ASUSがフォルダブル(折りたたみ式)有機ELディスプレイ搭載の2 in 1 PC「Zenbook 17 Fold OLED UX9702AA」を国内発売しました。この製品は1月のCESで発表され、当時は日本での発売があるかどうか不明でした。ここに来てついに日本でも購入できるようになりました!
海外発表の際の紹介記事はこちらです
ASUS Zenbook 17 Fold OLED - 17.3インチで折りたためる有機ELディスプレイを搭載!巨大なタブレットとして、またモバイルノートとして使えます
1.Zenbook 17 Fold OLED スペック
スペック表
Zenbook 17 Fold OLED UX9702AA |
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OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i7-1250U |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB(LPDDR5-5200) |
ストレージ | 1TB SSD(M.2 PCIe 4.0 ×4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチOLED (2,560 x 1,920) タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(491万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 75Wh(約12時間) |
サイズ | 本体:378.5×287.6×13.3mm キーボード込:287.6×193.5×23.1-34.4mm |
重量 | 本体:1.53kg/キーボード込:1.83kg |
コメント
CPUのCore i7-1250Uは第12世代(Alder Lake)の省電力タイプで、ノートPCによく使われているCore i7-1255UよりもPBPが低く(1250Uは9W、1255Uは15W)、その意味ではかつてのCore mシリーズの流れを汲む超省電力タイプとも言えます。ただし、直近ウインタブでこのCPUを搭載する製品をレビューしており(記事は近日公開)、パフォーマンスが大きく劣る、という感じではなかったので、性能面では心配いらないと思います。
RAMは16GBでストレージは1TBです。国内版製品ページでは説明がありませんでしたが、RAMはオンボードです。よって増設や換装はできません。SSDのほうはM.2 NVMeで、これだけ見ると換装可能のように思われますが、筐体構造的に換装するのは難しいんじゃないかと思います。ただ、1TBあればそう簡単には容量不足にはならないでしょう。
ディスプレイは17.3インチ(2,560 x 1,920)アスペクト比4:3です。折りたたむと「12.5インチ(1,920 x 1,280)アスペクト比3:2」になります。パネルは近年ASUSが力を入れている有機EL(OLED)で、100% DCI-P3の色域、PANTONE認証の取得、そして最大で500nitの輝度と、クリエイターのニーズにも十分応えられる品質になっています。
2.Zenbook 17 Fold OLED 筐体
PC本体は「17.3インチの巨大なタブレット」です。このタブレットにBluetoothキーボードが同梱されます。
このようにタブレット単体でも使えますし、Bluetoothキーボードを接続すれば17.3インチの大画面をキーボード操作できます。
折りたたんで使う場合、画像左のようにソフトウェアキーボード(タッチキーボード)を使うか、それとも画像右のようにBluetoothキーボードをディスプレイの半面に載せて使うか、という感じになります。使いやすさ、という点ではBluetoothキーボードのほうがずっと上だと思いますが、この製品は本体重量が1.53 kg、キーボード込みの重量が1.83 kgなので、本格的な文書作成を想定せずに出先に持ち出す場合、キーボードを持っていかずに、必要に応じてタッチキーボードで済ませるという選択肢もあるでしょうね。
背面です。筐体はマグネシウム合金製で、ダークグリーンのフェイクレザー製エルゴノミックキックスタンドが一体化されています。なお、メーカーのスペック表では厚さ13.3 mmとなっていますが、これはおそらくキックスタンド込みの数値で、本体のみの厚さはわずかに8.7 mmとのことでした。
キーボードです。日本仕様も英語配列のみとなり、キーピッチは19.05 mm、キーストロークは約1.4 mm、キートップには0.2 mmのくぼみがある、本格的なテンキーレスキーボードです。
入出力ポートはUSB Type-C(Thunderbolt 4)が2つとイヤホンジャックのみ。本体がタブレットの製品なので、ポート数が少ないのは仕方ないところでしょう。
この製品、スピーカー品質にも期待できます。「Harman Kardon認定の4スピーカーとDolby Atmosオーディオシステム」搭載で、この画像を見る限り配置も良さそうです。
ASUSがまとめた利用法一覧です。
なお、折りたたみ式、ということで耐久性がちょっと心配ですが、この製品は30,000回のヒンジテストをクリアしており、さらにMIL規格(MIL-STD-810H)の堅牢性を備えています。
3.Zenbook 17 Fold OLED 価格など
ASUS Zenbook 17 Fold OLEDはASUS Storeで販売中で、12月1日現在の価格は税込み649,800円です。この価格にはMicrosoft Office Home&Business 2021を含みます。
価格を見て「あいたた…」とも「やっぱり…」とも思ってしまいますが、さすがに簡単に買えるお値段とは言いにくいですね。私も含め、この製品を手に取ってみたい、と思う人は多いと思いますけど、ちょっと手が届かないかな…。
4.関連リンク
Zenbook 17 Fold OLED (UX9702):ASUS 製品紹介ページ
Zenbook 17 Fold OLED UX9702AA (UX9702AA-MD007WS):ASUS Store
コメント
流石に64万!?って思いましたけどこうしてみると初代X1foldはまだ良心的だったんですね..
X1foldの第二モデルの画面は16型でCPUもi5があるのでもう少し安いことを願います
X1 Foldは10月に短期間だけ直販されていたことがあり、その際はCore i5モデルが592,999円でした。…まあ、いくぶん安いと言えなくもないですが、「焼け石に水」的な感じではあります…。販売再開時にはどうなるでしょうね。
昔はこういうの出てくると時間たったら安くなるし楽しみって思ってたけど最近は価格下がらないから買えない。
レノボのThinkPadだと特にその傾向が大きいですねー。ASUSの場合、期間経過とともにセールで割引販売されるケースが多いとは思いますが、この製品は大量に売る、という性格ではないと思うので、値下がりはあまり期待できなさそうです。