こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ついさっきドスパラの「Diginnos Stick DG-STK2S」の実機レビュー記事を公開したばかりなのですが、またしてもスティックPCの話題です。私の感覚では「スティックPCって不思議な製品だなあ」というのがあります。製品コンセプトのすばらしさは誰もが認めつつ、でも実際に自分が使うとなるとイマイチうまく活用できるイメージがわかず躊躇してしまいますよね。でも製品は多くの会社から発売されていますし、世界でも大手のPCメーカーであるLenovoに続いて今度はASUSからも発売されます。さらに、あのIntelまでもが自社のブランドで製品を発売してます。でもバカ売れ!みたいな話は聞こえてこないんですよね。
すいません、少し脱線してしまいました。ということで、ASUSが新たにスティックPCに正式参入(以前も海外で製品を公開したことはありましたが、日本では初めてです)しました。製品名は「VivoStick TS10」です。
1.スペック
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Atom x5-Z8350
RAM: 2GB
ストレージ: 32GB
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
入出力: USB 3.0、USB 2.0、microUSB(給電用)HDMI、オーディオ
サイズ: 139 x 36 x 16.5 mm / 重量 75 g
補足します。この製品のCPUはCherryTrail世代のAtomでも、本当に最新の「Z8350」です。「Z8300とどう違うの?」ということになると思いますが、IntelのARKで確認したところ、バースト周波数が1.84GHzから1.92GHzにアップしている以外は特に変更点を見出せませんでした。当然CPUの詳細な仕様の一部は改善されていると思われ、処理性能や省電力製は向上していると思われます。私が知る限り、末尾50(他にはAtom X5-Z8550、X7-Z8750があります)のAtomはまだ日本で搭載製品は発売されておらず、世界的にも珍しいのではないか、と思います。新しいモノ好きの中国タブレットでもまだ見かけません。
ということで、Z8350搭載によるメリットについては書きようがないのですが、私がこれまで試用してきたマウス製やドスパラ製のスティックPCはベンチマークテストをするとタブレットやノートPCよりもスコアがやや低くなることがほとんどなので、この製品については最新のCPUを搭載しているから速い、ということは一概に言えないでしょう。というか、おそらく体感差なんてないと思いますよ。
OSは64ビットですが、RAMが2GBなので、この点でも64ビットだから速い、というのは難しいかな、と思います。というか、CherryTrail機であってもRAMが2GBなのであれば32ビットOSのほうがむしろ安定しそうな気がしますけどね。ネットワークは5GHz帯に対応し、入出力ポートでフルサイズUSBを2つ、給電用とは別に装備しているのは大歓迎、といっていいでしょう。これはドスパラのDiginnos Stick DG-STK2Sとほぼ同じですね。
でも、この製品、ちょっとクセがあるかもしれません。というのも、スティックPCとしては珍しくオーディオ(イヤフォン/マイク)ジャックが装備されているのですが、そのかわり「microSDスロットがない」んです。一長一短、ということで片付けられればいいんですけど、この部分は注意しておきたいところです。
あと、サイズですが、画像を見るとかなりスリムでスタイリッシュに見えます。いいデザインだと思いますが、必ずしも小さくはありません。もちろん携帯するのに一切不自由は感じないと思いますけど、「USBメモリースティック」と形は似ていても、サイズは全然異なります。
2.筐体
筐体にはHDMI端子を保護するためのキャップがついています。全体的に洗練されたデザインということができますね。発売当初のスティックPCは本当にUSBメモリースティックと同じような角ばったデザインで、いいとか悪いとかコメントするようなものじゃなかったのですが、最近は各社とも独自のデザインを採用していて好感が持てます。
筐体を四面から並べています(上から表面、底面、側面1、側面2)。つい最近までドスパラのDiginnos Stick DG-STK2Sを試用していたのですが、やはりUSBポートが給電用(microUSBポートを使います)と別に2つある、というのはスティックPCとしての大きなメリットになる、と感じています。その意味ではこの製品は非常に使い勝手がよくなるだろうと思いますよ。心配なのはやはりmicroSDスロットがないことにより、クラウドにしかデータを逃がせない、ということですね。
3.価格と発売時期
ASUS VivoStick TS10は4月8日から発売が開始され、価格はオープンとなっていますが、ビックカメラでの販売価格は税込み23,533円(ポイント10%つき)でした。Atom Z8350という話題性の高い最新CPUを搭載している、ということであまり細かい突っ込みは入れるべきではないと思いますが、スティックPCについてはドスパラがかなり価格破壊的なことを仕掛けているので、それを思うと少し高いかな、という気はしないでもないです。
しかし、気になりますね「Z8350」。このシリーズのAtomがタブレットに搭載されるのが待ち遠しいです。また、8インチタブレットに搭載される日が来るのか、ということを考えると少し怖い、というのもあります。まあ、いつものようにこういうのは中国製品がいち早く対応してくるんでしょうね。
4.関連リンク
テレビのHDMI端子に挿して簡単に使えるスティックタイプのWindows PC「ASUS VivoStick TS10」を発表:ASUS ニュースリリース
VivoStick TS10 ブラック:ビックカメラ
コメント
このCPUは製造のステッピングが変わったマイナーチェンジバージョンですね。
バースト部分以外は基本的にはあまり変更はないようですが、旧cherrytrailで指摘されていたGPU部分におけるalpha blendingとtexture compressionのバグが修正されているそうですよ。
パフォーマンスに与える影響は分かりませんが、悪くなることはないと思います。
メモリはやはり4GBほしいと感じますが・・・
takeotaさん、こんにちは、コメントありがとうございます。私、「(CとかDとか)ステッピング」について文章で説明できないので記事では言及してません。あとアルファなんとか、とかテクスチャーなんとか、というのはtekeotaさんにいま初めて教えてもらった用語ですw
『スマートフォンやタブレットの画面をテレビに表示できる』という機能が便利そうだと思っています。実は最近、最新のChrome castを手に入れたのですが、結構、便利かもしれないと思い始めているので。今までは、HDMIケーブルで簡単にTVに表示できるWindowsは、その点でアドバンテージがあると思っていたのですが。(^_^;
しいふうるさん、こんにちは、コメントありがとうございます。その部分見落としてました。これもかなりスティックPCの使い道を広げる機能か、と。あと、別記事でスティックPCの実機レビューをやったんですけど、家族とか仲間内でワイワイ、というのが一番わかり易いと思いました。
外泊時は7インチタブとBTマウスキーボードイヤホンとHDMI等一式を持っていく私からすると
小さくても………
タブは移動時でも使えますからね…
スペックそのままでNUC程度まで大きくして静音ファンと端子増やし100V仕様にしてくれたらイイのになぁ…
加工すればすぐ作れるけどね(笑)
小さい意味が見出だせない…………
こんにちは、超スローなレスお許し下さい。そんなあなたにTV BOX…
懐かしの「最強タブレット」razer edge proを思い出しますね。
アレはハイスペックでしたが重い、熱いというデメリットがありました。
こっちはライトなゲームだけでしょうが、その辺のデメリットは無いかな。
こんにちは、コメントありがとうございます。レスが遅くなり申し訳ありません。スティックPCならコスパ面でドスパラか、ハイスペックならまだ発売されてないけどIntelのCompute StickのCore mモデルかな、と思います。
1.スペックの入出力にmicroSDと書かれていますが、無いんですよね?
こんにちは、コメントありがとうございました。すみません、誤記載です。記事の方は修正しておきました。