GPD社の国内正規代理店である天空がGPU BOX(外付けGPU)「GPD G1」の国内正規販売を開始します。既存のGPU BOXと比較してもコンパクトなサイズになっており、単に外付けのGPUとしてだけでなく、たくさんの入出力ポートを装備するドッキングステーションとして使えます。
1.GPU G1 スペック
詳細なスペック表が開示されていますが、この記事では主にノートPCをメインに使っている方々に向け、重要と思われる点をご説明します。
2.ノートPC向けの高性能GPUを搭載
肝心の搭載GPUはRadeon RX 7600M XTです。この型番はデスクトップPC向けではなく、ノートPC向けなので、GPD G1の内部を開口してGPUを取り替えることはできません。
Radeon RX 7600M XTは非常に高性能です。ウインタブの実機レビューでも実施しているベンチマークソフトウェア「3D Mark」のTime SpyとFire Strikeのスコアが開示されていました。なお、Fire StrikeはFHD解像度でのスコア、Time SpyはWQHD解像度のスコアです。
これを見ると、テスト種類によってバラツキはあるものの、GeForce RTX4060(モバイル)よりも高性能になっていることがわかります。DX11環境ならRTX4070(デスクトップ)を凌ぐスコアになってますね。
こちらは人気ゲームタイトルでのフレームレート比較です。「Ryzen 5 5600XとAMD RTX 3070を搭載するデスクトップPC」と「Ryzen 7 7840UとAMD RX 7600M XTを搭載するモバイルPC」を比較しています。
こちらもタイトルによってバラツキがあるものの、概ねRTX3070のフレームレートを上回っています。また、ノートPCでは「まだ主流」のFHD解像度の場合、この画像よりもさらに高いフレームレートが出ると思います。
3.接続はThunderboltでも可
GPD社の最新ゲーミングPC(UMPC)に搭載されているOCuLinkですが、他メーカーにはほとんど搭載例がない、というのが現状です。じゃGPD G1は事実上GPD社の最新PCにしか接続できないのか、と思ってしまいますが、そんなことはありません。Thunderbolt 3/Thunderbolt 4規格のポートを備えたPCであれば接続可能です。また、お手持ちのPCのUSB Type-Cポートが「USB4規格だがThunderboltではない」という場合はケースバイケースというか、機種によります。USB4ポートはPCIEをサポートしているものとしていないものがありますので、サポートしていれば接続可能と思われます。
実際のところ、GPD G1を購入する人の多くはOCulinkのないPCに接続して利用すると思われますが、それもあってGPD G1はOCuLinkケーブルを同梱しません(別売りです)。
OCuLinkで接続する場合、転送速度は最大64GT/sです。ノートPCユーザーには「GT/s」というのがイマイチわかりませんが、Gbps換算すると51.2Gbpsとなります。これはThunderboltの転送速度40Gbpsよりも高速なので、OCuLinkを使うに越したことはない、ですね。
ただし「OCuLinkは、GPD G1グラフィックスカードドック用のPCIeダイレクト接続のみを提供し、USB Type-A および SDカードスロット用のデータチャンネルは提供しません」との但し書きがあり、ケーブル一本で全てを賄えるThunderbolt 3/4のほうが便利に使える、とも言えます。
4.ドッキングステーションとしても便利
GPD G1は非常に充実した入出力ポートを装備していますので、ドッキングステーションとしても役立ちます。
また、240WのGaN電源を内蔵しています(バッテリーではありません。GPD G1は電源コンセント接続が必要です)。また、60Wの急速充電をサポートしており、PCに60Wで給電することができます。これ、なにげに便利ですね。
もちろんGPD G1本体に冷却機構も備えています。
5.GPD G1 価格など
GPD G1は10月中旬の発売予定で、GPDダイレクト、Amazon.co.jp、ハイビーム公式オンラインストア、ハイビーム秋葉原本店・大阪なんば店にて予約販売が開始されています。また、早期予約特典として、8月31日までの期間、本体が2,500円OFF、本体+Oculinkケーブルのセットが4,500円OFFとなります
価格は下記の通りです
GPD G1本体:106,800円(104,300円)
本体+OCuLinkケーブル:115,600円(111,100円)
OCuLinkケーブル:8,800円
※税込み価格
※カッコ内は早期予約価格
なお、国内正規版には天空の1年保証がつき、1年を超えた場合でも国内にて修理対応してもらえますので安心です。
6.関連リンク
GPD G1:GPD Direct(天空)
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[PR]GPD G1:Amazon
コメント
アリとか見てるとGPDやSteamDeckのM.2を変換してOculinkデビューする
怪しい改造キットが転がってて笑う
UMPCとG1が安価に買えたらnatsukiさんなんかが人柱になってくれそう。AliExpressは洗練されてない(好意的な表現)のが魅力。日本で同じことをやったら速攻で炎上してしまうと思うんですけど、個人的には「このままであって欲しい」と思います。