レノボがコンバーチブル2 in 1 PC「Yoga 770i (16, Intel)」を発売しました。発売にあたりレノボからプレスリリースが出ていないのですが、「なぜプレスリリースを出さない?」と言いたくなるような製品です。なんと外部GPUに「Intel Arc A370M」を搭載しています!ウインタブが知る限り、このGPUを搭載する製品が国内で発売されるのはこれが初めてです。
なお、この製品と同名(しかし芸風は全く異なる)の14インチモデルについても紹介記事を掲載しています。こちらも合わせてご覧ください。
Lenovo Yoga 770 / 770i - 最新世代のCore i7 / Ryzen 7を搭載し、ディスプレイは有機ELのコンバーチブル2 in 1、すばらしいコスパです!
1.Yoga 770i (16) スペック
スペック表
Yoga 770i (16) | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i7-12700H |
外部GPU | Intel Arc A370M(4GB) |
RAM(メモリ) | 16GB/32GB(LPDDR5, オンボード) |
ストレージ | 1TB M.2 PCIe NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチIPS(2,560 x 1,600)タッチ、60Hz |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1 × 2、HDMI、SDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1080p)顔認証対応 |
バッテリー | 99.99Whr(約20時間) |
サイズ | 361.51 x 249.65 x 19.2 mm |
重量 | 2.16 kg |
バリエーションモデル
・RAM16GB
・RAM32GB
※RAM以外の構成はすべて同じです
※Office Home&Business 2021の付属有無を選択できます
コメント
Yoga 770iはゲーミングノート並みのスペックになっています。CPUは第12世代(Alder Lake)の高性能タイプ、Core i7-12700Hで、冒頭に書いた通り外部GPUにIntel Arc A370M(VRAM4GB)を搭載しています。Arc A370MはArcシリーズの中では「ノートPC向けのエントリーモデル」という位置づけですが、実際の性能がどの程度なのかはなんとも言えません(WebではGeForce RTX3050と互角以上という情報がありましたが、情報が少なく、確たることは言えません)。ただ、第12世代Coreプロセッサーが内蔵するGPU、Iris Xeよりずっと高性能であることは間違いないでしょう(でないとIntelが開発、販売する意味がないですからね)。
RAMは16GBと32GBを選択可能、SSDも1TBと大容量です。
ディスプレイは16インチのIPS液晶で解像度は2,560 x 1,600(アスペクト比16:10)と高精細、100%sRGBの発色性能です。また、コンバーチブル2 in 1筐体なのでタッチ対応し、ペン入力も可能(筆圧などの詳細情報は不明)でペンも付属します。しかし、リフレッシュレートは標準的な60Hzにとどまりますので、ゲーミング仕様とは言えません。
入出力ポートはUSB Type-Cが2つ(いずれもThunderbolt 4)にUSB Type-Aが2つ、HDMIとSDカードリーダーも装備していて、16インチノートとしては十分な構成だと思います。有線LANポートはないですけど。
サイズは「薄いけれどちょっと大きめ」です。コンバーチブル2 in 1はモバイルノートっぽいサイズ感のものが多いですが、この製品はモバイル利用にはちょっと厳しそうです。重量も2キロをオーバーしていますから。でも、大容量バッテリー(99.99Whr。飛行機の機内に持ち込める限界の容量)を搭載していますので、この点は仕方ないのかもしれません。
2.Yoga 770i (16) 筐体
ディスプレイのベゼル幅は細くなっています。また、キーボードは「84キー(Fnキー+Windowsキーを含む)、JIS配列、バックライト・キーボード、テンキー」(テンキーを含まずに84キー、という意味です)と開示されています。つまり、この画像では英語配列になっていますが、実機は日本語配列です。
天板です。他のYogaシリーズと共通のデザインで、筐体色は「ストームグレー」、筐体素材はアルミニウムです。また、この画像とは関係ないのですが、スピーカーは4つ(2W x2 ツイーター、3W x2 ウーファー)搭載されており、ドルビーアトモスで最適化されています。
この製品はコンバーチブル2 in 1筐体なので、クラムシェルノート形態のほか、テントモード、スタンドモード、タブレットモードで使うことができます。特にタブレットモードでは大画面を活かしたペン入力もできますので、絵描きさんは快適に使えそうです(重いですけどね)。
側面と入出力ポートの配置です。
3.Yoga 770i (16) 価格など
Lenovo Yoga 770i (16)はレノボ直販サイトで販売中で、6月13日現在の価格はRAM16GBモデルが税込み179,903円、RAM32GBモデルが税込み200,314円です(いずれもセール価格です)。ただ、納期が「最短4週間以上」と長めになっていました。
179,903円というのは第12世代CPUとGeForceなどの外部GPUを搭載するゲーミングノートと比較して安価な部類だと思います。また、この製品の場合、SSDが1TBですし、ディスプレイ品質も高く、ペンも付属するということを考慮すれば、かなりのお買い得価格だと思います。
Intel Arc A370Mのパフォーマンスがまだ未知数、というのはありますが、少なくともIris Xeよりは高性能でしょうし、CPUのCore i7-12700Hも非ゲーミングノートに搭載されているU型番やP型番のものよりも高い実力がありますので、ビジネスマンやクリエイターの人のニーズにしっかり応えることができそうです。
4.関連リンク
Yoga 770i(16型 第12世代インテル):Lenovo