レノボがモバイルワークステーション「ThinkPad P14s Gen 4 AMD」を発表しました。ThinkPadシリーズの中では特殊な立ち位置でレノボが「ワークステーション」と称する「Pシリーズ」の製品です。 8月29日にAMD版が追加発表されたのですが、先に発売されたIntel版の紹介記事も未掲載なので、ここで一緒にご紹介します。
1.ThinkPad P14s Gen 4 スペック
スペック表
ThinkPad P14s Gen 4 | |
OS | Windows 11 Home / Pro Windows 10 Pro(ダウングレード権行使) |
CPU | Intel Core i5-1340P/Core i5-1350P/Core i7-1360P/Core i7-1370P AMD Ryzen 5 Pro 7540U / Ryzen 7 Pro 7840U |
外部GPU | なし/Intel版のみNVIDIA RTX A500 Laptop GPU |
RAM | Intel版:16GB/24GB/32GB/48GB/64GB(オンボード+1スロット) AMD版:最大64GB(オンボード) |
ストレージ |
Intel版:512GB/1TB/2TB SSD(M.2 PCIe NVMe) AMD版:最大2TB SSD(M.2 PCIe NVMe) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ |
IPS(1,920 x 1,200)非光沢、300nit IPS(1,920 x 1,200)非光沢、300nit、タッチ IPS(1,920 x 1,200)非光沢、400nit、省電力パネル IPS(1,920 x 1,200)非光沢、500nit、タッチ、Privacy Guard OLED(2,880 x 1,800)、反射防止/指紋防止、400nit、HDR IPS(2,240 x 1,400)、非光沢、300nit(Intel版のみ) ※サイズはすべて14インチ |
ネットワーク | WIFI 6E搭載可能、Bluetooth 5.2搭載可能、WWAN搭載可能 |
入出力 |
USB4 Type-C(Thunderbolt 4) × 2※、USB3.2 Gen1 Type-A × 2、HDMI、オーディオジャック、LAN(RJ45)、NanoSIMスロット(WWAN選択時) ※AMD版はUSB4 ×1、USB3.2 Gen2 Type-C × 1 |
カメラ | なし/720p/1080p/5.0MP ※カメラありの場合プライバシーシャッター付き ※1080p/5MPカメラは顔認証対応 |
バッテリー | 39.3Whr/52.5Whr |
サイズ | 317.7 x 226.9 x 17.9 mm |
重量 | 1.34 kg~ |
コメント
P14sのIntel版はすでにWeb直販がスタートしていますが、AMD版は9月5日にWeb直販開始とアナウンスされており、RAMやSSDのバリエーション詳細がわかっていません。筐体はThinkPad T14 Gen 4とほぼ同じですが、Intel版についてはハードウェア仕様は結構大きく異なります(T14 Gen 4にはいまのところAMD版がありません)。
CPUはIntel版が第13世代のバランスタイプ(P型番)、AMD版はZen4アーキテクチャのRyzen 5 Pro/Ryzen 7 Proが搭載されます。なお、Intel版に搭載可能なCore i5-1350PとCore i7-1370Pは法人など組織でのPC管理に役立つvProに対応する型番です。
Intel版は外部GPUのNVIDIA RTX A500が搭載可能です。この型番はGeForceとは異なり、3D CADや動画の制作や開発に向くもので、ゲーム用にも使えますが、ゲーム主目的なのであれば素直にGeForce搭載PCを選ぶべきでしょう。搭載GPUにGeForceではなくRTX Aシリーズが設定されているところが「ワークステーション」を称する理由の一つとも言えます。
また、Intel版についてはRAMの仕様がややこしいです。「外部GPU搭載の場合はオンボードのみ、外部GPU非搭載の場合はオンボード+1スロット」です。RAMの構成は製品ページのカスタマイズ画面で変更できますが、私が試してみたところ、RAMをオンボードのみにする場合はGPUがRTX A500に、RAMをオンボード+1スロットにするとGPUがCPU内蔵のものに自動的に変わりました。
なお、AMD版については8月31日現在、外部GPUの設定がないものと開示されています。また、RAMについても「オンボードのみで最大64GB」です。
Intel版のSSDは512GB/1TB/2TBを選べます。AMD版については最大2TBということしかわかっていませんが、おそらくIntel版と同じ選択肢になるものと思われます。
ディスプレイの選択肢は多く、高精細なタッチパネルや有機EL(OLED)パネルも選べます。
2.ThinkPad P14s Gen 4 筐体
もともとThinkPadシリーズは「全部外観がそっくり」なのですが、P14sはT14と同一筐体と思われ、見分けがつきません。
入出力ポートの配置もT14と同じですが、T14はIntel CPU搭載なのでUSB Type-CポートがThunderbolt 4であるのに対し、P14sのAMD版はUSB4が1つ、USB3.2 Gen2が1つという構成です(Intel版はT14と同じく、Thunderbolt 4を2つ搭載しています)。
3.ThinkPad P14s Gen 4 価格など
Lenovo ThinkPad P14s Gen 4 AMDは9月5日からWeb直販開始、価格は税込み258,500円から、とアナウンスされています。また、Intel版は販売中で、8月31日現在の価格は税込み184,360円から、となっています。184,360円モデルのシステム構成は「 Core i5-1340P/RTX A500/RAM16GB/256GB SSD」という構成なので、そのままでも十分にハイスペックだと思います。
AMD版については外部GPUの設定がなく、なんとなく「T14のAMD版」という感じがしますが、Intel版のほうはサイズが小さくともクリエイティブワークでは威力を発揮してくれそうですよね。
4.関連リンク
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