ASUSが23.8インチサイズのオールインワンPC(AIO)「Vivo AiO M241DAK」を発売します。オールインワンPCというのは「ディスプレイにPCの本体が内蔵されているもの」で、この製品もそうですが、一般にキーボードとマウスが付属しますので、本体のみを購入すればノートPCと同じようにすぐ使い始めることができます。ただし、サイズが大きいので設置場所の確保は必要になりますけどね。
テレワークが普及した関係で自宅でのPC作業が増えた人も多いと思いますが、オールインワンPCはテレワーク用としても非常に便利に使えます。
1.スペック
Vivo AiO M241DAK | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | AMD Athlon Silver 3050U |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD(PCIe 3.0 x2接続) |
光学ドライブ | (外付けDVDドライブ) |
ディスプレイ | 23.8インチ(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB3.0 × 4、USB2.0、HDMI入力、HDMI出力、オーディオジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | なし |
サイズ | 540 × 409 × 48-165 mm |
重量 | 5.4 kg |
ご存知の通りウインタブではあまり積極的にデスクトップPCの紹介記事や実機レビュー記事を掲載していません。にもかかわらずこの製品をご紹介するのは、エントリークラスながらとてもスペックが良く、価格も低く抑えられているためです。
特にCPUが非常に気になる型番でして、「AMD Athlon Silver 3050U」です。
こちらはPassmarkが公表しているベンチマークスコアです。第10世代(Comet Lake)のCore i3-10110UとGemini LakeのCeleron N4100とスコア比較しています。スコアは「Core i3とCeleronの中間くらい」ですね。
Celeron N4100はウインタブではおなじみの型番で、エントリークラスのノートPCによく使われています。N4100のウインタブでの評価は「Office系のソフトであまり込み入っていない資料を作成したり、簡単な画像加工をしたり、動画視聴やWebブラウジングがストレスなくこなせる」というもので、Core i3に関しては「一般的なビジネス利用ではCore i5などとの体感差がほとんどなく、快適に動作する」と評価しています。実際に私はつい最近まで第6世代(Skylake)のCore i3-6100Uを搭載するノートPCをメインマシンにしていました。
ということで、個人的にはAthlon Silver 3050UというCPUの実力に期待を寄せています。おそらくゲーム用途や高度な画像加工、動画編集などを別とすれば、多くの操作がサクサクとこなせるのではないかと思います。ちなみに第8世代のCore i3-8145UのPassmarkスコア(9月3ヵ現在)は3,713、第7世代のCore i5-7200Uのスコアは3,393です。
RAMは8GB、ストレージは256GB SSDです。比較的安価なオールインワンPCはストレージがHDD(ハードディスクドライブ)であることが多いのですが、この製品はしっかりSSDを搭載していますので、アプリの起動やデータアクセスが高速です。
ディスプレイは23.8インチのFHD解像度で、IPS液晶という表記はありませんが、米国のASUS製品ページに「IPS Level」という表記がありましたので、日本仕様でもIPS相当の液晶になっている可能性が高いと思われます。
Wi-Fiは残念ながらWi-Fi6(ax規格)には対応しません。また、入出力ポートに注目です。USB Type-Cポートこそありませんが、十分な数のUSBポートがあるのと同時に「HDMI入力」があります!要するに「外部ディスプレイ」として他のデバイスの画像出力が可能である、ということです。
それと、この製品「外付けのDVDドライブ」が付属します。実際のところもはや光学ドライブを使う機会がほとんどないと思いますが、それでも年に1回とか2回くらい、光学ドライブが欲しくなる場面があると思うので、必要に応じて使える外付けドライブはありがたいですよね。
サイズの方はまあ、いつもご紹介しているノートPCとは次元が違いますね…。ディスプレイサイズもそこそこ大きいですから、設置場所はしっかり確保する必要があります。
2.筐体
米国ASUSの製品ページ(米国での型番はASUS AIO M241DA)も確認しましたが、米国ではRyzen 7モデルの設定もあるので、必ずしもエントリーマシンとは言えません。日本仕様も基本的に同じ筐体と思われ、ご覧のように上部と左右のベゼル幅が非常に細くなっています。また、Webカメラが下部ベゼルに装備されます。実機を確認してみないとなんとも言えませんが、テレワークではWebカメラの「写り具合」は結構大事だと思いますので、できれば上部ベゼルにあってほしかったかな、と思います。下部ベゼルだと、「下から見上げる感じ」になっちゃいそうですよね。
背面です。スッキリしたデザインで、下部に入出力ポートがズラリと並んでいます。
側面です。ディスプレイ面はかなりの薄型ですが、どうしても「脚」の部分がそれなりの奥行きになってしまいます。ただ、この製品は奥行きが最大16.5 cmなので、比較的スリムな部類と言えるんじゃないでしょうか。
トップ画像を再掲します。この製品はワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウス、そして画像にはありませんが、外付けのDVDドライブが付属します。冒頭にも書きましたが、必要な周辺機器が付属していますので、ある意味ノートPCと同様に、本体だけ購入すればすぐに使い始めることができます。
3.価格など
ASUS Vivo AiO M241DAKは9月4日の発売予定で、ASUS Storeではすでに予約販売がスタートしています。9月3日現在の価格は49,982円(税込み54,980円)です。なお、この価格にはOffice互換ソフトの「WPS Office」を含んでいます。
個人的にはこの価格は非常に安いと感じます。ベンチマークスコアだけが根拠ですがCPUの性能も悪くないし、RAMやストレージの構成も十分かと思われます。どうしても「場所を取る」というのはありますが、仕事用としても家庭用としてもいい仕事をしてくれるでしょう。