ASUSがミルスペック(米国軍事規格MIL-STD-810Gテスト)をクリアする15.6インチゲーミングノート「TUF Gaming FX505GD」を発表しました。ゲーム中はついエキサイトして筐体を乱暴に扱うことがあるのかもしれませんから、頑丈なゲーミングノートというのは需要があるんだろうと思いますが、この製品はゲーマーだけでなく、一般ユーザー(オンラインゲーム以外の用途に使う人)にも向く製品なのではないか、と思います。
1.スペック
FX505GDは2つのバリエーションモデルがあります。「FX505GD-I5G1050」と「FX505GD-I7G1050」というのですが、枝番を見れば誰でも簡単にわかるようになってますよね。2モデルとも外部GPUはGeForce GTX1050で共通ですが、
I5G1050:Core i5/RAM8GB/16GB Optane+1TB HDD
I7G1050:Core i7/RAM16GB/256GB SSD + 1TB HDD
このようにCPUとRAM/ストレージ容量が異なります。ゲーマーの場合、やはり気になるのはGeForce RTXシリーズになると思います。なのでGTX1050というのは少し微妙かもしれないですね。ゲーミングノートは安くても軽く10万円以上はしますので、RTXが登場したばかりの今「どうせ買うなら…」というのはあると思います。
ただし、私のような下手くそとかエントリーゲーマーであればこのスペックは魅力だと思います。個人的にはGTX1050ならCPUはCore i5-8300Hでも十分快適に使えるだろうと思いますが、ストレージの「16GB Optaneメモリー」がどのくらいの仕事をしてくれるのかが気がかりです。いつも書いていますが、これだけハイスペックなCPUとGPUを搭載しておいてストレージがHDDというのは(システムやソフトウェアの起動がめちゃめちゃ遅くなるので)論外だと思っています。Optaneによってこの挙動が気にならなくなるくらいに改善されるのであればCore i5モデルでも十分すぎるかな、という気はします。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、IPSと明記はされていませんが「視野角170度」という記載がありますので、ほぼ「IPS相当」と考えていいでしょう。なおリフレッシュレートは60 Hz(一般的なノートPCのディスプレイと同じです)ということなので、この点もゲーマーには少し気になるところかもしれません。
入出力ポートのほうも、一般的なスタンダードノートとしては悪くありませんが、ゲーミングノートとしては映像出力系のポートがHDMIしかないので、やや物足りないと思います。
冒頭に書いたとおり、この製品はミルスペックをクリアする筐体を備えているのがセールスポイントですし、サイズの方も健闘していると思います。さすがに「コンパクト」とまでは言えませんが、少なくとも横幅に関しては360mmと、15.6インチサイズのノートPCとしてはごく小さいほうです。
2.筐体
いやあ、カッコいいですわ…。ゲーミングノートっぽいゴツさを残しつつも、ナローベゼルになっています。
天板です。メーカーによれば「四方から放射線状に走るラインが特徴的」ということで、やや立体的な造形になっています。ただし、配色がブラック基調にゴールドのロゴとなっていて、ゲーミングノートとしては少し落ち着いた雰囲気になっています。筐体素材は不明ですが、製品ページに「GOLD STEEL」という記載があり、天板に「マット加工」を施しているという記載もありますし、そもそもミルスペックをクリアしているということもありますので、おそらく金属製ではないか、と思います。
キーボードです。ここもカッコいいですね。この画像だとバックライト色がゴールドになっていますが、RGBなのでカラフルな配色に変更ができます。そして、W,A,S,Dキーが強調表示されています。なお、配列は「100キー英語」のみで、残念ながら日本語配列ではありません。
また、このキーボードは「デスクトップにインスパイアされたレイアウト」ということで、配置にもかなりの工夫が凝らされています。キーストロークも1.8 mm、アクチュエーションポイント(キーが入力を認識する深さ)もキーストロークの2分の1となっていて、確実かつ快適なタイピングが可能、とのことです。
側面と入出力ポートの配置です。ここはイマイチかもしれません。ポートが左側面に集中しているので、周辺機器をたくさん接続する場合には使いにくいかもしれないですね。
3.価格など
ASUS TUF Gaming FX505GDは3月15日の発売で、3月15日現在のASUS Storeでの価格は下記のとおりです。
FX505GD-I7G1050:154,500円(税込み166,860円)
FX505GD-I5G1050:119,500円(税込み129,060円)
Core i5モデルの価格は割安かと思います。一方でCore i7モデルのほうはGTX1050搭載機であることを考えると必ずしも安価とは言いにくいかもしれませんね。上のほうにも書きましたが、本格ゲーマーだと、このタイミングではGeForce RTXのほうが気になるところだと思います。この製品の場合、筐体デザインが非常にカッコいいと思いますし、ミルスペックの頑丈さも備えていますので、単なるゲーミングノートというよりも、むしろ非ゲーマーにも向くハイスペックマシンと考えるほうがわかりやすいかもしれません。
4.関連リンク(ASUS Store)
ASUS TUF Gaming FX505GD (FX505GD-I7G1050)
ASUS TUF Gaming FX505GD (FX505GD-I5G1050)