MSI Prestige 14 A11 CINEBENCH R23
続いてCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。レビュー機が搭載するCore i7-1185G7は省電力タイプのCore i7としてはハイエンドと言っていい型番で、CINEBENCHのスコアも概ね良好と言えます。AMD Ryzenとの比較では「シングルコアはInte Coreが優位、マルチコアはRyzenが優位」というのが最近の傾向ですが、このスコアもそれを踏襲する結果と言えます。これだけのスコアであればCPU性能不足を感じる場面はまずないでしょう。

MSI Prestige 14 A11 3D Mark(4K)

FHD解像度

MSI Prestige 14 A11 3D Mark(FHD)

4K解像度

Lenovo Legion Y7000(i7-9750H):3,722、8,164
ドスパラ GALLERIA GR1650TGF-T(Ryzen 5 4600H)(注1):3,690、9,009
ドスパラ GALLERIA GCR1650GF7(i7-9750H):3,686、8,290
ASUS TUF Gaming A15(Ryzen5 4600H):3,637、8,779
ドスパラ GALLERIA GCR1650GF(i5-9300H):3,627、8,240
MSI GF63 Thin(i7-10750H)(注1):3,530、8,372
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen5 3550H):3,441、8,036
MSI Prestige 15 A11(Core i7-1185G7)(注1):3,314、7,843
MSI Prestige 15(i7-10710U)(注2):3,286、7,326
Microsoft Surface Book 3(i7-1065G7、)(注2):3,144、6,958
MSI Prestige 14(i7-10710U、Max-Q)(注2):3,111、6,973
ASUS ZenBook 15 UX534FT(i7-8565U):2,988、6,789
※左からTime Spy、Fire Strikeのスコア
※GPUがGTX1650のもの
※(注1)GTX1650Tiを搭載
※(注2)GTX1650 Max-Qを搭載

次にグラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。一応ディスプレイ解像度を4KとFHDに切り替えながら測定しましたが、「やや有意か?」と思われる程度のスコア差が出ました。ただし、経験上オンラインゲームをFHDでプレイするのと4KでプレイするのとではPC負荷が全然異なりますので、3D Markで表示されているスコア差が妥当なものとは思えません(こんなにスコア差が小さいとは思えない)。一応参考までに、ということでご覧ください。

で、スコアの方ですが、レビュー機の搭載GPUが「GTX1650 Max-Q」であることを考慮すると、概ね妥当な結果と言えます。ただし、後述しますが、この筐体は「ゲーム向けの冷却性能」になっているとは思えず、発熱量がかなり大きくなっていましたので、3D Markのスコア以前に、長時間のゲームプレイは難しいと思います。

MSI Prestige 14 A11 Crystal Disk Mark
ラストはSSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。Prestige 14 A11のSSDは「PCIe Gen4」なのですが、「異様に速い」ですねw これまでウインタブで各種ノートPCの実機レビューをしていますが、過去最速です。現状ノートPCに望みうる最高品質と言っていいでしょう。

発熱について

Prestige 14 A11は「発熱します」。発熱量は大きめで、特にオンラインゲームのベンチマークテスト中はかなりの温度になります。キーボード面の上部が熱くなり、キーボード面そのものの発熱はそれほどでもないので、使用感を損なう、という感じではありません。ただし、この筐体は過去にもレビューしたことがありますが、長時間のゲームプレイをすると発熱による性能低下が発生します。

なので、ゲームプレイをするのであればごくライトなものにするか、本当に短時間のプレイで切り上げるような感じになると思います。Prestige 14 A11はもともとゲーミングノートではなく、ビジネス・クリエイターノートなので、本来の使用目的であれば特に問題はないでしょう。

5.Prestige 14 A11 レビューまとめ

MSI Prestige 14 A11はMSIストアやMSI指定販売店で販売中で、6月29日現在のMSIストアでの価格は下記のとおりです。

A11SCS-475JP:Pro/GTX1650Ti/RAM32GB/4K(MSIストア限定)224,800円
A11SCS-478JP:Home/GTX1650Ti/RAM16GB/FHD(ローズピンク)169,800円
A11SC-012JP:Home/GTX1650/RAM16GB/FHD:168,800円
A11SC-010JP:Pro/GTX1650/RAM32GB/4K(レビュー機):219,800円
※税込価格

パフォーマンス最優先でモバイルノートを選ぶ場合、このPrestige 14 A11が最有力候補になると思います。GTX1650/1650Tiを搭載するモバイルノートは他にはほとんどなく(ASUSに14インチゲーミングノートがありますが、モバイルノートとしては重量が重いです)、32GBのRAMであるとか1TBのSSDであるとか、容量のほうもかなりの余裕があります。

実機を試用してみて、そのパフォーマンスは期待を裏切らないものであると感じました。一方で「GTX1650を積んでいるのでゲームもサクサク」と思いがちですが、これはちょっと注意が必要です。この製品はゲームプレイを念頭に置いた冷却性能にはなっていません。したがって、長時間快適にゲームプレイを楽しむのは難しいでしょう。

また、レビュー機は4Kディスプレイを搭載していましたが、発色性能は期待を裏切らない素晴らしさでした。設定用のアプリによって細かく発色をコントロールできますので、クリエイターには高く評価されるのではないか、と思います。この製品を購入されるのであれば4Kモデルを強くおすすめします。

ビジネスモバイルノートとしては文句なしに最高性能、クリエイターノートとしても優秀、ただしゲーミングノートであるとは考えるべきではない、というのが総評です。MSIらしさがいかんなく発揮された、「他社にはないモバイルノート」として、とても魅力的な製品だと思います。

6.関連リンク

Prestige 14 A11:MSI公式サイト 製品紹介
Prestige-14-A11SC-010JP:MSIストア
Prestige-14-A11SCS-475JP:MSIストア
Prestige-14-A11SCS-478JP:MSIストア
Prestige-14-A11SC-012JP:MSIストア

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