こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ちょっとだけ複雑な思いを胸に新製品「VAIO Phone A」を紹介します。VAIOのスマホと言えばWindows 10 Mobile搭載の「VAIO Phone Biz」ですが、今回紹介する「A」はOSがWindowsではなくAndroidです。決してAndroidが悪いわけではないですが、製品の詳細を見ていくと、ちょっとなあ、という気にさせられてしまいます。でも、スペック表だけでなく、筺体の仕上げなどを考慮すればとてもお買い得な価格設定なんです。
1.スペック
OS: Android 6.0.1
CPU: Qualcomm Snapdragon 617
RAM: 3GB
ストレージ: 16GB
ディスプレイ: 5.5インチ(1,920 × 1,080)
カメラ: イン500万画素/アウト1,300万画素
通信: LTE対応SIMフリー機 (microSIM)
LTE : Band 1/3/8/19/21
WCDMA : Band 1/5/6/8/11/19
ネットワーク: 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth4.2
入出力: microUSB 2.0、microSD、オーディオ、
SIM: microSIM、nanoSIM(デュアルSIMデュアルスタンバイ)
バッテリー: 2,800 mAh(連続通話11時間、待受500時間)
サイズ: 156.1 × 77.0 x 8.3 mm / 167 g
結論から言うとハードウェア構成はVAIO Phone Bizと全く同じです。厳密にはWCDMAの対応バンド数が少しだけ異なるのことと、Bluetoothが4.0から4.2になっていますが、これはハードウェアの変更によるものなのか、それともOSの換装に伴ってソフトウェア的に改善されたものなのか、私にはわかりません。それと、SIMスロットが異なり、VAIO Phone BizではmicroSIMのみ(シングルSIM)だったのに対し、この製品ではデュアルSIMとなっています。ただこれも、nanoSIM側がmicroSDカードとの排他利用となっているので、ハードウェアに手が加えられたのかはわかりません。
ともかく、CPU、RAM、ストレージ、ディスプレイ、カメラ、そして筺体サイズはVAIO Phone Bizと全く同じです。なので、個人的には「同じハード」だと思います。
ひとまずそれは置いておいて、Android機としてのVAIO Phone Aですが、2017年の水準だとミドルスペック機と言えそうです。CPUのSnapdragon 617はVAIO Phone Bizと同じですが、VAIOの新製品に使われるものとしては「新しくない」ですね。この製品と対比できそうなNuAns NEO Reloadedはより新しいSnapdragon 625を搭載しています。617と625だとAntutuなんかでベンチマークを取れば結構スコアが違ってくると思います。
またディスプレイサイズやカメラ性能に関しても、やはり2017年の製品としてはミドルスペック、と言っていい水準です。VAIO Phone Aは価格も引き下げられていて、スペックから見た価格は決して高いとは思いませんが、「VAIOだよね?」という意味ではちょっと不満を感じますね。
2.筺体
電源を入れてホーム画面が出てこない限りVAIO Phone Bizと見分けがつきません。しかし、ということはアルミ削り出しの超高質感な筺体だ、ということです。
筺体色はシルバーのみ。これもVAIO Phone Bizと同じです。また、VAIOの誇りである「安曇野FINISH(製造の最終工程を日本の安曇野向上で実施)」も行われます。このような品質管理まで考慮すれば、VAIO Phone A(VAIO Phone Bizも含めて)の価格は全然高くないと言えるでしょう。
一応側面と上下面の画像も掲載します。レイアウトは当然VAIO Phone Bizと同じで、Androidスマホとして見てもオーソドックスな印象がありますね。
3.価格など
VAIO Phone Aは3月30日から予約受付を開始し、4月7日に発売されます。価格は税込みで26,784円です。ちなみにWindows 10 Mobileを搭載するVAIO Phone Bizの方も最近値下げされ、税込み32,184円になっています。
この製品はVAIO Phone Bizの派生モデル(OS換装版)と理解していいと思いますが、単にスペック表だけでなく、筺体の仕上げなどを考慮すれば非常に割安感があると思います。登場した背景はだれでも想像できると思いますし、それを考えると少し寂しいですが、いいものはいい、ということでいいんじゃないでしょうか?
4.関連リンク
VAIO Phone A:VAIO公式サイト 製品紹介
コメント
実績ある国内企業ブランドが監修した端末という意味で、
simフリーandroidに初めて挑戦される方にお勧めじゃないでしょうか。
私はnexus5xが元気に稼働しているのでちょっと悩みますね…。
ぱぱさん、こんにちは、コメントありがとうございます。おっしゃる通りで、この製品に罪はないと思うんですけど、在庫活用的な感じが見えてしまうので、ちょっと悲しいですねー。
買って1年足らずでAndroidに路線変更なんてあまりにもユーザーをないがしろにたも同然で、価格も半額。馬鹿にするにもほどがある。怒り心頭です。
こんにちは、こめんとありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。同じ考えの人も多いでしょうね。でも、「Snapdragon600番台のサポートをMicrosoftが断念」という報道があり、先日のNuAnsNEOにせよこの製品にせよ、そのとばっちりを受けたように思います。
MSがスナドラ6系をWindows10mobileのサポート対象外にしちゃったので仕方ないですね
正直MSはまた見捨てたかという思いが強い
金型無駄にしないためにも、筐体使い回しは英断ですね
Astarさん、こんにちは、コメントありがとうございます。怒りの矛先って、その方向に向けるべきですよね。こんなことしてるからWindows 10 Mobileはダメなんだよ!と言いたい。
bizのレビュー動画なんかを見る限りボディはカッコよくていいですよね
ただ今発売でAndroid6なのも気になりますし、bizからOS変えただけなのでしょうがないですがスペックも一周遅れな感じが…
でもほぼ同じスペックで競合しそうなMoto G4 Plusも最安は3万ですし、いわゆる中華機ではないことも考えると魅力的ですね
ワケシさん、こんにちは、コメントありがとうございます。SD617というのがちょっと引っかかりますけど、Bizの存在を無視すればこれってかなりお買い得だしVAIOだし、ということにはなりますよね。
まあ、VAIOにしては頑張った端末だと思う。同じ価格帯でdsds使える端末で言えば、g07より発売が3ヶ月遅いけど。。RAIJINより2ヶ月遅いけど。。あのVAIOのハードがこの価格帯で手にはいるなら、、、未だにmicroUSBで、ストレージが16GBしかなくてもいいよね?(いや、よくないかw)
こんにちは、コメントありがとうございます。「VAIOなので、いいです(キッパリ)」と、また叱られそうなことを書いてみる…。
良いところ:
VAIOである
国内で品質管理
手頃な価格
DSDS
悪いところ:
その他全て
こんにちは、コメントありがとうございます。いやー、やめてー!
Engadgetでは「ソフトウェアの変更によって、ハードウェアの性能が引き出されている部分も」「Androidを搭載したことで、DSDSが解禁」と書かれていました。
http://japanese.engadget.com/2017/03/21/vaio-phone-a-os-android/
こんにちは、コメントありがとうございます。Engadgetの記事なので正しいと思いますが、後者はともかく、前者はよくわからんですねー。体感的にはW10Mの方が軽そうなんですけど。
vaio で DSDS、いいかも! と思ったのですが、公式サイトに
「NTTドコモのFOMAカードはVAIO Phone Aでは動作しません。」
という気になる記述があるんですよねー。
ToMuさん、こんにちは、コメントありがとうございます。ああ、そうかあ、DSDSだとそういう使い方もあるんでしたね…