レノボがノートPC「ThinkPad X13 Gen 6 (13.3型 AMD)」を国内発売しました。X13 Gen 6についてはIntel版がすでに発売されており、13.3インチの「モバイル王道サイズ」にして「重さ1キロを切る超軽量筐体」になっており、ウインタブではイチオシのモバイルノートだと評価していましたが、AMD版の追加により、さらに魅力を増したと思います。
外観はIntel版と同じですが、AMD版のみCopilot+ PCの性能要件を満たしています。
Intel版の製品紹介記事はこちらです
Lenovo ThinkPad X13 Gen 6(Intel) - 13.3インチの王道モバイルノートがリニューアルで超軽量に!
1. スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | AMD Ryzen AI 5 PRO 340 / AI 7 PRO 350 ※NPU内蔵, Copilot+ PC対応 |
RAM | 16GB/32GB ※LPDDR5X-8533MT/s (オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD ※M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4 TLC |
ディスプレイ | 13.3インチIPS (1,920 x 1,200) 13.3インチIPS (1,920 x 1,200) タッチ ※光沢なし, 100%sRGB, 400 nit, 60Hz |
無線通信 | Wi-Fi 7, Bluetooth 5.4 ※5G/LTE対応可 |
ポート類 | USB4 (Thunderbolt 4) x 2 USB 3.2 Gen 1 Type-A, HDMI 2.1 3.5mmオーディオジャック (nanoSIMスロット) |
カメラ | Webカメラ(500万画素) ※顔認証対応可 |
バッテリー | 41Wh / 54.7Wh |
サイズ | 299.3 x 207 x 17.75 mm ※最厚部 |
重量 | 約968g~ |
2. CPU
ThinkPad X13 Gen 6 (AMD)は注文時にシステム構成のカスタマイズが可能です。搭載CPUはRyzen AI 300シリーズ(Krackan Point)のRyzen AI 5 PRO 340/Ryzen AI 7 PRO 350です。Intel版はCore Ultraシリーズ2(Arrow Lake)のCore Ultra 5 / Core Ultra 7搭載ですが、Krackan PointとArrow Lakeの特徴は少し異なります。
これはPassmarkが公表しているベンチマークスコアです。表にあるCore Ultraの3つの型番はX13 Gen 6のIntel版の搭載CPU(主要と思われるもの)です。
Passmarkは「狭義のCPU性能(主にOSやアプリの動作を担う処理性能)」を測定するテストですが、シングルスレッド、マルチスレッド(CPU Markと書かれているところ)ともCore UltraのH型番(Arrow Lake-H)のほうが明らかに高性能です(Ryzen AI 5 PRO 340/AI 7 PRO 350も決して低性能ではなく、ビジネス利用には十分な性能です) 。
ただし、Passmarkが見ていない(測定していない)NPU性能についてはRyzen(Krackan Point)が最大50TOPS、Core Ultra H(Arrow Lake-H)が最大13TOPSと大きな差があり、Krackan PointのみがCopilot+ PCの性能要件を満たしていますので、オンデバイスAI性能はKrackan Pointのほうが上です。
3. RAM/SSD/ディスプレイ
RAMは16GB/32GBを選べ、オンボードメモリなので購入後の増設や換装はできません。SSDは256GB/512GB/1TBから選択できます。ただし、6月26日現在だとIntel版には設定のある超高速なPCIe Gen5は選べません。
ディスプレイは13.3インチのIPS液晶、1,920 × 1,200解像度、100%sRGBの発色品質でリフレッシュレートは 60Hzです。メーカーサイトにはタッチ対応ディスプレイの設定もありと書かれていましたが、6月26日現在だとまだタッチ対応のものは選べませんでした。
4. 筐体
天板素材はCFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)、カバー素材はLTE/5G非対応モデルがマグネシウム、LTE/5G対応モデルはアルミニウムと開示されています。
なお、筐体重量は968 g~と開示されており、Intel版の933 g~よりも35gほど重いです。コンビニの唐揚げ1個分くらいの差ですね(ローソンのからあげクンはサイズが小さいので2個分くらい)。
まあ、唐揚げの話はどうでもいいとして、モバイルノートで1キロ切りというのは非常に魅力的で、個人的には「CPUの型番なんかよりもずっと重要なポイント」だと思っています。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様では日本語配列と英語配列を選べますが、バックライトはありません。また、キーボード面の両サイドにはスピーカーも配置されており、音質面でも期待できます。
側面と入出力ポートの配置です。USBポートは合計で3つ、うち2つがThunderbolt 4です。また、NanoSIMスロットがありますが、LTE/5Gモジュールは7月中旬頃販売開始予定とのことです。
5.価格など
Lenovo ThinkPad X13 Gen 6(Intel)はレノボ直販サイトで販売中で、価格は約17.4万円からです(価格については製品ページで確認してください)。
Intel版、AMD版とも「システムスペック、筐体重量、そして『ThinkPadの上位モデルであること』」を考慮すればお買い得だと思います。Intel版にするかAMD版にするかは「CPUとGPUの性能を取るか(この場合はIntel版)、それともNPUの性能をとるか(この場合はAMD版)」かな、と思います。
6.関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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