こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。中華タブの高級化路線については以前「ハイスペック化していく中華タブ&PC、さて、首尾はいかに?」という記事を書いています。その中で簡単に触れたんですが、VOYOでもVBook V3をベースにしたハイスペックな製品の投入が開始されており、VOYOの公式サイトを確認すると、以下の新製品があることがわかります。
Core i7-6500U/RAM16GB/512GB SSDモデル
Core i5-7200U/RAM8GB/256GB SSDモデル
Core i5-6200U/RAM4GB/128GB SSDモデル
CPUの世代が混在していたりして、日本の新製品リリースの手法とは異なる印象がありますが、「松・竹・梅」と3パターンのCore iモデルが追加されています。ウインタブでは日頃から多少なりとコミュニケーションをとっていて、中国国外向けに販売をしているGearbest、Banggood、geekbuyingのいずれかに製品ページが存在するものを紹介するようにしていますが、上記3製品について、Gearbestでプレセールが開始されましたので、改めて記事にしたいと思います。
1.スペック
OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Core i5-6200U/i5-7200U/i7-7500U
RAM: 4GB/8GB/16GB
ストレージ: 128GB/256GB/512GB SSD
ディスプレイ: 13.3インチIPS(1,920 × 1,080)
ネットワーク: 802.11a/b/g/n/ac 、Bluetooth 4.0
カメラ: インのみ2MP
入出力: USB3.0 × 2、microHDMI、DC-IN、オーディオ、microSD
バッテリー: 12,000mAh、約7-9時間
サイズ: 330 x 220 x 16 mm / 重量 1,750 g
製品名が「VOYO VBook V3」で、ウインタブで先日実機レビュー、読者レビューを実施したPentium N4200を搭載するVBook V3と基本的にはほぼ同じ筺体と思われます。また、CPU、RAM、ストレージ以外の構成についても数値を確認する限りPentium搭載モデルと変わりません。そのため性能面では全くの別物と言えますが、筺体品質などに関してはPentium搭載モデルのレビューを参考にしていただいても大丈夫か、と思います(後述しますが、少なくともPentium版よりもこちらのほうが悪い、ということはないはずです)。
VOYO VBook V3 ー 13.3インチ、Apollo LakeのPentiumにSSD搭載の2 in 1はかなりの高品質だった(実機レビュー)
VOYO VBook V3 ー 13.3インチApollo Lake搭載の2 in 1、いいところも悪いところも理解した上で、気に入ったよ!(読者レビュー:Rydeenさん)
上にも書きましたが、この製品は「3つのモデルが追加された」ということであり、CPUやRAM、ストレージを自由に組み合わせることができるわけではありません。「松」のCore i7/16GB/512GB、「竹」のCore i5-7200U/8GB/256GB、「梅」のCore i5-6200U/4GB/128GBの3通りからしか選べません。
実機をテストしたわけではないので、スペック表だけを見て書くと、「松」なんかはモバイル2 in 1としてはハイエンドといっていい構成ですね。「竹」でもビジネス利用になんら不満が出ないレベル。「梅」でもミドルスペック機として十分でしょう。
こうなると、あとは価格との兼ね合い、そして、「並行輸入品であるがゆえの故障時の対応が面倒であり、かつ自己負担(実機返送に伴う郵送料約3,000円など)の発生するリスク」をどう考えるか、ということになると思います。
2.筺体
ちょっと確認した限りだと、実機レビューしたPentium版と大きくは違わないように見えますが、キーボード面が筺体色と同色になっており、Pentium版だと若干プラスティック感がある(読者レビューより)とされた質感が改善されているのではないか、と思われます。
そのキーボードです。実機レビューしたPentium版とほぼ同じレイアウトですが、右下の方向キーのところが若干異なります。また、Pentium版には装備されていなかった指紋センサーが右下についていることもわかります。
こちらがPentium版のキーボードです。ちなみに私は読者レビューでの評価と少し異なり、この製品のキーボードは「これまで試用した中華製品では最良」と評価しています。
両側面の入出力ポートです。中国語ですが、なんとなくは理解できます。ポート類、ボタン類の配置もPentium版から変更になっています。
