こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。8月16日は特に理由はないんですけど中国系の話題ばかりです。この記事のテーマである中国タブレット「Teclast X89 Kindow」についてはずいぶん前、5月に実機レビューをしています。ウインタブでは多くの場合、メーカーや通販サイトから提供してもらった製品については読者レビュー企画に使うことにしていて、試用したタブレットで返却不要のものは読者に再提供しています。しかし、X89 Kindowは私自身が継続して使ってみたいという思いが強く、読者レビュー企画に使用せず、自分で継続利用しています。
この製品をもう3カ月くらい使っているのですが、結論から言うと、「一番使用頻度の高いタブレット」となっています。ほぼ毎日使っていますし、外出時には必ず持ち歩いています。この記事は一応実機レビューなんですけど、内容はどちらかと言うと私の感想に終始する感じなので、あまり読者のお役に立てないかもしれません。でも新品を短時間使って評価する、ということよりもある程度長期間使った印象を書きたいなあ、と以前から思っていたので、この記事は私にとっても楽しいものとなります。
結論から言うと「ゴチャゴチャ文句言わずに、ゆるーく使うなら大満足」な製品です。
目次
1.スペック
OS: Windows 10 Home 32ビット+ Adnroid 4.4
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 32GB
ディスプレイ: 7.5インチIPS(1,440 × 1,080)
ネットワーク: 802.11b/g/n、Bluetooth
カメラ: イン0.3MP /アウト2MP
入出力: microUSB、microHDMI、オーディオ、microSD
バッテリー: 3,500mAh
サイズ: 194.4 x 131.6 x 8.9 mm / 319 g
X89 Kindowは中国のデュアルブートタブレットとして、2016年8月現在の視点だと、OSのAndroidはバージョンが4.4(Androidの最新は6.0、ほとんどの中国タブは5.1)と決して新しくはないですし、CPUもBayTrail世代のAtom Z3735F、そして当然のようにRAMは2GB、ストレージは32GBです。もちろんAnniversary Updateの適用は簡単ではないです。
ただ、ディスプレイとサイジングは素晴らしいです。7.5インチ、1,440 × 1,080(アスペクト比4:3)という、iPad miniのようなディスプレイと、小型で取り回しが楽なサイズには当初から強い魅力を感じていました。ちょっとオーバーですけど「ある意味Windows タブレットの将来像のひとつ」くらいに思ってます。
2.Windowsとして
小ぶりなサイズですが、もちろんWindows 10は普通に使えます。ただし、上にも書いたとおり空き容量が初期状態でも6GBほど、3カ月、多少気を使いながら使用した結果、残り4GBと、かなり厳しいことになっています。もちろんアプリにせよ画像データにせよ、保存先をmicroSDにしてしています(ただし、内蔵ストレージにしかインストールできないアプリもあります)けどね。ストレージが残り1GBを切ると経験的に挙動が不安定になるので、こまめにデータを削除するようにしています。
実機レビューすることを意識せず、個人としての普段使いに限る、ということだとWindows側の利用頻度は低いです。もちろんパソコンとして使うニーズがあれば使うんですけど、私の場合は他に大型のタブレットを持っていますし、仕事で外出する際はノートPCも持ち歩くので、現状X89 Kindowをパソコンとして使うニーズはないんです。しかし、一度ノートPCの調子が悪くなって、この製品でOffice Mobileを使った際には「ああよかった、Windowsが入ってて」と思いました。Android側でも似たようなことはできるんですが、Windows 10にパソコンと同じMicrosoftアカウントでサインインするだけで、かなりの環境を引き継げるので、やっぱ便利です。
この製品、目は疲れますけど、外付けのキーボードとマウスを接続すれば、軽めの作業ならWindows環境でラクラクこなせます。あとはMicrosoftアカウントをどう設定するか、ということになりますけどね。なので、仕事で使う場合でも短時間の打ち合わせくらいならこれで行けるかな、と思います。試してみようかな…。
Windows側では過去に一度、microSDカードを認識できない、という不具合が発生しました。しかしこの際は別のタブレットでSDカードの修復を行い、それ以降は問題なく使えています。まあ、頻発している不具合ではないので、この記事では特にコメントはないです。
3.Androidとして
最近はAndroidアプリで「きみさん」をというのをやってまして、電車の中などで遊んでいます。また、ブラウザゲーム「御城プロジェクト :RE」というのもやってるんですが、これもAndroidのアプリになっていて、Windows側でブラウザーを介して遊ぶよりも操作性がいいので、もっぱらAndroidのほうで遊んでいます。
私はiPhoneもAndroidスマホも自分用には持っていないので、Android用のスマホゲームはX89で遊ぶことになりますが、これがまた素晴らしいんです!7.5インチサイズだと変に間延びせず、スマホゲームが「普通に見やすくなる」感じです。ただし、アスペクト比が特殊なので表示が崩れてしまうアプリもありますし、CPUがARMではなくIntelなので対応しないAndroidアプリというのは結構多いことに注意が必要です。
ただ、私の場合ゲーマーではないので「動けばいいや」くらいに考えてますので、この製品で十分満足してます。上の方で書いた「ゆるーく使う」パターンですねw
最後に「ブックリーダー」としての使い勝手なんですけど、残念ながら初回の実機レビューよりも突っ込んだことは書けません。私はタブレットで読書する習慣がなく、いや、リアルな紙の本を読む習慣すらないし、Kindleなどのブックリーダーの使用経験もないので、適切な比較ができないんです。ごめんなさい。
4.当初気になったところは?
