こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ASUSからキーボード非分離型、11.6インチサイズの2 in 1「Transbook Flip TP200SA」が登場しました。TransBook Flipシリーズは従来からありましたが、TransBookといえばどうしてもキーボード分離型のT100TAシリーズとか、Chiシリーズのほうに目が行ってしまい、Flipシリーズのほうはあまり注目されていたなかった感があります。今回デビューした「TP200SA」はディスプレイサイズも11.6インチと小型化され、モバイルWindowsマシンとして魅力的な存在になりそうです。
なお、「11.6インチ、キーボード非分離型、ディスプレイ360度可動」タイプのノートPCは「Lenovo FLEX 3」や「HP Pavilion 11-k000 x360」「acer Aspire R 11」などがあり、この記事では、同タイプのノートPCと適宜比較しながら進めていきます。
1.スペック
補足します。OSが64ビットでCPUがCeleron N3050というのは、キーボード非分離型の2 in 1で普及価格帯の製品の標準構成といってよく、このタイプはCPUにAtomではなくCeleronを搭載することが多くなっています。N3050というCPUの型番は、HP Pavilion X360やacer Aspire R11と同じもので、LenovoのFLEX 3に搭載されているN2840よりは高性能です。
TP200SAのRAMは2GBですが、競合するHPやacerは4GBを搭載しており、OSが64ビットであることを考えれば若干不満に感じられます。ストレージについてはeMMC64GBとなっており、これは競合製品がHDD500GBであるのと対照的です。一見すると64GBより500GBのほうがいいに決まってる、ということになりますが、ハードディスクよりもシリコンのほうが故障しにくく高速ですし、クラウドストレージの活用を前提とした場合、個人的にはTP200SAの構成のほうが好ましいと感じます。
ディスプレイ解像度は競合機種も含めすべて1,366 × 768となっていて、タブレット製品の水準から見るとやや低いように思われますが、ノートPCとしては標準的であり、特に大きな不満は出ないと思われます。
カメラに関してもタブレット製品と比較するとイン側に低解像度のWebカメラがひとつだけ、というのは競合機種も含めた傾向であり、このタイプを購入する場合には注意が必要ですね。
また、入出力インターフェースに関しては、TP200SAにはUSB3.1 Type-C、USB3.0そしてUSB2.0と3つのUSBポートが用意されている上、規格も新しいので高速なデータ伝送が可能となります。このタイプの製品は一長一短があるにせよ、ポート類はタブレット製品と比較してかなり余裕があるため、実用上問題が出てくることはないと思います。
2.筐体デザイン
上の画像のとおり、TP200SAは360度回転するヒンジの特性を生かし、様々な形態で使用することができます。このあたりも競合する同タイプの製品と変わるところがなく、大別して4つの形態が紹介されています。こう書くと新鮮味がないように思われるかもしれませんが、実際のところ、各メーカーからこのようなタイプの製品が登場しており、もはや新しいものとは言えないのも事実です。
なお、サイズ感を理解するために、競合機種との比較をしてみます。
TransBook TP200SA: 297 × 201.3 × 18.45 mm / 重量 1.2 kg
Lenovo FLEX 3: 299 × 209 × 21.8 mm / 重量 1.39kg
HP Pavilion X360: 306 × 208 × 21.5-23 mm / 重量1.46 kg
acer ASpire R11: 298 × 211 × 20.9 mm / 重量1.58 kg
このように、サイズという点ではTP200SAは優れていますね。特に重量がもっとも重いAspire R11よりも300g以上軽い、というのはモバイル利用時に大きな差になると思います。もちろん大きさという点でも競合機種よりもわずかに小さくなっていますね。
3.価格と発売時期
ASUSの2015年秋冬モデルの発売時期は9月19日以降となっていて、TP200SAについても同様です。ASUS Shopでの販売価格は税込み59,184円です。家電量販店でもほぼ同じような価格で、ビックカメラでも59,184円で予約を受け付け中です。なお、この記事で比較した競合機種の実売価格が最も安いのはLenovo FLEX 3で、Lenovo直販サイトでは3万円台前半から購入でき、Aspire R11は5万円台、Pavilion X360は6万円程度となっています。よく似ているとはいっても機種ごとの特徴や機能の差がありますので、一概にどれが割安ということは言えず、TP200SAに関しても同様です。
ディスプレイ360度可動型の2 in 1はモデル数が増えてきました。一方でこのタイプの製品を使っている人というのをあまり見たこともないので、本格的な普及はこれから、と言うところでしょうか。モバイルPCとしてのパッケージングは優れていると思うので、今後に期待したいところですね。
4.関連リンク
ASUS TransBook Flip TP200SA:ASUS公式サイト
ASUS TransBook TP200SA-3050:ASUS直販サイト
11.6型ワイドノートPC TransBook[Win10] TP200SA-3050:ビックカメラ