iiyamaが17.3インチのノートPC「STYLE-17FH045」を発売しました。CPUがCeleronながら、RAMやストレージ容量をカスタマイズでき、光学ドライブも装備していますので、仕事用や家庭用として、とても使いやすい大画面ノートだと思います。
1.スペック
iiyamaのPCは注文時に構成をカスタマイズすることができ、STYLE-17FH045でも主要構成でOSのバージョン、RAM容量、そしてストレージ容量を好みに合わせて変更できます。
Celeron 4205Uは開発コードネームが「Whiskey Lake」の2コア2スレッドCPUで、Passmarkが公表しているベンチマークスコアはこんな感じです。
Celeron 4205U:1,981
Celeron N4100:2,243
Celeron N4000:1,430
※3月7日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
ノートPCでよく使われているCeleronにはN4100とN4000(ともに開発コードネームはGemini Lake)があり、4コアのN4100のほうが高性能です。4205UはN4100よりも少しベンチマークスコアが落ちますが、使用感はN4100と大差ないものと思われます。テキストライティング、ExcelなどのOffice系ソフトの使用(ただし、あまり複雑ではないもの)、Webブラウジング、動画視聴などの用途であれば問題なくこなせるでしょう。一方でオンラインゲームや高度な画像加工、動画編集などPC負荷のかかる作業には向きません。
この製品には3つのベースモデルがあり、RAMは4GBのものと8GBのものがありますが、4GBの場合でもわずかな追加料金(税抜きで2,980円)で8GBに変更することができますので、ウインタブとしては8GBにされることをおすすめします。
ストレージは標準で240GB SATA SSD/480GB SATA SSD/250GB NVMe SSD+1TB SATA HDDの3種類があります。いずれもSSDの容量を増やすことができ、さらに別なSSDも追加できます。なお、標準でHDDを搭載するベースモデルのみ、カスタマイズ項目が少し異なります。
240GB SSD搭載モデル→SSD+SSDという構成が可能
480GB SSD搭載モデル→SSD+SSDという構成が可能
250GB SSD+1TB HDD搭載モデル→SSD+HDDという構成のみ。容量変更は可
ということです。
ディスプレイは17.3インチのFHD解像度でノングレアタイプです。なお、IPS液晶なのかTN液晶なのかは開示されていません。また、大型のノートPCということもあり、またiiyamaブランドということもあり、入出力ポートは十分な構成になっています。この構成だとポート不足を感じることはまずないでしょう。
そして、光学ドライブ(DVDスーパーマルチ)もしっかり装備されます。
…しかし、2020年のいま、光学ドライブのニーズってどんなもんでしょうね。私はいまだに年1回くらいのペースでDVDメディアを渡されて「これ見といて」と言われることがありますけど、もはや自分から進んで光学メディアを使うことはありません(というか今現在光学ドライブを装備するPCを持ってません)。
サイズはさすがに大きいです。横幅はピッタリ40センチ。ただ、これでも以前の17.3インチPCと比較して少し小さくはなっているんですよね。また重量も2.38 kgと、決して軽くはありません。以前17.3インチPCの実機レビューのときにいろいろ試してみたんですが、17.3インチサイズのノートPCは一般的な大きさのリュックサック(デイバッグ)には入りませんでした。ビジネスバッグに入れるにしても、結構大型のバッグでないと厳しいと思います。なので、PCを持ち歩くことがある、という場合には17.3インチは向かないですね。しかし、逆に持ち歩くことを想定しなくていいのなら、15.6インチよりも17.3インチのほうが断然迫力のある画面を楽しめます。
2.筐体
17.3インチなので、絶対的なサイズは大きいものの、このように左右のベゼルが細くなっていて、ムダに大きい感じはありません。スッキリとまとまっていると思います。
天板です。iiyamaらしくシンプルなデザインで、中央にロゴがあるのみ。また、このロゴもカスタマイズで「なし」にできます(カスタマイズ料金はかかりません)。そうなると完全無地ですね。
筐体素材は開示されていませんが、おそらくプラスティック製でしょう。
キーボードです。17.3インチノートって、キーボードレイアウトが15.6インチノートとほとんど同じなんですよね。サイズが大きいぶん、テンキー部分を少し離して配置するとか、(この製品で言えば)右側のSHIFTキーを大きくするとか、そういう感じにならないのかなあ、とは思います。この傾向は他社製の17.3インチでも同様ですね。製造コストの関係が大きいんでしょうけど、17.3インチのサイズを生かした使いやすいレイアウトを編み出せれば需要も増えるのでは?と思います。
とはいえ、この製品のキーボードは(繰り返しになりますが)右Shiftキーが小さい、というのを除けば使いやすいものになっていると感じます。キーピッチやキーストロークについては開示されていませんが、マウス系なので、キーピッチは18 mm強が確保されているでしょう。バックライトは装備されていないようです。
側面と入出力ポートの配置です。ポートの数は十分で、左右の振り分けもいいと思います。
3.価格など
iiyama STYLE-17FH045はパソコン工房で販売中で、3月7日現在の価格は56,980円(税込み62,678円)から、となっています。17.3インチの光学ドライブつきPCとしては悪くない価格に思われます。「据え置きで使うライトユースPC」ということなら素晴らしい製品と言えますね。いつも書いていることですが、私は視力が悪いので、17.3インチディスプレイには大きな魅力を感じます。
4.関連リンク(パソコン工房)
STYLE-17FH045-C-UCSS(RAM4GB/240GB SSD)
STYLE-17FH045-C-UCSL(RAM8GB/480GB SSD)
STYLE-17FH045-C-UCSVI(RAM8GB/250GB SSD+1TB HDD)