ASUSが15.6インチのゲーミングノート「ROG Strix G15 Advantage Edition G513QY」を発売しました。この製品は(型番から考えて)「ROG Strix G15 G513」のバリエーション追加、あるいは派生モデルと言えるのですが、システム構成が大きく変更されています。もともとStrix G15のCPUとGPUはAMD Ryzen + NVIDIA GeForceの組み合わせでしたが、Advantage EditionではAMD Ryzen + AMD Radeonの組み合わせになっています。
1.スペック
スペック表
ROG Strix G15 Advantage Edition G513QY | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | AMD Ryzen 9 5900HX |
外部GPU | AMD Radeon RX 6800M(12GB) |
RAM | 16GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB SSD(PCI Express 3.0 x4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ(2,560×1,440)165Hz |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen1 × 3、HDMI、オーディオジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | なし |
バッテリー | 駆動時間 約11.8時間 |
サイズ | 354.9×259.9×22.69-27.2 mm |
重量 | 2.4 kg |
バリエーションモデル
Advantage Editionとしては8月7日現在、上記スペック表掲載の単一バリエーションです。
ポイント
●CPUはRyzen 9、GPUは世界初搭載のRadeon RX 6800M
●AMD Advantage準拠
●強力な冷却性能
●解像度2,560×1,440で165Hz駆動の高精細高速駆動液晶
●静音仕様で高耐久なゲーミングキーボード
●個性的で美しいデザイン
コメント
CPUはオーバークロックにも対応するRyzen 9 5900HXを、GPUには「世界初」となるRadeon RX 6800Mを搭載します。RX 6800Mについてはなにせ「世界初」ということなので、どのくらいの性能なのかはなんとも言えません。YouTubeにRX 6800Mの説明動画がありましたので、こちらをご参照ください。どちらかというとRadeon推しの人のようですが、わかりやすい内容になっていました。
ゲーミングノートでもRadeon最強!RTX3080を超えるRX6800M登場!新しいノート用GPUであるRX6700M、RX6600Mも比較紹介!:YouTube
これを見るとベンチマークの種類によってはGeForce RTX3080 Laptopを上回るスコアをマークしています。実際のところ、プレイするゲームタイトルによって優劣が変わってくると思いますが、そのパフォーマンスには大きな期待ができそうです。
また、ディスプレイの仕様もStrix G15から変更になりました。G15が1,920 × 1,080解像度でリフレッシュレート300 Hzなのに対し、Advantage Editionでは2,560 × 1,440解像度でリフレッシュレート165Hzとなっています。これをどう捉えるかは人それぞれでしょうね。私はもはやリフレッシュレート165Hzと300Hzの違いを体感できないと思うので高精細なほうを歓迎しますが、腕のいいゲーマー(特に年齢が若い人)なら、300Hzのほうがゲームのスコアが伸びるのかもしれません。
なお、ASUSによればこの製品は「AMD Advantageに準拠」という説明になっていますが、じゃあ「AMD Advantageって何よ?」って思いますよね。これ、Microsoftの「モダンPC」とか、Intelの「Evo プラットフォーム」と同じ概念です。モダンPCはMicrosoftが特定のPCに、Evo プラットフォームはIntelが特定のPCに与える「お墨付き」のようなもので、それぞれが定めるシステム仕様を満たしていると「名乗る」ことができますが、AMD Advantageもそれと同じです。詳細な要件は私にもわかりませんが、少なくとも「CPUとGPUがAMD製であること」が要件になっているので、国内販売されているノートPCでAMD Advantage準拠と言えるものはほとんどないと思います。
筐体のサイズは従来モデルのG15と同寸で、重量が100グラムほど重くなった程度なので、ほぼ一緒、と考えていいと思います。
2.筐体
筐体の外観は従来モデルから大きくは変わっていませんが、G15の筐体色がエクリプスグレーなのに対し、Advantage Editionではオリジナルブラックとなっています。上部と左右のベゼルが非常に細いのはいいとして、この製品には「Webカメラがない」という点には注意しておきましょう。
それと、前面下部にはLEDバーがあり、任意の発光パターンに設定できます。
天板です。天板素材はアルミ製で、ROGらしい左右非対称のデザインになっています。さらに…
これ、天板の右下のドットに見える部分を拡大したものなのですが、よく見ると「R」「O」「G」の文字になっています。
こちらは左下のヒンジカバーです。「ⅢR」と入っていますが、これは「ROG×Ryzen×Radeon」を意味しているとのこと。またこのヒンジカバーは交換可能で、シルバーのものとブラックのものが付属します。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「92キー日本語キーボード (4ゾーン RGB イルミネートキーボード)」となります。G15に装備されているNumberPad(タッチパッド部分をテンキーとして使える機能)はなく、Per-Key RGBでもありません。4つのゾーンごとにバックライト色を変更できるのみです。
入出力ポートの配置は結構特殊です。右側面にポートがなく、左側面と背面にのみポートが配置されています。どうなんでしょうねえ…、使いにくくないかな?
3.価格など
ASUS ROG Strix G15 Advantage Edition G513QYはASUS Storeで販売中で、8月7日現在の価格は229,800円(税込み)です。Radeon RX 6800Mの性能をどう評価するかにもよりますが、「RTX3070よりも上、ゲームタイトルによってはRTX3080をも凌ぐ」と評価するのなら229,800円という価格は激安と言っていいでしょう。
また、スペックだけでなく、筐体のデザインもROGらしいものに仕上がっていますし、ROGだけに冷却性能にも不安はないでしょうから、ゲーマーにはとても魅力的なニューモデルだと思います。
4.関連リンク
ROG Strix G15 Advantage Edition G513QY (G513QY-R9RX6800):ASUS Store