Androidスマートフォンやタブレットの価格は数年前と比較してずいぶん上がってしまったように感じられます。そのため、高性能で快適に使える中古端末の購入を検討している方も多いのではないかと思います。最新モデルだと約20万と、とても気軽に購入できるとは言えないXperiaやGalaxyのフラッグシップモデルも、中古であれば2~3万円程度で購入できるものもあります。
ただし、「古すぎる端末」を購入するといろいろと問題が起きる場合があるので注意しましょう。
目次
1. Android 4.4以前のバージョンはGoogle関連アプリのサポートが受けられない
さすがに中古ショップでも搭載端末を見かけることは希になりましたが、リリースから10年以上経過しているAndroid 1.0~4.4はGoogle関連アプリのアップデートが終了しているため、今購入してもGoogleアカウントを設定することができません。GmailやYouTube、Googleマップといったアプリも利用できず、サードパーティのアプリもほぼサポートを打ち切っています。
また、2016年にリリースされたAndroid 6.0、2017年にリリースされたAndroid 7.1.1ではYouTubeやGmailといったGoogle関連アプリは最新バージョンに更新できますが、Google Chrome、およびChroniumエンジンを採用するWEBブラウザ(Microsoft Edgeなど)で更新が打ち切られているため、セキュリティ上の脆弱性は基本的に修正されず、WEBサイトによっては今後正常に観覧できなくなる可能性があります。
2. 古い端末だとOTAアップデートが出来なくなっている場合も
中古市場に出回っている端末を購入するとOSのバージョンが最新ではない場合があります。サポートが継続されている端末であれば通常通りOTAアップデートをすればいいのですが、3年以上前の端末ではアップデートの「配信」が終了されている場合があります。
XperiaやGalaxyなど、ファームウェアをダウンロードできる端末であればPC経由でOSアップデートができますが、キャリア端末や富士通、シャープといった国内メーカーの端末だとファームウェアを公開していないことが多いため、可能であれば購入前にOSバージョンが最新に更新されているか確認しておくことをお勧めします。
3.サードパーティアプリが打ち切られる
Google Play Storeで公開されているサードパーティ製アプリは基本的にその時点で最も普及しているOSバージョンで動作検証をしているため、アプリによってはサポートが打ち切られてしまっている場合があります。
例えば「おサイフケータイ」アプリの場合、2025年3月に「2018年以前に発売したAndroidスマートフォンのサポートを打ち切る」ことを発表していて、2025年3月以降はおサイフケータイの初期設定、各サービス提供会社が提供するアプリ・ブラウザからのサービス設定・削除、内蔵ICチップのフルフォーマットが実施できなくなります。
楽天モバイルがリリースしている音声通話アプリ「Rakuten Link」の場合、2023年12月1日に比較的新しめのバージョンとなるAndroid 9 Pieを打ち切っています。この記事を執筆している2024年8月時点ではサポート終了後も通常通り通話機能の利用が可能となっていますが、不具合などのサポートは一切行わないとしています。
4.今から購入するのであればAndroid 12以降のOSを搭載している端末がお勧め
そもそも古い端末ではGoogleによるセキュリティアップデートの配信が打ち切りになっていることが多く、脆弱性がそのまま放置されているので、安価に購入できたとしても今から購入するのはお勧めできません。購入される場合はAndroid 12以降のものがいいでしょう。
セキュリティアップデートの配信はメーカーやキャリアによっては一度も配信されない場合もありますが、Android 12以降のバージョンであれば以前ご紹介した「Google Play システムアップデート」により、ある程度安全な状態に更新できるだけでなく、ほとんどのアプリでサポート対象となっているので安心です。
5.関連リンク
Windows・Androidの小ネタ 記事一覧
Google Play システムアップデート - アップデートが積極的に配信されていない端末もセキュリティ更新できます。