DELLがモバイルノート「Inspiron 13(5330)」に新世代CPU、Core Ultraシリーズを搭載するモデルを追加しました。Core Ultraを搭載するノートPCは他社(MSIやACERなど)からもほぼ同時に発表されていますが、それらと並び「国内一番乗り(何時何分何秒?というのは抜きにしてですw)」になると思いますし、他社製品よりも手頃な価格で購入が可能です。
なお、Core Ultra搭載モデルの筐体やディスプレイなどは従来モデルと同じです。外観等についてはこちらの実機レビュー記事をご参照ください。この記事では従来モデルからの変更点や価格についてご紹介します。
DELL Inspiron 13(5330)レビュー - シンプルで飽きのこないデザイン、高いパフォーマンス、高精細で美しいディスプレイのモバイルノート
1.概要
スペック表
Inspiron 13(5330) | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core Ultra 5 125H /Core Ultra 7 155H |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB(LPDDR5) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD(M.2 PCIe NVMe) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチ(1,920 x 1,200) 13.3インチ(2,560 × 1,600) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1 Type-A、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1080p) |
バッテリー | 54WHr |
サイズ | 296.68 × 213.5 × 14.35-15.65 mm |
重量 | 1.24 kg |
※Core Ultra 5 125H:正式にはCore Ultra 5 Processor 125H
Core Ultra 7 155H:正式にはCore Ultra 7 Processor 155H
従来モデルからの変更点
12月15日に都内で新製品発表会が開催され、ウインタブも参加させてもらいました。その際のスライドがこちらです。
すみません、ちょっと曲がっていますがご容赦ください。まず、12月14日(現地時間)に発表されたばかりのCore Ultraプロセッサーを搭載しているのが最大の特徴です。Core Ultraプロセッサーについては後日別記事にてご紹介しますが、Core Ultraは従来のPコア(Performance Cores)とEコア(Efficient Cores)に加えて低消費電力Eコアが追加され、さらに第三のエンジン、NPU(Neural Processing Unit)を搭載しています。NPUの搭載によりAIの処理性能が大きく向上したほか、内蔵GPUもIris XeからIntel Arcに変更され、グラフィック性能も大幅に上がっています。
ちなみに、Passmarkが公表しているベンチマークスコアは従来のCore i5/Core i7(P型番)と比較して大きく違う、という感じではありません。これは既存のベンチマークテストではCore Ultraのパフォーマンス(の方向性)を十分に読み切れていない、ということも理由になっていると思います。
繰り返しになりますが、Core Ultraは
・NPU搭載によるAI関連処理の高速化
・内蔵GPUのIntel Arcによるグラフィック性能の向上
・低消費電力Eコアによるバッテリー駆動時間の伸び
が「表に出てくる」改善になりますので、おそらくPassmarkやCINEBENCHのようなベンチマークソフトだと性能差が現れにくいのだろうと思います。
CPU以外の部分ではRAMの高速化、Webカメラの機能改善(AIによるオートフレーミング機能の強化)があり(以上、Core Ultra搭載モデルのみ)、MIL(MIL-STD-810H)の認定取得(既存モデルも含む)といった点も挙げられます。
それと、筐体色に「ライトピンク」が追加されました。私がDELLの製品ページで確認したところ、現時点だとライトピンクはCore Ultraモデルの専用色になっていました(Core Ultraモデルは従来色のプラチナシルバーも選べます)。
発表会で筐体も見せてもらいましたが、外観の変更は見られず、開示されている筐体サイズも従来モデルから変わっていません。
2.価格など
DELL Inspiron 13 5330のCore Ultra搭載モデルはDELL公式サイトで販売中です。価格は下記の通り
Core Ultra 5/16GB/512GB/2,560 × 1,600:147,000円
Core Ultra 7/16GB/1TB/2,560 × 1,600:167,000円
※左からCPU/RAM/SSD/ディスプレイ
「Core i5-1340P/16GB/512GB/2,560 × 1,600」という構成の従来モデルの価格が127,000円(12月16日現在)なので、CPUをCore Ultraにすると2万円アップ、ということになります。これをどう見るかは人それぞれですが、発表会の感触だとグラフィック性能は顕著に上がっていると感じられました。またAIについては今後活用できる場面がどんどん増えていくと思いますので、個人的には「Inspiron 13を買うならCore Ultraモデルがいいのでは?」と思いますね。