あと、天板にあった「VOYO」のロゴがついてません。これは意外と読者からのポイントが高そうな気がしますw それと、背面に通気口が見えますよね?Core i搭載モデルなので当然といえば当然なんですけど、Pentium版には通気口はなかったんです。
VOYOの公式サイトでは筺体色は全部で4色。またGearbestでも「ROSE GOLD」「LUXURY GOLD」「BLUE」の3色が用意されています。例の「SWEET ORANGE」はありません。
こうしてPentium版と比較してみると、同寸ではありますが、筺体細部にはかなりの違いがあります。追加された3モデルはVOYOとしては高価格な製品でもあり、筺体品質は一段と向上していると考えていいでしょう。というか私、Pentium版ですら「中華ナンバーワン」みたいに思ってたんですけどね。
3.価格など
VOYO VBook V3(Core i)は中国の通販サイト「Gearbest」でプレセール中で、Banggood、geekbuyingではまだ取扱がスタートしていません。GearbestではCore i5-6200U(梅)モデルが4月22日プレセール終了で価格が737.19ドル(84,538円)、Core i5-7200U(竹)モデルが4月30日プレセール終了で価格が814.22ドル(93,372円)、Core i7-6500U(松)モデルが4月20日プレセール終了で価格が1016.68ドル(116,589円)となっています。
中国の通販サイトではArrival Noticeとかプレセール期間中の価格は実売価格よりもやや高くなっていることが多いです。なので、VOYOが中国の国内向けに「JD.com」で販売している価格を確認してみたところ、梅が3599元(約58,000円)、竹が3,999元(約65,000円)、松が4,999元(約81,000円)となっていました。なので、実売期にはGearbestなどでもこの価格よりも若干高い程度で販売されると思います。
仮に、です。竹が7万円前後で買えるとしましょう。そうするとスペックから見た価格としては激安と言える水準になります。一方で、並行輸入品ならではの「故障時リスク」を考慮するとどうか、というのはあります。さすがに7万円出して購入したものが保証期間内に故障して、泣き寝入りするというケースは考えにくいですから。先日のオピニオン記事でも触れましたが、中国の通販サイト各社が日本向けにビジネスを拡大するつもりなら、この部分で他社に差をつける、という発想があるといいんだがなあ、と思います。もちろん各メーカーについても同じことが言えますね。
Pentium版を試用したことがある者として言うと、おそらくこの製品はコスパという意味では十分価値があると思いますし、ほぼ期待通りの実力を発揮してくれるだろうとも思います。でも、さすがに高価なので誰かにレビューさせてからでないと怖いですよねw ちなみにウインタブでもこの製品の実機レビュー予定は今のところありません…。
4.関連リンク
VOYO VBOOK V3(梅):Gearbest
VOYO VBOOK V3(竹):Gearbest
VOYO VBOOK V3(松):Gearbest
VOYO VBOOK V3(並・Pentium):Gearbest
コメント
独特のデザイン(色?)でかっけー!
こんにちは、コメントありがとうございます。Pentium版はカッコよかったっすよ。
中華が高級機作り始めればOEM提供で国内の会社から安い高級機が出て来るだろうから良いことだと思う。サポートとかは国内の会社がやればいい。
こんにちは、コメントありがとうございます。確かにそうかもしれないっすね。あと、サポートにお金を使う、という発想がまだ足りないと思うんですよね。だから安くできるんでしょうけど。
筐体がシンプルでかっこいいし、全体的にうまくまとまってるし…こういう製品なんで日本企業が作らないんだよ…
一つ言うなら重さかな。13インチで1.7kgはちょっとねぇ。
こんにちは、コメントありがとうございます。確かに重いです。あと、VOYOは重量を少なめに表示した前科があるので、ひょっとしたらもっと重いかも、です。
カラバリが結構良いですね
かぜさん、こんにちは、コメントありがとうございます。特にブルーがいいなあ、と思いました。
どうやらメモリが16gbまでアップできるみたいですね。
みゅさん、こんにちは、コメントありがとうございます。この製品、DIYを受け付ける設計なんですね。筺体は基本的に中華水準越えてると思うんで、多少お金を多めに払う価値あるかもです。
こういうのがありました。
http://www.geekbuying.com/item/Voyo-VBook-A3-Pro-Blue-379371.html