こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回紹介する「Jumper Ezbook i7」については製品紹介より先にセール情報記事などで取り上げたことがあります。ただ、「EZBookにCore i7ってどうなのよ?」という、若干ネガティブな印象があり、紹介記事そのものは書いていませんでした。しかし、私の主観はどうでもいいことですし、日本にはJumper製品を愛用している人も多いと思うので、できる限り詳細を確認してみたいと思います。
1.スペック
OS: Windows 10
CPU: Intel Core i7-4500U
RAM: 4GB
ストレージ: 128GB SSD
ディスプレイ: 14インチIPS(1,920 × 1,080)
ネットワーク: 802.11 a/b/g、Bluetooth 4.0
カメラ: インのみ0.3MP
入出力: USB 3.0、USB 2.0、miniHDMI、SDスロット、LAN(RJ45)、オーディオ、DC-IN
バッテリー: 4,000mAh
サイズ: 346.5 x 229.5 x 24 mm / 1.44 kg
この製品は4月14日現在、中国の通販サイト「geekbuying」と「Gearbest」に製品ページが存在し、Jumperの直販サイトと思われるJD.comの「中柏 Jumper旗舰店」にもページがあります。geekbuyingとGearbestに掲載されているスペック表は全く同じものなので、Jumperから提供されたスペック表を使用していると思われます。ただ、JD.comにあるスペック表とは若干の差異がありますので、その点についても説明していきます。
まず、OSですが、geekbuyingやGearbestで販売されるものについてはWindows 10 Homeとなりますが、中国国内向けのプリインストールOSはUbuntuのようです。ただ、geekbuyingやGearbestで購入する場合は確実にWindowsが入っているはず(もしOSが違うということになれば信用問題っすね)なので、これは心配いらないと思います。
CPUはCore i7ですが、世代はHaswell(最新のKabylakeの3世代前)であることに注意が必要です。もちろん品質という点ではHaswellであっても何ら問題はありませんが、「2017年時点でのCore i7として期待されるパフォーマンス」が発揮できるか、ということについては少し心配になりますよね。Passmarkが公表しているベンチマークスコアだとこんな感じです。
Core i7-4500U(これです): 3,784
Core i7-6500U(Skylake): 4,400
Core i7-7500U(Kabylake): 5,245
Core i5-7200U(Kabylake): 4,713
Core i3-7100U(Kabylake): 3,850
※4月14日現在のPassmark公表値。数値が大きい方が高性能
PassmarkのスコアでCPU性能が完全に説明できるわけではありませんので、参考として考えて下さい。公表値によれば、この製品に搭載されているCore i7はKabylake世代のCore iだと「Core i3クラス」ということになります。そのため、AtomやCeleronよりもずっと高性能であることは間違いないと思いますが、2017年の新製品としてはCore i7という名称から期待される性能ではない、という可能性が高いです。
RAMは4GBでストレージは128 GBですが、eMMCではなくSSDです。そのため、ストレージへのアクセスはかなり快適です。また、ディスプレイですが、geekbuyingとGearbestでは「14.1インチ」JD.comでは「14.0インチ」と表記されていました。これって表記ルールの違い(つまり、中国国内向けと国外向けで異なる表記ルールになっている)なのかな、と思いましたが、詳しい事情は不明です。ただ、個人的にはどっちでもいいですねw 解像度はFHDですから、標準的というか、このクラスの水準はクリアできていると思います。
次にWi-Fiですが、geekbuyingとGearbestでは802.11 a/b/g、JD.comでは802.11 b/g/nとなっていました。これも真相は不明ですが、「b/g/n」じゃないかな、と思いますし、購入される場合は「Wi-Fiは2.4GHz帯のみ」と考えておいたほうが安全だと思います。
サイズ等、他のポイントについてはこのあと説明します。
2.筺体
この製品の筺体画像ですが、私にしてみれば「この画像が誤解のもと」になってました。つまり、見た目がAtom機である「EZBook 2」やApollo Lake機である「EZBook 3」にそっくりなんで、 エントリークラスの筺体を使ってCPUを載せ替えただけ、みたいな印象を持ってしまったんです。
しかし、「ん?なんかキーボード面が立体的じゃね?」と思いませんか?
中国語なのでよく理解できませんが、キーはフラットなタイプではなく、エルゴノミクス(キートップにくぼみがある)タイプです。当然他のEZBookとは異なる、凝った仕上げと言えます。
入出力ポートもビジネスを意識したものに変更されています。まず、有線LANポート(RJ45)がつきました。またSDカードはmicro規格ではなく、フル規格です。特にRJ45を装備してきた、というのはすごいというか、単にEZBook 2のCPU載せ替えだけじゃない、ということがわかります。
筺体サイズについてはgeekbuying & Gearbestの数値とJD.comの数値は異なります。
JD.com: 350 × 234 × 24 mm / 1.6 kg
geekbuying: 346.5 x 229.5 x 17.6 mm / 1.6 kg
特に厚みに大きな差がありますが、私が画像を見て想像するに、JD.comの数値のほうが正しいと思います。明らかに厚みがありますよね。また、Core i7搭載ということで冷却ファンが必須のはずですから、Atom機のように簡単には薄型にできないはずです。
これが底面の画像なんですけど、通気口がないです。大丈夫なのかなあ…。キーボードといい、入出力ポートといい、他のEZBookシリーズよりも明らかに凝った内容になっているので、大丈夫だとは思いますけどね。
3.価格など
Jumper EZBook i7は中国の通販サイトgeekbuyingとGearbestで販売中(Gearbestは4月21日までプレセール)で、価格はgeekbuyingが圧倒的に安くなっています。また、geekbuyingでは4月30日まで有効のクーポン「UMPEBI7」を使用すると449.99ドル(約49,000円)まで安くなります。
Core i7搭載のモバイルノートで5万円を下回る、というのは間違いなく激安価格と言えますが、スペックのところで説明したとおり、Core i7-4500UというCPUは2017年水準ではやや性能が劣り、最新のCore i7-7500UやSkylake世代のCore i7-6500Uなどと同等の性能にはならない、ということに注意しましょう。ただ、筺体品質は確実に向上しており、単に格安ノートのCPU換装版ではないということもあって、かなりコスパがよさそう、とは感じます。
4.関連リンク
Jumper Ezbook i7:geekbuying
クーポンコード「UMPEBI7」(4月30日まで)
コメント
なんでこんな古いCPUを載せてるのか意図が理解できないです。在庫のあるパーツを流用した感じ?
PYUさん、こんにちは、コメントありがとうございます。多分そうか、あるいは調達が安くできたか、ということか、と。
いや、エイプリールフールは終わったんですが?どうしたJumper w
NIAさん、こんにちは、コメントありがとうございます。いやこれエイプリルフールじゃなくて本当に発売されてるから…。