Microsoftは昨年、Office 365ユーザーに対し、OneDriveの利用容量を無制限とする方針を打ち出しました。この方針は日本のOffice 365 Soloのユーザーには表立ってアピールされていませんでしたが、米国のMicrosoftのサイトで申し込みをすれば、日本のユーザーもOneDriveを無制限にすることができました。具体的には下記の記事で説明していますが、私はこの特典を利用してOneDriveの容量を無制限(表示上は10TB)にしています。トップ画像がそれですね。
Office365ユーザーはOneDriveの容量が無制限に! - ただし日本での展開は未定
また、Office 365の契約をしていない、一般ユーザーも現状OneDriveを15GBまで無料で使うことができ、それ以外にも期間限定のキャンペーン等で随時容量を拡大することができていました。たとえばこんなのがあります。
OneDrive 無料で15GBの増量中、合計30GBに!9月末まで、急げ!
ということで、無料でも15GB、Office 365の契約があれば1TBあるいは無制限と、私たちWindowsユーザーにとってOneDriveは非常に頼りになるクラウド・ストレージです。しかし、11月2日(現地時間)に、Microsoftは「The OneDrive Blog」に下記の記事を掲載しました。
OneDrive storage plans change in pursuit of productivity and collaboration
この記事によると、OneDriveの容量無制限を利用して、めちゃめちゃ大量の動画データなどを保存する人がいて、一人で75TB以上も使っていた(一般人の14,000倍)ことがわかり、Microsoftとしては「バックアップ用と言うよりは、生産性と共同作業を追求するような使い方をして欲しいと思っている」ので、下記のような変更を実施する、ということです。
・Office 365(Home、Personal、University)の契約者に無制限の容量は提供せず、1TBとする。
・100GBと200GBの有料プランの新規契約は廃止し、1カ月1.99ドルで50GBまで利用できるプランに置き換える。
・従来15GBだった無料容量を5GBに縮小する。これは既存ユーザーにも適用される。カメラロールをOneDriveにバックアップすることによって受けられた15GBの無料ボーナスも廃止する。この変更は2016年初頭に実施する。
そして、これらの変更の運用は
・Office 365を個人で利用しているユーザーで1TB以上の容量を使用している人は最低12カ月の間、超過した分の保存は可能
・この変更により、Office 365の契約が不要になるユーザーに対して、Microsoftは返金を行う
・無料容量を5GB以上使っている非Office 365ユーザーは2016年初頭にMicrosoftが今回告知した変更を実施してから最低12カ月間はOneDrive上の全てのファイルにアクセスできる。それに加え、1年間のOffice 365の無料利用権(OneDrive1TBつき)を受けることができる(ただし、クレジットカードの登録は必要)
・現在OneDrive100GBと200GBの有料プランに契約している人は今回の変更による影響はない
ということになるそうです。ハッキリ言ってユーザーレベルでは改悪、としかいいようがないですね。私はOffice 365 Soloを契約しているので、変更後は1TBまでとなりますが、現時点で100GBくらいしか使っていないため、大勢に影響はありません。しかし、非Office 365ユーザーにとって15GB(あるいは30GB)使えていたものが5GBにされる、というのはかなり問題があるような気がします。
海外のニュースサイトでも今回の唐突な変更には怒り爆発、という感じですし、米国では今後クレームが殺到するような気もしますので、特に無料容量が5GBになる、という部分に関しては簡単には決着しないと思われます。この記事を読んでいる方々も、日本マイクロソフトが正式にアナウンスをしてから動いたほうがいいですね。
関連リンク
OneDrive storage plans change in pursuit of productivity and collaboration
コメント
Office 365上限が1TBにってのはまあいいんですよ。無制限だとバカが出るのはこれに限らずEvernoteもでしたし。
(あっちはメモやスクラップがメインなのに単なるストレージとして容量圧迫したヤツがいた)
つぎにまあ無料容量を5GBに縮小・15GBの無料ボーナスも廃止ってのも元々25GBだった無料容量がコロコロ変わってる点や15GBボーナスも「サービスを知ってもらうための施策」って事でどうにか我慢できるかもって所ですが、
問題は前回は「容量減や無料追加されていた部分は以前から利用していたユーザーには改訂後も引き継がれる」だったのが今回は「適用後に一定期間後削減される」こと、
それと他社クラウドストレージよりも信頼して大容量な100GB・200GBのプランを廃止して50GBだけにしまったこと。
こんなことではユーザーがDropboxに流れてしまうことになると思うのだが。
(って書いて今ふと思ったのは、連携も深めたことだしもしかすると単純なストレージはDropboxに移行させるように画策したのでは、と・・・。)
一部訂正:(” ”くくりの部分が抜けてました)
それと他社クラウドストレージよりも信頼して大容量な100GB・200GBのプランを ”使いたいと思ったユーザーもいただろうに(と言うかぼく自身が契約考えてた)” 廃止して50GBだけにしまったこと。
あるえふさん、こんにちは、コメントありがとうございます。まさにおっしゃるとおりです。OneDriveをメインに使うためには5GBじゃ足りないような気がするし、その反面でMicrosoftはなんでもかんでもOneDriveにデータを保存させようとするので、このやり方だと米国のユーザーは黙っていないんじゃないかな、と思います。なので、5GB化は実現するのか微妙、と思いますけどね。
一部の人の使いすぎ防止が変更理由なら無制限だけ廃止すれば良いだろ
無料分縮小、100GB、200GB廃止はOffice365への誘導かな
トシさん、こんにちは、コメントありがとうございます。私も一般のユーザーが15GB(最低保証)から5GBになってしまうことについて心配しています。OneDriveはWindowsタブレットユーザーにはすごく大事なものなんですけどね。あと、Windows Mobileのほうでも必要になりますし。
意外と便利で5GBはさすがに少ないかもな。って、まだ自分は500MBも使っていないが。
Fさん、こんにちは、コメントありがとうございます。全く同感です。画像の保存をし始めると5GBとかはあっという間なんですけどね。特にWindowsPhoneを使う人にはかなり不便になるような気がします。Googleみたいに画像用のサービスを始めるんですかね?
最終バックアップをクラウドに
と、マイクロソフトに淡い夢を抱いたのであった 完
こんにちは、コメントありがとうございます。なぜかスパムフォルダに入ってしまっていて、公開するのが遅れてすみません。OneDriveの件はすでに各所で炎上してるみたいなんで、日和ってくることを期待しましょう
>この変更は2015年初頭に実施する。
2016年初頭ですよね。私は申請に間に合いませんでした。いつ減らされるんだろう(;´・ω・)
先月末で申込みが終わって、大企業は四半期であれこれ区切るって事から考えると今月中から4月1日までには減ることになるのかなぁ。
まあ、5GBを越えていても「減らしてからも12ヶ月間はファイルにアクセス出来る」ってあるから過剰分はその間にダウンロードできるけど。
ぼくの場合はOffice 365契約があるから問題なかったけど、でもIS12TやAndroidスマートフォン/iPhoneでアップロードしっぱなしのカメラロールの分が100G近く容量食ってた・・・(大汗)
ねこさん、こんにちは、コメントありがとうございます。記事は修正しておきました。こういうミスをつぶすことがサイトの信頼を上げることになるとおもうので、ご指摘には感謝します。この変更はブーイングがすごいので、実施は多少ズレこむような気がしますけど…。
あるえふさん、こんにちは、フォローありがとうございます。結構悲観的なご意見かな、と。でも時期にかかわらず超過分は避難させることになりますね。ご指摘の通り、時間的余裕はあるはずなので、正式アナウンスがあってから動けばいいと私も思います。