HPの法人向けノートPC「EliteBook」シリーズの2025年モデル「HP EliteBook 8 Flip G1i 13」の製品紹介記事です。EliteBookシリーズはHPの法人向けノートPCの上位ブランドで、（上から）「Ultra」「X」「8」「6」の各シリーズがあります。今回紹介するのは8シリーズなので「EliteBookとしては中位、HPの法人向けノートPCとしては上位」という位置づけです。
HPの法人向けノートPCは個人顧客も問題なく購入ができますので、「個人向け、法人向け」ということはあまり意識しなくていいでしょう。
EliteBookシリーズには他にも様々な製品がありますが、「2-in-1筐体＋ペン対応」を備えたモデルは限られています。詳しくは下記のシリーズ比較記事をご覧ください。
HP EliteBookシリーズ比較（2025）－ モデルごとの違い・用途・選び方を解説！
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1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | Intel Core Ultra 5 225U / Core Ultra 7 255U ※Arrow Lake-U, NPU内蔵, Copilot+ PC非対応 |
| RAM | 16GB/32GB ※LPDDR5X, オンボード |
| ストレージ | 256GB / 512GB SSD（M.2, PCIe NVMe) |
| ディスプレイ | 13.3インチ (1,920×1,200) タッチ, 光沢 |
| 無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 ※LTEモデルあり |
| ポート類 | USB Type-C (Thunderbolt 4)×2 USB Type-C (10Gbps, DP/PD対応) USB Type-A (5Gbps) , HDMI 2.1 3.5mmオーディオジャック |
| カメラ | Webカメラ (5MP) 顔認証対応 |
| バッテリー | 62 Wh |
| サイズ | 301.80×216.10×18.95 (最厚部) mm |
| 重量 | 約1.399 kg～ |
2. CPU・RAM・SSD
法人向けPCだけあってOSはWindows 11 Proのみが設定されています。搭載CPUはIntelの「Core Ultraシリーズ2（Arrow Lake-U）」で、Core Ultra 5 225U / Core Ultra 7 255Uを選択可能です。なお、EliteBookシリーズにはAMD CPU搭載の製品もありますが、EliteBook 8 Flipに関してはAMD CPUの設定はありません。
Arrow Lake-UはAI処理チップNPUを内蔵していますが、NPU性能はそれほど高くはなく、Copilot+ PCの性能要件を満たしません（よって、この製品はCopilot+ PCではありません）。しかし、日常業務やWeb会議で全くストレスを感じないくらいの実力があります。
RAM/SSDはCore Ultra 5モデルが16GB/256GBと32GB/512GBを選べ、Core Ultra 7モデルは32GB/512GBのみです。RAMはすべてオンボードメモリなので、購入後の増設や換装はできません。2-in-1筐体ということもあり、他のEliteBook 8/6シリーズよりもDIY余地は小さいです。
3. 筐体の仕様
ディスプレイは14インチWUXGA（1920×1200、アスペクト比16:10）で、2-in-1筐体なのでタッチ対応します。また、HP USIリチャージブルペンが同梱され「筆圧感知4096段階」のペン入力が可能です。
キーボードは「日本語：防滴機能付き、キーピッチ：18.7×18.7mm、キーストローク：1.3mm、JIS標準準拠・OADG準拠配列、バックライト機能付き」と開示されています。PCのキーボードはキーピッチ19 mmというのが標準サイズなので、EliteBook 8 Flip G1i 13のキーボードは「ほぼ標準サイズ」ですね。
筐体はリサイクル素材を含むアルミで筐体色は「グレーシャーシルバー」です。HPはリサイクル素材の活用に積極的なPCメーカーで、この製品も主要部品の60％にリサイクル素材が使われています。また、HP独自の耐久テストに加え、MIL規格（MIL-STD-810H）18項目のテストもクリアした堅牢性を備えています。
側面と入出力ポートの配置です。USBポートは合計で4つあり、うち3つがType-C、さらにそのうち2つがThunderbolt 4と高規格です。それと画像下側（右側面の画像です）にペンホルダーが見えます。HPではこれを「アクティブペン専用ガレージ」と呼んでおり、ここにペンを収納しておくと充電もされる仕組みです。
コンバーチブル2-in-1筐体なので、テントモード（画像右上）やスタンドモード（画像左下）、タブレットモード（画像右下）にして使うこともできます。特にペン入力をする場合は2-in-1筐体のほうが使いやすいですね。この製品は4,096段階の筆圧対応のペン入力ができますので、タブレットモードにして本格的なイラストやマンガなどの制作も可能です。
4. セキュリティシステム
HPの法人向けPCならではのハードウェア・ソフトウェアの両面にわたる強力なセキュリティ機能も搭載されています。個人利用・個人所有のPCであってもセキュリティの重要性は法人PCと変わりません。この点は「個人ユーザーであってもHPの法人向けPCを購入する大きな動機になる」と思います。
5. 購入方法と価格情報
HP EliteBook 8 Flip G1i 13はLTEモデルの一部が法人限定となっていますが、HP公式オンラインストアで個人でも購入できます。価格は約23万円～約27万円です。
2-in-1筐体なので筐体重量はちょっと重い（約1.4 kg）ですが、単にビジネス用としてだけではなく、ペン入力や動画視聴なども楽しめますし、それでいて強力なセキュリティ機能も搭載していますので、本当に様々な用途に使えそうな製品だと思います。
6. 関連リンク
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2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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