驚愕。青天の霹靂。中国メーカーのPIPOが、なんとWoA(Windows on ARM)タブレットを作ってしまいました。中国通販のBanggoodに製品ページができていて、検索するとAliexpressでも販売がスタートしているようです。一応Banggoodに「これ、本当に存在するんですよね?」と問い合わせをし、「はい、まだ入荷していませんが販売中です」という回答をもらっています。
1.スペック
PiPO W12 | |
OS | Windows 10 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 850 |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
ディスプレイ | 12.3インチIPS(2,880 × 1,920)タッチ |
LTEバンド | 不明 |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0、LTE |
入出力 | USB Type-C、nanoSIM/microSDカードスロット、オーディオジャック |
カメラ | イン5MP / アウト13MP |
バッテリー | 37Wh(7.4V/5000mAh) |
サイズ | 292 x 208 x 9.6 mm |
重量 | 810 g |
CPUはSnapdragon 850です。現状「孤高」と言えるWoA機、Microsoft Surface Pro Xは独自CPU(SoC)のSQ1/SQ2を搭載していますが、2019年に発売された初期のWoA機はこのSnapdragon 850を搭載していました。
RAMは8GB、ストレージは256GBです。また、ディスプレイは相当素晴らしいですね。12.3インチのIPS液晶で、解像度は2,880 × 1,920と高精細です。ちなみにSurface Pro Xは13インチサイズで解像度はこの製品と全く同じです。WoA機なので性能についてはあまりとやかく言えませんけど、システムスペックはかなり高いですよね、これ。
また、LTE対応もしますが、現状中国国内での販売を前提としているらしく、通信バンドについては不明です。そしてなんとデュアルSIM(SIM2はmicroSDと排他)です!
スペック表で「ちょっとなあ」と感じるのが入出力ポートです。USB Type-Cポートが1つしかありません。またこの製品に対応するキーボードは薄型のもの(Surfaceシリーズのタイプカバーに似ています)なので、キーボード側にポートがあることも期待できません。
2.筐体
前面はまあ「普通のタブレット」ですね。ベゼルもそこそこ太いですし、デザイン的に特に見るべきものはありません。右のベゼルについているWindowsのロゴはセンサーボタン(Windowsボタン)だと思います。
背面は個性的です。鮮やかなスカイブルーの筐体色で、「U字型」のキックスタンドもついています。この画像の説明を見ると入出力ポートがたくさんついているように見えますが、結局はUSB Type-Cがあるのみ…。
PIPO W12用のキーボードとスタイラスペンです。キーボードはSurfaceシリーズのタイプカバーによく似たもの、スタイラスペンは1,024段階の筆圧に対応します。ただ、もう数年前になりますが、PIPOの「筆圧対応スタイラスペン」は「最悪の品質」と評価しています。現在はどうなっているかよくわかりませんけど。
また、1月25日現在、Aliexpressでは「キーボード、ペン付属」、Banggoodでは「キーボード、ペン付属有無の説明なし」となっています(Banggoodには問い合わせ中です)。
Banggoodと確認が取れ、キーボード、ペンは付属するとのことでした。
キーボード装着時、横から見たところです。悪くないかも…。
3.価格など
PIPO W12は中国通販のAliexpressとBanggoodで販売中で、1月25日現在の価格はAliexpressで422.68ドル(44,730円)、Banggoodで479.99ドル(50,559円)です。
記事を書き終えて、いまだに「大丈夫かなあ」と思っておりますが、ウインタブとしては深センの新興メーカーがWoA機を作った、ということに敬意を表し、ご祝儀で一台買わせていただいてレビューしたいな、と思ったりします。読者の皆さんはWoA機の性能がどんなものか、いまいちピンと来ない人も少なくないと思いますので、Surface Pro Xの実機レビュー記事を参照していただければ、と思います。
コメント
あ……ありのまま今起こったことを話すぜ! Windows on ARMのPCを見ているかと思ったら、背面に「intel inside」のロゴがあった。な…何を言っているのかわからねーと思うが(略)
さすがはPIPOですね、そこにシビれる憧れます。
真面目なコメントをしようかなと思いながら記事を読んでいたら、intelロゴが目についてそれ以外が頭に入らなくなりましたw 思わず「Qualcommってintelに買収されたっけ?」って調べてしまいました。
写真を見たときに感じた違和感の正体はそれだったのか。
同じPIPOのW11の画像を加工して作ったのだろうか?
WoA端末に求められているのはポケッタブルサイズのタブレットPCであって、12インチ級の大型端末じゃないと思うんですが、未だにどこもそういったのは作らないですね……