初回の実機レビューでは「筐体の発熱がハンパない」ということと「ストレージ容量が心配」ということに対して不安を呈したのですが、実際どうだったかということと、それ以外に気になったことを書いておきます。
相変わらず熱いが不具合はなし
相変わらず発熱量は大きいです。しかし、熱暴走だとか、そこまで行かなくとも熱による処理性能の低下みたいなことは体感していません。上に書いたように、Androidの軽めのゲームとかニュースアプリ、そしてYouTubeを見る、というくらいの使い方が多いためなのかもしれませんが、熱が原因と思われる不具合は発生していません。
こまめなファイル削除を心がければ…
ストレージが不足しているというのは間違いないです。実際にストレージ容量が1GBを割り込んだことがあり、なんとなく挙動が不安定だなあ、と思ったところで内蔵ストレージのアプリを削除したり、Ccleanerで一時ファイルなどをクリーニングしたりしました。
また、Anniversary Updateに関しては他のPCやタブレットで優先して適用しており、X89では「無理しなくていいや」くらいに考えているので、適用できなくとも特に不満はないです。低価格な小型タブレットということで「ゆるーく」考えればそんなに気にならんですねw
筐体は思ったより頑丈
X89は低価格な製品ですが、それでも決して粗末に扱ったりはしておらず、それなりに大切にしています。今のところ大きなキズはありませんし、落下させて破損した、ということもありません。ごくキレイな状態です。
また、スイッチ類はWindowsでもAndroidでも使いますが、ヘタリとかガタツキのようなことも全くありません。3カ月しか使ってないので当たり前といえば当たり前ですが一応…。
バッテリーは「ダメだこりゃ(往年のいかりや長介)」
バッテリーは厳しいっすね。Android側で軽めのアプリを30分くらい遊んだだけでバッテリーは15%減ります。連続使用ならおそらく3時間持たないでしょう。とはいえ、私はモバイルバッテリーも持ち歩いているので、極限まで試したという経験はないんですけどね。普段使っていてバッテリーの減りが早いことが恐怖なので、この製品を購入したらモバイルバッテリーも購入することになるんじゃないか、と思います。
Z3735Fで不満なし!
厳密に言うと、AndroidのアプリでIntel製のCPUを拒むものが少なからずあるので、その意味では少し不満かも知れません。しかし、処理性能ということに関してはBayTrailとCherryTrailの性能差というのは体感上かなり小さいです。目隠しして2台のタブレットを用意し「効きCPU」とかをやったら(目隠ししてどうやってテストするんだ!というツッコミはなしで!)正解者は50%強かな、と思います。つまり、ほとんどの人はカンで回答するしかないだろう、ということです。
もちろん予算があって、より高性能な製品を、ということなら今さらBayTrailを選ぶ意味はないです。でも、X89に関してはBayTrailであることが欠点になっているとは思いません。BayTrailだから購入を見送る、というのは少し残念な結論だと思います。その分安く買えてラッキー!と思うべきでしょう。あと、この製品にCherryTrailなんて積んだら、熱くてヤケドすると思いますよw
5.まとめ
ある程度長く使ってみた感想を、というのがこの記事の当初の趣旨だったんですけど、「安いから買っときな」という気持ちも強いです。Teclast X89 Kindowは中国の通販サイト各社で販売されており、この記事を書いている8月16日現在だと
GEARBEST: 68.99ドル(7,253円)
Banggood: 70.54ドル(7,195円)
Geekbuying: 69.89ドル(円建て表記なし)
となっています。ドル建てで最安値なのはGEARBESTですが、使われる為替レートによって円建てだと結果が変わっちゃうくらいの差でしかありません。この3社は会社としては間違いがないですし、ウインタブでは全て配送状況を確認済みです。なので、以前購入したことがあるとか、わずかでも安いとかの理由で、お好みのサイトを使っていいと思います。いずれにせよ7,000円ちょっとで買える、ということですね。この製品を3カ月使ってみて、「いやこの値段ならとりあえず買ってもいいでしょ」とは思います。
上に書いてきたようにAndroidが4.4だとか、CPUがいまどきBayTrailだとか、筐体が熱いとか、いろいろ突っ込むべきところはあるんですけど、「全然壊れる気配もなく、安定して毎日使えているし、思ったより性能いいよ」というのが私の結論で、「お小遣いに余裕があるガジェット好きはとりあえず行っときなさい」くらいにはおすすめしたいですね。あと「ゆるーく使う」ということで!
6.関連リンク
Teclast X89 Kindow Reader Tablet PC:GEARBEST
Teclast X89 Kindow:Banggood
Teclast X89 Kindow 7.5 inch E-Book Reader:Geekbuying
※すべてウインタブが紹介したことのある中国の通販サイトです。
コメント
うちの Kindowは寝タブしてたら、朝起きた時に表に手をのせて起き上がっちゃってパキっと逝きました。そんなわけで 2台目購入 🙂
2台目は箱から出してもいませんが、なにしろ小型 Windowsタブは今後出るかどうかも不明瞭なので買えるときにストックしとかないと不安です。
#プロジェクタ内蔵の変態 7インチは(本当に)出るようだけど、あれプロジェクタいらない(笑
Astarさん、こんにちは、コメントありがとうございます。なんか笑った…。でも気持ちはわかる…。すェック低いけど楽しいですよね、X89。