
HPが法人向けノートPC「EliteBook」シリーズのニューモデル「EliteBook 6 G1q 14」を発売しました。CPUにSnapdragon Xシリーズを搭載するARM版Windows機で、既存の「EliteBook 6 G1i 14」「EliteBook 6 G1a 14」とはほぼ同じサイズ、同じデザインの製品です。これでEliteBook 6の14インチモデルは3種類のCPUを選べるようになりました。
また、HPの法人向けノートPCは個人顧客も問題なく購入ができますので、「個人向け、法人向け」ということはあまり意識しなくていいでしょう。
EliteBook 6 G1i 14 / EliteBook 6 G1a 14の製品紹介記事
HP EliteBook 6 G1i 14 / EliteBook 6 G1a 14 - 高性能ビジネスノート、法人向けPCですが個人にもおすすめです
参考:EliteBookシリーズの比較記事
HP EliteBookシリーズ比較(2025)- モデルごとの違い・用途・選び方を解説!
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1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | Qualcomm Snapdragon X X1-26-100 |
| RAM | 16GB (LPDDR5X, オンボード) |
| ストレージ | 512GB SSD (M.2, PCIe NVMe) |
| ディスプレイ | 14インチ (1,920×1,200) |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
| インターフェース | USB4 Type-C (映像/PD対応)×2、USB Type-A (5Gbps)×2 HDMI 2.1、LAN (RJ45)、オーディオジャック |
| カメラ | Webカメラ(5MP)顔認証対応 |
| バッテリー | 48Wh |
| サイズ | 318.6×224.35×20.9 (最厚部) mm |
| 重量 | 約1.44 kg |
2. CPU・RAM・SSD
OSはWindows 11 Proのみが設定されています。搭載CPUはSnapdragon X X1-26-100で、Snapdragon Xシリーズとしては「エントリー型番」という位置づけです。EliteBookというのはHP法人向けブランドの上位モデルを意味しますが、CPUに関しては上位とは言えません。
| コア数 | NPU TOPS |
Cinebench2024 シングルコア |
Cinebench2024 マルチコア |
|
| X Elite X1E-78-100 | 12 | 最大45 | 108 | 840 |
| X Plus X1P-42-100 | 8 | 最大45 | 108 | 692 |
| X X1-26-100 | 8 | 最大45 | 96 | 672 |
※Cinebench 2024のスコア出所:Nanoreview
Snapdragon Xシリーズには「X Elite」「X Plus」そしてEliteBook 6 G1q 14が搭載する「X」があり、性能差は上記のとおりです。X1-26-100はエントリー型番である、と書きましたが、NPUは最大45TOPSと高く、Cinebench 2024のスコアも決して低くはありません。もちろんCopilot+ PCの性能要件も満たしています。
また、Snapdragon Xシリーズ搭載機は「ARM版Windows PC」なので、PCゲームで動作しないものが多数ありますし、マイナーなアプリはうまく動作しないこともあります (Microsoft製、Adobe製など、メジャーなアプリはほぼ全て動作します)。
なお、先日「Snapdragon X2 Elite」という超高性能な新シリーズが発表されていますが、この記事執筆時点ではまだ搭載機がリリースされていません。X2 Eliteに関してはライターの渋谷Hさんが解説記事を執筆していますので、詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。
Snapdragon X2 Elite - ぶっちぎりの最高性能、ただし価格もプレミアム?
EliteBook 6 G1q 14は記事執筆時点だと単一バリエーションで、RAMは16GB、SSDは512GBのみとなります。また、RAMはオンボードメモリのため購入後の増設・換装はできません。
3. 筐体の仕様

ディスプレイは14インチWUXGA(1920×1200、アスペクト比16:10)です。HPでは「IPS」と明記していませんが、製品価格から考えてほぼ確実にIPS相当の液晶が使われていると思います。
キーボードは「防滴機能付き、JIS標準準拠・OADG準拠配列、バックライト機能付き」と開示されています。キーピッチとキーストロークについては「後日公開」となっていますが、同サイズのEliteBook 6 G1i 14 / EliteBook 6 G1a 14が「キーピッチ:19.0×19.0mm、キーストローク:1.5mm」と開示されていますので、それと大差ないと思われます。

筐体はリサイクル素材を含むアルミです。また、プラスチック部分も積極的に再生素材を使用しています。また、HP独自の耐久テストに加え、MIL規格(MIL-STD-810H)19項目のテストもクリアしているなど、高い堅牢性を備えています。

入出力ポートは充実しています。USBポートは合計で4つ、うち2つがUSB4規格で映像出力とUSB PDにも対応しています。また、有線LANポートもついています。
4. セキュリティ

個人ユーザーがあえてHPの法人向けPCを購入する根拠として、ハードウェア・ソフトウェアの両面にわたる強力なセキュリティ機能、というのが挙げられます。具体的には「HP Wolf Security」というものが搭載されています (詳しくはこちら
)。
5. 価格など
HP EliteBook 6 G1q 14はHP公式オンラインストアで個人でも購入可能です。記事執筆時点での価格は179,982円です。
HPの法人向けPCはウインタブで過去に何度もレビューしていますが、筐体のしっかり感が高く、ディスプレイも微妙にビジネス寄り (体感的な輝度が若干低めで長時間の作業でも目が疲れにくいと感じました)、キーボードの打鍵感も素晴らしく、仕事用のノートPCとしておすすめです。
6. 関連リンク
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2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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