ASUSがCES2020の開催に合わせ、14インチとコンパクトなサイズのゲーミングノート「ROG Zephyrus G14」を発表しました。まず、「日本向けのサイズ感」であるというのがうれしいですし、CPUに次世代のRyzen 4000シリーズを、GPUには最高でGeForce RTX2060を搭載する高性能マシンである、というのも注目したい点です。あとは…、トップ画像を見ていただければ「ASUSがまたなんかやった」というのはおわかりいただけるか、とw
1.スペック
ラスベガスのASUS展示会場で実機を見た際にはまだ製品ページがなかったと思うのですが、1月12日現在、ASUSのグローバルサイトには製品ページができていて、詳細なスペックも判明しています。ただし、このスペック表はグローバルサイトに掲載されていたものを引用していますので、日本発売時には仕様が変わる可能性があります。この点あらかじめご了承ください。
CPUは新世代のRyzen 7 4800HSが搭載されます。AMDいわく、「Core i7-9750Hを上回る性能」ということですが、まだ搭載製品が出回っていませんので現状よくわかりません。もちろん大幅な性能アップは果たしていると思いますけどね。
GPUはGeForce GTX1660TiもしくはRTX2060が搭載されます。GPUだけで判断すると、この製品はゲーミングノートとしては中位クラスという位置づけになります。RAMは最大32GB、ストレージは512GBもしくは1TBのM.2 NVMe SSDです。
ディスプレイは複数種類が用意されています。いずれも14インチのノングレアタイプIPS液晶で、FHD解像度でリフレッシュレートが60 Hzもしくは120Hz、WQHD (2560 x 1440)解像度でリフレッシュレートが60Hz、の3種類です。いずれも「100% sRGB、Pantone Validated(認証済み)」で、発色・色域も高水準なので、ゲーマーだけでなくクリエイターの利用にも向きます。
通信系ではWi-Fi6に対応します。高速なだけでなく途切れにくいという特性も持つWi-Fi6はこれからゲーミングノートを購入するなら対応必須の規格と言えるでしょう。
現状わかっていないのがバッテリー稼働時間で、この製品の場合、筐体サイズがコンパクトで持ち運びが容易なため、この点は早く知りたいところです。そのサイズですが、14インチノートとしては「とても小さい」というわけではないものの、外部GPUを搭載する高性能機としては十分に薄型で軽量だと思います。1.6 kgなら(ちょっと重いですけど)毎日持ち歩いても平気かもしれません。
2.筐体
ラスベガスのASUS展示会場で実機を見せてもらいました。「あれ、モバイルノート?」という雰囲気のある、とてもゲーミングノートとは思えないくらいのサイズ感です。
最初に驚いたのが天板。この画像では「雪が降っている」のを表現していますが、実際に動いて(雪が降って)いました。つまり「アニメ」です。「AniMe Matrix display」というもので、ゲーミングノートとしては業界初の機能です。何を表示させるか、というのはユーザーが自由にコントロールでき、トップ画像では「win-tab」と表示してもらっています。
この機能は購入時に「あり、なし」を選べます。また、この機能の有無により筐体サイズも変わり、「あり」の場合は厚さ19.9 mmで重量1.7 kg、「なし」の場合は厚さ17.9 mmで重量1.6 kgです。それと、表示できる色は「ホワイトのみ」です。
筐体はCNC加工のアルミ製で、色は濃いグレー(Eclipse Gray)の他にホワイト(Moonlight White)も設定されています。
キーボードです。14インチなので当然テンキーはありません。レイアウトを見ると、最近のROGでよく見られる「デスクトップインスパイアード(Fキーが4つずつグルーピングされている、最上段にホットキーが4つあるなど)」タイプですね。もちろんNキーロールオーバーに対応しています。また、バックライトはRGB(カラフルなもの)ではないようです。それと、この画像では英語配列になっていますが、最近のROGのニューモデルを見ていると、日本仕様も英語配列のままとなる可能性が高いと思われます。
左右の側面です。この製品、一般的なノートPCとしてはともかく、ゲーミングノートとしては必要なポートが省略されているように思われます。有線LANポートがないんですよね。Wi-Fi6に対応しているので、そっちを使え、ということでしょうか。それ以外だとUSBポートは合計で4つありますし、映像系もHDMIに加え、USB Type-Cのうちの1つが映像出力に対応していますので、必要十分な装備ではあると思います。あと、SDカードリーダーはありません。
底面です。この製品は4スピーカーで、キーボード面に2つ、底面左右に2つが装備されています。
3.価格など
ASUS ROG Zephyrus G14は2020年の春頃(第1四半期末あるいは第2四半期初め)に発売されるとのことで、価格はまだわかりません。また、日本発売についても情報がありません。でも、おそらく日本でも発売されると思います。どう考えても日本向けの製品ですよね。
本格的にオンラインゲームを楽しむのであればディスプレイサイズは「大きいほどいい」とは思いますが、LANパーティーなどはもちろんのこと、出張や旅行の際に持っていけるコンパクトサイズのゲーミングノートを歓迎する、という人は多いのではないでしょうか?また、スペックにこだわりたいビジネスマンなどにも歓迎されそうなパッケージングだと思います。個人的には「AniMe Matrix display」を楽しめるような人に使ってもらいたいなあ、なんて思いますね(「なし」も選べますけどね)。「他にはないことをやりたがる」ASUSの製品ですし。
4.関連リンク
ROG Zephyrus G14:ASUS グローバルサイト