レノボがThinkPad X1 Carbon Gen 12とThinkPad X1 2-in-1 Gen 9を海外で発表しました。いつもだと1月に開催されるCES(@ラスベガス)に合わせて発表されるのですが、Intelが最新CPUのCore Ultraを12月中に発表したことにより、この2機種の発表も前倒しされたものと思われます。米国での発売は「X1 Carbonが12月中に限定構成で販売開始、2024年3月にフルラインナップで販売開始」「X1 2-in-1が2024年3月販売開始」とのことです。日本でもおそらく2024年春(4月くらい?)には発売されるかと思います。
なお、ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9というのは現行モデルの「ThinkPad X1 Yoga Gen 8」の後継モデルです。製品名から「Yoga」が取れ、レノボファンでなくともわかりやすい名称になったと思います。
この2機種については国内版が発表される際に改めて紹介記事を掲載しますが、「あのX1 Carbon」だけに、海外版の仕様をいちはやくご紹介します。
1.製品概要
スペック表
ThinkPad X1 Carbon Gen 12/ X1 2-in-1 Gen 9 | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core Ultra(Core Ultra 7 155H など) |
外部GPU | なし |
RAM | 最大64GB(LPDDR5X) |
ストレージ | 最大2TB SSD(PCIe NVMe Gen 4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ、最大120Hz 2.8K OLED タッチ、400nit 100% DCI-P3、HDR True Black 500 |
ネットワーク | Wi-Fi 6E または Wi-Fi 7 802.11be、Bluetooth 5.3、(5G/LTE) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB Type-A(5 Gbps)× 2、HDMI、オーディオジャック、(nanoSIMスロット) |
カメラ | Webカメラ(最大8MP) |
バッテリー | 57 Wh |
サイズ | X1 Carbon:312.8 × 214.75 × 14.96 mm X1 2-in-1:312.8 × 217.65 × 15.49 mm |
重量 | X1 Carbon:1.09 kg~/X1 2-in-1:1.32kg~ |
コメント
この記事執筆時点で米国レノボにX1 Carbonの先行限定モデルのみ製品ページができていますが、それ以外は完全なシステム構成がわかっていません。CPUはCore Ultraで、先行限定モデルはCore Ultra 7 155Hを搭載していますので、この他にはCore Ultra 5 125Hあたりが搭載されるものと思います。RAMは最大64GB、SSDは最大2TBです。
また、ディスプレイは複数のバリエーションが用意されるはずですが、最高の構成で14インチ有機EL、2.8K解像度(2,880 × 1,800と推定されます)、100%DCI-P3でタッチパネルの設定もあるとのことです。
外観はそんなに大きく変わった、という印象はなく、むしろ従来モデルから変わっていないように見えますが、筐体サイズが異なります。
X1 Carbon:
Gen 12:312.8 × 214.75 × 14.96 mm/1.09 kg~
Gen 11:315.6 × 222.5 × 15.4 mm/1.12 kg~
X1 2-in-1:
Gen 9:312.8 × 217.65 × 15.49 mm/1.32kg~
Gen 8:314.4 × 222.3 × 15.5 mm/1.38kg~
このように、同一筐体とみなすのは無理、というくらいの違いがありますね。もともとギリギリまでコンパクトな筐体だったと思うのですが、さらに小さくなりました。また従来モデルと同様に筐体にはリサイクル素材を活用しています。
で、最も「びっくりした」のがこの画像です。X1 Carbonは従来のトラックパッド(画像左)に加え、タッチパッド(画像右)も設定されます。まあ、トラックパッドが廃止になるわけではないので、ThinkPadファンが暴動を起こす必要はありませんが、これはサプライズですよねー。…個人的にはCore Ultra搭載ということよりもこの点を読者にお知らせしたかったです…。
少なくともレノボが公表している画像を見る限り、X1 2-in-1のほうはタッチパッドモデルはありません。
入出力ポートの配置は変わりましたが、ポート構成は従来モデルから変更ありません。ただ、電源ボタンが側面に移動したのと、X1 2-in-1(現行モデルだとX1 Yoga Gen 8)はスタイラスペンが格納式ではなく、ディスプレイの側面にマグネットで取り付ける形式に変更されています(ペンは付属します)。
2.価格など
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 12は米国で12月中に限定構成で販売開始、2024年3月にフルラインナップで販売開始となり、先行限定販売モデルの価格は2,989ドル(1ドル145円として433,405円)から、X1 2-in-1 Gen 9は2024年3月販売開始で、予想価格は2,639ドル(382,655円)からです。X1 Carbonの先行限定販売モデルはCore Ultra 7/RAM16GB/SSD512GB/2.8K有機ELという構成なので、Core Ultra 5などもう少しスペックを落としたモデルが発売されれば価格も下がるだろうと思います。
両モデルとも確実に国内で発売されると思いますが、発売時期はわかっていません。X1 Carbonの購入を検討されている人ならCore Ultraを待ちたいと思われることでしょう。待ち遠しいですが、国内販売についての情報が入りましたらまた記事を書きたいと思います。
3.関連リンク
Lenovo Unlocks New AI PC Experiences with ThinkPad and IdeaPad Laptops Powered by Intel Core Ultra Processors:米国レノボ プレスリリース
※原文は英語ですが、ブラウザーの翻訳機能でほぼ理解できる日本語になります