こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。以前、こんな記事を書きました。
Windowsストアの詐欺的アプリ1500本を削除 - 海外メディアから
スパムアプリはiOS用のApp StoreでもAndroid用のGoogle Playでも横行していて、審査が厳しいと言われるApp Storeのほうはまだしも、Google Play以外でもアプリを入手できるAndroidのほうはかなりひどいと思っています。Windowsストアの方は、といえば、上にリンクした記事に書いてあるとおり、もともとApp StoreやGoogle Playよりはアプリ数が少なく、Microsoftがしっかり管理してくれているということで、やや安心感を持っていました。
でも、先日YouTube用のアプリを探していてちょっとした発見をしたので、今回はそのことについて書きます。
1.Hyperという無料アプリをダウンロード
WindowsストアでYouTube試聴用アプリ「Hyper」というのを見つけ、無料なのでダウンロードしてみました。第一印象は「これってMetrotubeにそっくり!」でした。ただ、英語しか対応していないMetrotubeに対し、Hyperは日本語化されているし(YouTubeの規約違反となる場合があるのでおすすめしませんけど)ダウンロード機能もついているし、たまに挙動が不安定になるMetrotubeよりも安定して動作します。
ということで、「これって同じ会社で作ってるんだろうなあ。HyperってMetrotubeの後継アプリかな」と思いました。でも調べてみると両者の制作者は別々になっていて、関係性を見出すことができませんでした。Hyperは決してMetrotubeをパクっているというわけではなく、むしろ機能面では優れています。似ているのは外観デザインだけで、アプリとしては別ものだと思います。
Metrotubeを作っているのはlazywormappsというニュージーランドの会社で、Hyperを作っているのはImpressumというドイツの会社です。このアプリの外観デザインで特許、商標、意匠権登録などができるとも思えませんし、両社の間で何らかの許諾関係があるのかもしれません。1ユーザーとしては「外観が似てるよね」くらいな感想で終わりです。。
2.これはちょっと…
次に見つけたアプリはちょっと…。名前が「MetroTUbe Pro++」、有料で300円です。名前だけ見ると「Metrotubeの有料版だね」と思いますし、Metrotubeには満足しているので、「じゃPro版を買おうか」ということになってもおかしくありませんでした。
上の画像はWindowsストアで「Metrotube」と検索した際の結果一覧画面です。左上がMetrotube、左下がMetroTUbe Pro++です。明らかにアイコン(サムネイル?タイル?)のデザインが異なっていて、到底同じ制作者のものとは思えません。また、アプリ名も「MetroTUbe Pro++」と「TU」だけ大文字になっています。
アプリ詳細ページを見てさらにびっくり!です。
全く同じスクリーンショットが使われています。Pro版としての機能説明も一切ありません。そして試用版はなし、ダウンロードするためにはとにかく300円前払いしなくてはなりません。もちろん制作会社もMetrotubeとは別で、Webサイトすら見つけられませんでした。
このアプリ、私はダウンロードしていないので、結論については言及しません。読んでいる方々に判断していただければ、と思います。
3.iTubeで検索すると…
「iTube」という名前でApp StoreやGoogle Playで複数のアプリを見つけることができます。多くはYouTubeの再生リストを作ったりする機能があるものですが、商標などが管理されているわけでもないらしく、この名前でいろんな会社がアプリを作っています。なので、「iTube」という名称でWindowsストアに多くのアプリが存在すること自体は理解できます。
「iTube」で検索するとこうなります。同じデザインのアイコンがずらっと並んでますが、(アホらしいので全部見てませんけど)ほぼ異なる制作者が出品しています。「iTube」というのもありがちな名前ですけど、こうなるともうダウンロードする気にもなりませんよね。これらのアプリがスパムであるとはいいませんが、購入者を混乱させる意図がある、と判定されても仕方ないと思います。
くれぐれもアプリのダウンロード、特に有料アプリの場合は慎重に!支払う金額の多寡ではなく、万一購入したアプリがスパムであったとしたら、そういう不届き者にたとえ100円でも与えるのは納得できないでしょうから。