マウスコンピューターがコンパクトサイズの15.6インチノート「m-Book R」を発売しました。15.6インチなので、「スタンダードノート」ということになりますが、厚さが2センチを切り、重量も1.8 kgなので、モバイル利用したくなるようなサイズ感になっています。そしてかなりの高性能PCでもあります。
1.スペック
BTOメーカーであるマウスの製品は注文時に構成のカスタマイズが可能です。このm-Book RもOSのバージョンやRAM、ストレージ容量をカスタマイズして注文することができます。
OSは標準でWindows 10 Home、カスタマイズでPro版も選択できます。CPUはWhiskey LakeのCore i7-8565Uで、Core i3やCore i5の設定はなく、このCPU型番で固定です。RAMは標準で8GB、最大32GBまで増設可能、ストレージは物理ストレージを2基搭載でき、SSD + SSD、SSD + HDDという組み合わせも可能です。
また、この製品は外部GPU「GeForce MX150」を搭載します。MX150はGeForceシリーズとしてはエントリークラスですが、Whiskey LakeのCore i7との組み合わせで動画編集や高度な画像加工、また軽めのオンラインゲームなどを楽々こなせるくらいのパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、「IPS」という表記はないものの「広視野角パネル」という説明がありますので、「IPS相当」と考えていいと思います(商標の関係でIPSという文言を使っていないものと思われます)。
入出力ポートは「マウスとしてはちょっと少ない」ですね。有線LANポートやD-subといった、マウスらしい装備が省かれています。USBポートが合計で4つ、HDMIも備えていますので、15.6インチノートとして不十分ということではないのですが、この製品がマウス製であるということを考慮すれば少し物足りないと言えるかもしれません。
そのかわり、筐体はずいぶんとコンパクトです。横幅は360 mmを切っています(15.6インチサイズで360 mm前後であれば、ごくコンパクトであると評価できます)し、厚さも突起部を除いて20 mmを切ります。有線LANポートやD-subが省かれているのは、薄さを優先した結果なんでしょうね。
そして重量は15.6インチとしては非常に軽量な1.8 kgです。ウインタブでは「モバイル利用は1.5 kgまで」という論調で記事を書いていますが、そのへんは使う人が決める話ですし、1.8 kgでも毎日持ち歩く、という人がいてもおかしくはないでしょう。そのくらいのサイズ感です。
2.筐体
おお、マウスっぽくない!(失礼)と思いました。ベゼルが非常に細く、スタイリッシュです。
天板です。この製品は外側(天板と底面)がシルバー、ディスプレイ面とキーボード面がブラックという配色になっています。筐体素材はアルミです。
キーボードは注目ですね。15.6インチサイズにもかかわらず、テンキーは装備されません。「87キー日本語配列/ ピッチ約18.75mm / ストローク約1.5mm」という仕様です。横幅を小さくしたためにテンキーを省くというのはDELLなどの製品でも使われている手法で、「キーピッチを犠牲にするくらいならテンキーを省く」という、ある意味マウスらしい選択と言えるのかもしれません。
また、タッチパッド内には指紋センサーも装備しています。で、タッチパッドと言えば、マウスのこだわりである「タッチパッドに2つの物理クリックボタン」というのもなくなっています。
側面とポートの配置です。かなりの薄型であることがわかります。また、有線LANとD-subがないのが寂しい(しつこい)ですが、USBポートの数は十分にあります。
3.価格など
マウス m-Book Rはマウスコンピューター公式サイトで販売中で、11月29日現在の価格は109,800円(税込み118,584円)から、となっています。この製品は最低価格のものでも「Core i7/GeForce/RAM8GB/240GB SSD」という構成になっていて、十分に高いパフォーマンスを楽しめるようになっています。
マウスって「質実剛健、必要な装備を削ってまで薄くしたり軽くしたりはしない」というイメージがあるのですが、このm-Book Rはそれとは少し異なったモノ作りがなされているように思います。というか、そのほうが一般受けするのかもしれません。乃木坂のCMでずいぶんと知名度も上がり、もはや「PC通」のためのメーカーじゃなくなってますもんね。
実際、m-Book Rは筐体デザインも洗練され、美しいと思います。そして、高い性能と割安な価格を両立しているという点は「いつものマウス」だと思います。