GPDのゲーミングUMPC「GPD WIN4」が2025年モデルになりました。6型とコンパクトなディスプレイサイズにスライド式のキーボードを搭載する、ちょっと個性的な構造の製品です。なお、国内正規版の販売元である株式会社天空では「メカニカルキーボード」という表現を使っていますが、これはウインタブで言う「メカニカルスイッチ搭載キーボード」とは異なり「物理キーボード」という意味です。
1.概要
スペック表
GPD WIN4 2025 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen 7 8840U/Ryzen AI 9 HX 370 |
外部GPU | なし |
RAM | 32GB(LPDDR5x 7500) |
ストレージ | 1TB/2TB SSD(M.2 NVMe 2280, PCIe4.0 ×4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 6型IPS (1,920 x 1,080) タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.3、(LTE) |
入出力 | USB4 Type-C(40Gbps)、USB 3.2 Gen2 Type-C(フル機能)、OCuLink、オーディオジャック、microSDカードリーダー |
カメラ | なし |
バッテリー | 45.62Wh |
サイズ | 220 × 92 × 28 mm |
重量 | 598 g |
バリエーションモデル
・Ryzen 8 8840U/32GB/1TB
・Ryzen AI 9 HX 370/32GB/2TB
※左からCPU/RAM/SSD
コメント
従来モデルのスペックと比較してみましたが、スペック表から確認できる相違点は「CPUのみ」です。従来モデルの搭載CPUはRyzen 7 8840Uのみでしたが、2025年モデルではCopilot+ PCの要件を満たす高性能なAI処理チップNPUを搭載するRyzen AI 9 HX370が追加されました。なお、GPD WIN4 2025は「CopilotキーがないのでCopilot+ PCではない」と思われますw まあ、Copilot+ PCのみが使える「低品質なCocreator」なんか使えなくても全く問題ないでしょう。というか、今のところPCゲームでオンデバイスAI機能が必要なタイトルってありましたっけ?
GPD WIN4の特徴はなんといってもスライド式キーボードを搭載しているという点にあります。このサイズの物理キーボードが使いやすいとは思いませんが、Windowsの初期設定とかアプリの各種設定でキーボードが欲しくなる場面は少なくないですし、緊急の場合はこのサイズのキーボードであっても「ないよりはずっとマシ」だと思います。
WindowsのゲーミングUMPCはゲーム専用というだけでなく、それ自体が「高性能なWindows PC」なので、この画像にあるように外部モニターやキーボード、マウスなどを接続すれば「普通のパソコン」として使えます。というか、製品価格も安くはないので、こういった使い方まで念頭に入れておかないと購入しにくいだろうと思います。これならAI性能に優れたRyzen AI 9 HX 370も活きてくるんじゃないかと。
パーツの改善等があるのかもしれませんが、基本的に筐体サイズやポート構成は従来モデルから変更がありません。オプションでLTEモジュールを追加できる、という点も一緒です。
2.価格など
GPD WIN4 2025国内正規版は2024年12月末に発売予定で、GPDダイレクト、ハイビーム公式オンラインストアで予約販売がスタートしています。また、予約購入者限定で、GPDロゴ入りUSBメモリ(64GB)とGPDロゴ入り液晶クリーナーがプレゼントされます。予約価格は下記のとおりです。
Ryzen AI 9 HX 370/32GB/2TB:205,000円
Ryzen 7 8840U/32GB/1TB:149,800円
サイズは小さくとも「ゲーミングUMPCとしてハイエンド」な製品です。その割にRyzen 7 8840Uモデルはお買い得なのでは?と思いますね。
なお、天空が取り扱う国内正規版は国内1年間の保証がつき、1年を超えた場合でもゲームスティックの破損や故障・バッテリーの交換といった修理をしてもらえます(有料)ので、安心して購入できます。
3.関連リンク
GPD WIN4 2025:GPD Direct
GPD WIN4 2025:ハイビーム
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。