HPが同社のゲーミングノートとしては最上位となるOMENブランドのニューモデル「OMEN by HP 17(Intel)」「OMEN by HP 16(Intel)」「OMEN by HP 16(AMD)」を発表しました。「2021年12月末までに販売開始予定」とアナウンスされており、9月11日現在、OMEN by HP 16のIntel版のみ予約受付中(予約注文ではなく、予約のみ)で、他の2機種はまだ予約がスタートしていません。
当初3機種をまとめてご紹介しようと思ったのですが、システム構成などの違いが大きいため、この記事ではまずOMEN by HP 17をご紹介し、OMEN by HP 16(Intel)およびOMEN by HP 16(AMD)については別記事にてのご紹介とさせていただきます。なお、これ以降OMEN by HP 17を「OMEN 17」と表記します。
OMEN by HP 16についてはこちらの紹介記事をご覧ください。
OMEN by HP 16 - 16.1インチゲーミングノート。Intel CPUとAMD CPUの二本立て、GPUにはAMD Radeonも選べます
1.OMEN by HP 17 スペック
スペック表
OMEN by HP 17 | |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Intel Core i7-11800H/Core i9-11900H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX3070 Laptop NVIDIA GeForce RTX3080 Laptop |
RAM | 16GB/32GB |
ストレージ | 1TB SSD (PCIe Gen3x4 NVMe M.2) ※PCIe Gen3 NVMe M.2 空×1 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチIPS(2,560 x 1,440)165Hz 17.3インチIPS(2,560 x 1,440)165Hz G-Sync |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)、USB Type-A(5Gbps)× 3、HDMI、Mini Display Port、SDカードリーダー、LAN(RJ45)、オーディオジャック、マイクジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 最大 5時間 |
サイズ | 397.1 × 262 × 29.5 mm |
重量 | 2.78 kg |
バリエーションモデル
・Core i7/RTX3070/16GB/1TB/QHD 165Hz
・Core i9/RTX3080/32GB/1TB/QHD 165Hz G-Sync
※左からCPU/GPU/RAM/ストレージ/ディスプレイ
ポイント
・Core i9/RTX3080のノートPC最強スペックを選択可
・M.2 空きスロットあり、RAID0構成可
・光学検出機能付きメカニカルスイッチキーボードを採用
・筐体内部へのアクセスが容易、RAMやSSDの増設・換装可
コメント
OMEN 17はその名が示すとおり17.3インチサイズの大型ゲーミングノートで、OMEN 16には設定のないCore i9とRTX3080が選択でき、HPのゲーミングノートとしては最も高性能と言えます。バリエーションモデルは2つ、ともにPro版OSを搭載し、Core i9/RTX3080という組み合わせのほか、Core i7/RTX3070という組み合わせがあります。Core i5とかRTX3060以下のGPUは設定がありません。
RAMは16GB/32GBでいずれも2スロット(8GB×2もしくは16GB×2)で、最大搭載容量については開示されていませんでした。また、ストレージは1TB SSD(M.2 PCIe Gen4 x4)で、M.2 PCIe Gen3の空きスロットがあります。
ディスプレイはスペック表の上では2種類あり、どちらも17.3インチIPS(2,560 × 1,440)、リフレッシュレート165 Hz、sRGB100%という仕様ですが、Core i9モデルのみ「NVIDIA G-Sync対応」と明記されていました。解像度・発色性能とも高く、高リフレッシュレートになっていますので、ゲーム用としてもクリエイティブワーク用としても向くと思います。
筐体サイズはさすがに大きいです。17.3インチで横幅40センチ切りは立派…ではありますが、気軽に持ち運べるようなサイズ感とは言えないですね。
2.OMEN by HP 17 筐体
従来のOMENシリーズはゲーミングノートらしく、立体的で個性的なデザインでしたが、世代を重ねるごとに「すっきり系」のデザインに変化しているように思われます。このニューモデルは相当にすっきりしてますよね?
ただ、キーボードのバックライトはさすがに目立ちます。このキーボードは「光学検出機能付きメカニカルスイッチキーボード (英語配列、テンキーレス、全キーRGBライティング、全キーロールオーバー、アンチゴースト対応)」と開示されています。注意したいのは日本仕様も「英語配列である」という点と「17.3インチながらテンキーがない」という点です。
光学検出機能付きメカニカルキーボード、というのは実際どんなものなのかよくわかりませんが、「応答速度0.2ms、1.3mmのキーストロークと押下圧65g +/-10gのタクタイル感のあるキーボード」という説明があり、メカニカルキーボードとしては押下圧が少し重め、キーストロークはかなり浅く、反応が高速です。また、タクタイル感がある、ということなので、打鍵感は青軸に近いのではないかと思います。
天板です。中央のロゴマークが鮮やかですが、造形としてはかなりシンプルになりましたね。筐体色は「シャドウブラック」です。
OMENは歴史のあるゲーミングブランドなので、冷却性能についてはあまり心配いらないはずですが、ニューモデルには「OMEN Tempest クーリングテクノロジー」が採用されており、「3方向排気による合計5方向のエアフローの冷却」で筐体をしっかり冷やしてくれます。
側面と入出力ポートの配置です。USBポートは合計で4つ、うち1つがUSB4(Thunderbolt 4)と高規格で、他の3つは伝送速度5GbpsなのでGen1規格ですね。通信まわりではもちろん有線LANポートを備え、無線はWi-Fi6対応です。
3.OMEN by HP 17 価格など
OMEN by HP 17は2021年12月末までに販売開始予定で、9月11日現在まだ予約販売はスタートしていません。製品ページには価格も書かれていて、Core i7/RTX3070モデルが税込み319,000円、Core i9/RTX3080モデルが税込み429,000円となっていました。あくまでウインタブの予想ですが、実売期にはもう少し価格が下がるのではないか、と思います。
OMEN 17は単にOMEN 16を大きくした、というわけではなく、システムスペックも高いですし、メカニカルキーボードを採用するなど、OMEN 16とは(より凝った方向で)異なる部分があります。特にCore i9/RTX3080モデルはゲーミングノート市場全体で見てもトップクラスのスペックになっていますので、腕のいいゲーマーにはとても魅力的に映るのではないでしょうか。
4.関連リンク
OMEN 17 製品詳細:HP