ASUSの、「ROGではない」タフなゲーミングノート「TUF Gaming FX505シリーズ」にRyzen搭載の格安モデルが追加されました。どのくらい格安かといいますと「税抜きで82,800円」です!ゲーミングノートとしては最安値圏と言える価格だと思いますが、スペックが特に低いわけでもなく、エントリーマシンとして十分に期待に応えてくれる製品だと思います。なお、既存モデルのFX505シリーズに関しては、以前紹介記事を掲載していますので、こちらも合わせてご覧ください。
ASUS TUF Gaming FX505GD - タフな筐体を備えた15.6インチゲーミングノート、非ゲーマーも注目!
1.スペック
このスペック表で最初に目が行くのはCPUの「AMD Ryzen 5 3550H」ですよね?ウインタブではこれまでこのCPUを搭載する製品の実機レビューはおろか、紹介記事すら掲載したことがありません。ゲーミングノートの場合、CPUだけでなくGPUも重要になってくるのですが、とりあえずPassmarkが公表しているベンチマークスコアを見てみましょう。
Ryzen 5 3550H:8,497
Core i7-9750H:13,647
Core i5-9300H:9,742
※9月16日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
Ryzenは型番体系をCore iシリーズに寄せてきていて、ずいぶんとわかりやすくなりました。型番末尾HのCore iプロセッサーとの比較では、Core i5よりも少し低いスコアになっています。ただ、ウインタブの経験上、型番末尾UのRyzen(モバイル用第二世代)だと、同じ型番末尾UのCore iプロセッサーと互角以上の性能になっていましたので、このRyzen 5 3550HもCore i5-9300Hと同等くらいの実力はあると思っています。
外部GPUはGeForce GTX1650(VRAM4GB)で、10万円を切る価格のゲーミングノートとしては十分なスペックのものが搭載されていると思います。RAMは8GB、ストレージは512GBで、RAMに関しては16GBに変更できるオプションがあればなお良かったですね。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、形式は不明ですがリフレッシュレートはしっかり120 Hzあります。これならゲームプレイ時にも滑らかに画面遷移してくれるでしょう。なお、FX505シリーズは「170度の広視野角(つまり、IPS相当のディスプレイである)」を謳っているのですが、既存モデルのリフレッシュレートは60 Hzなので、このFX505DTとは仕様が異なります。価格面と高リフレッシュレートである、という点を考慮するとTN液晶である可能性もあります。
入出力ポートはゲーミングノートとしては不十分でしょうね。映像出力ポートがHDMIのみ、音声ジャックも入出力兼用となります。
FX505シリーズのセールスポイントは「頑丈な筐体」です。米国軍事規格(ミルスペック、MIL-STD-810G規格)に準拠する耐久性を備えていて、この点はゲーマーであってもなくても歓迎したいところです。サイズは最近のゲーミングノートらしく「横幅だけは小さい」ですね。このため、左右のベゼル幅が非常に細くなっていて、高い没入感が得られます。
2.筐体
一通り筐体画像を確認しましたが、外観は他のFX505シリーズと同じです。ナローベゼルで、左右のベゼル幅はわずかに6.5 mmしかありません。
天板です。ゲーミングノートらしく立体的な造形になっていて、メーカー説明によれば「天板はマット加工が施され、四方から放射線状に走るラインが特徴的なデザインです。」とのことです。また、ASUSのロゴはゴールドですね。
背面には大きめの通気口があります。なお、この製品の冷却性能に関しては特にメーカーサイトに突っ込んだ記述はありませんでした。
キーボードです。「100キー英語キーボード (イルミネートキーボード)」で、日本語配列ではないのは注意したいところ。W,A,S,Dキーがハイライトされ、いかにもゲーミングノートっぽい雰囲気になっています。また、「イルミネート」ということなのでバックライト色は変更可能です。
FX505シリーズはキーボードに並々ならぬこだわりがあります。レイアウトにせよ、キーの押下圧(62gf)やアクチュエーションポイント(キーが入力を認識する深さ)など、よりゲーマーが使いやすくなるような配慮がなされています。
側面と入出力ポートの配置です。ある意味わかりやすいと言うか、「ポートは全部左側面」です。好みはわかれると思いますが、正直あまりいい配置ではないような気がしますね。
3.価格など
ASUS TUF Gaming FX505DTは9月27日の発売予定で、ASUS Storeでは予約注文を受け付けています。記事の冒頭に記載したとおり、9月16日現在の価格は税抜き82,800円(税込み89,424円、消費税率8%の場合)です。Ryzenを搭載するゲーミングノートの紹介記事はこれが初めてということもありますが、GeForce GTX1650を搭載する本格的なゲーミングノートとしては最安値と言っていいんじゃないでしょうか?
しかもこの製品はミルスペック準拠の筐体を備え、ディスプレイのリフレッシュレートは120 Hz、キーボード品質にもかなりのこだわりが感じられます。エントリーゲーマーが初めて購入するゲーミングノートとして、非常に魅力的な製品だと思います。