こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。シャープ製スマートフォン「AQUOS sense3 plus」にSIMフリーモデルが追加されました。この記事は現在ライター就任を検討していただいている読者の「こうせつ」さんにご執筆いただきました。私のほうで内容を確認し、細かい言い回しなど、ウインタブの他の記事と整合性が取れるように調整させていただいておりますので、「普通の製品紹介記事」としてご覧いただければ、と思います。
0.はじめに
AQUOS sense3 plusについては、発表後すぐの10月1日、かのあゆさんが記事にされていますが、キャリアモデルが出揃い、SIMフリーモデルが発売になったということで再度記事にさせていただきます。
SHARP AQUOS Sense 3 Plus ー ミッドレンジモデルでありながら6GB RAMを搭載。ドルビーアトモス対応のステレオスピーカーも搭載!
さて、AQUOS sense3 Plusは12月上旬~中旬にかけてソフトバンク、auからそれぞれキャリアモデルが発売開始されました。auでは「AQUOS sense3 plus サウンド」<SHV46>としてPioneer製ワイヤレスイヤホンを同梱したモデルになりました。また、楽天モバイルからもSIMフリーモデルが発売されました(ただし回線契約が必要です)。
今回ご紹介する「SH-M11」は、goo simsellerやヨドバシカメラなど家電量販店のWebサイトでも販売されています。キャリアモデルではシングルSIM対応でNanoSIM 1枚とmicroSDの組み合わせのみの対応になっているところ、SIMフリーモデル「SH-M11」はnanoSIMが2枚同時に使えるDSDVに対応している点が大きな違いです。
主な特徴はかのあゆさんの記事にもある通り、「約6.0インチIGZO液晶」、「Dolby Atmos対応ステレオスピーカー」、「4000mAhの大容量バッテリー」、「デュアルカメラ」である点はキャリアモデルとSIMフリーモデルで共通です。今回は「AQUOS sense3」との比較も含めてご紹介します。
1.スペック
AQUOS sense3 PlusのOSはAndroid 9.0 Pieです。シャープのAndroid端末は発売後2年間、最大2回のOSアップデートを謳っていますので、この製品もほぼ確実にAndroid 10へのアップデート対応がなされるはずです。2019年12月中旬時点で発売済みの楽天モバイル・ソフトバンクについては「Android10 提供準備中」となっていました。
OSバージョンアップ情報:シャープ
CPUはSnapdragonシリーズの中でもミドルレンジのモデルに採用が多い「Snapdragon636」を搭載しています。Snapdragon 636はsense3に搭載されているSnapdragon 630の改良版で、2018年に発売されたASUSの「Zenfone 5」や「Zenfone Pro Max」、2019年にモトローラーから発売された「 moto g7 plus」など採用機種は少ないのが現状です。
630の改良版というところから同程度の性能を想像されるかもしれませんが、それまでの630のコア「Cortex-A53」から「Kryo 260」に変更されたことから製造元のクアルコム曰く「Snapdragon636は630と比べてパフォーマンスが40%向上している」とのことです。
また、RAMとストレージはsense3より大きい6GB/128GBを搭載しています。CPUが40%、メモリが1.5倍ということで単純計算はできませんが、sense3に比べると性能面で上回っていることは間違いないでしょう。
画面もsense3の5.5インチよりも大きい6.0インチあるので、映像の迫力をより感じることができるでしょう。動画視聴の際に気になる音質についても、ミドルレンジ機ではモノラルスピーカーが多い中、本体上下に設置のスピーカーからのステレオ再生に対応し、Dolby Atmosで臨場感のあるサウンドが楽しめます。
SIMはnanoサイズ 2枚が差せるDSDV(デュアルSIM、デュアルVoLTE)に対応しています。一方の回線でLTEデータ通信をしつつ、もう一方の回線でVoLTEでの待受けができますが、スロットの1つはmicroSDカードとの排他利用となる点には注意が必要です。
バッテリーは容量の大きい4000mAhが搭載されていて、IGZO液晶の影響もあることから、かなり長時間の使用が可能です。
アウトカメラはデュアル仕様で標準と広角で構成されています。sense3シリーズは両機種とも早くピント合わせができる「デュアルピクセルセンサー」に対応いています。防塵・防滴・おサイフケータイ対応なのはシャープ製としては標準ですがSIMフリー機としては貴重な存在といえます。
2.筐体
サイズと質量が160 × 75 × 8.7 mm / 175 gでsense3の147 × 70 × 8.9 mm / 167 g、よりも縦に13 mm、横に5 mm長く、8 g重くなっています。ただし厚さは0.2 mm薄くなっていますが、全体的にはそれほど大きな違いではありません。ただ、縦の13 mmは胸ポケットに入れる人だと少し気になるかもしれませんね。
カメラはノッチやパンチホールなどの採用はなく、上部のベゼル部分にあります。また、下部にはタッチセンサーを搭載し、指紋センサーを内蔵しています。中華製スマホにもノッチや画面内指紋センサーが増えてきていますが、高性能なモデルをお手頃価格で提供するために削るべきところを削った姿勢は評価したいところです。ちなみに最近では省略されやすいイヤホン端子も搭載し、ハイレゾ再生に対応しています。
AQUOS sense3 plusのカラーは、上に掲載したムーンブルーのほか、ブラック、ホワイトという比較的落ち着いた3色です。ちなみに楽天モバイルはSH-M11と同じ3色、auではクラッシーブルーとホワイト、Softbankはムーンブルー・ブラック・ホワイト・ピンクという微妙に違った色展開を行っています。
3.価格など
AQUOS sense3 plusは2019年12月25日に発売され、一部MVNOでは回線契約ありで4万円程度、端末のみがECサイトや家電量販店で5万円代後半~6万円台半ばの価格になっています。
AQUOS sense3のSIMフリー機であるSH-M12が回線契約ありで2万円台前半、端末のみは3万円台半ば~4万円弱で販売されているところをみると、約2万円の差です。この2万円をどう見るか、という点ですが「LINEからSNS、メーラーなどアプリの切り替えが多い」、「スマホで映画や海外ドラマなどの視聴、サブスクリプションの音楽やradikoの再生が多い」、「ライトな3Dゲームをストレスなく動かしたい」という人はsense3ではなく、sense3 plusを選んだほうが良いでしょう。逆に言うと、アプリの切り替え、動画や音楽、3Dゲームに興味がない方はsense3で十分ですね。
また、ハイエンド機までの性能は不要だけどミドルレンジ機では物足りなさそうで不安、という方にもおすすめしたい機種です。Snapdragon636のベンチマークなどを見ると3年前のハイエンド機と同程度の性能があるようです。ここ最近、ハイエンド機で10万円を超えるものが多い中で、そろそろ当時ハイエンドだった旧機種からの買い替えを検討している方に、当時のハイスペック機に近い性能のこの機種をおすすめしたいですね。
そして、「防塵・防滴・おサイフケータイ・ミドルレンジ以上のものでお手頃」のSIMフリー機を探しているという方は、他社の同じような機種として「oppo Reno A」があります。こちらはCPUにさらに1つ上のSnapdragon 710を採用し、メモリ6GB、ストレージ64GB(楽天モバイル版は128GB)、防塵、防滴、おサイフケータイ搭載です。こちらは端末のみでも3万円台後半で購入できるので、どちらを買うかは非常に悩みどころです。
「oppo Reno A」についてはかのあゆさんがとりあげていらっしゃいますので参考にしてみてください。
oppo Reno A ― oppoの国内専用モデルは大容量RAMにおサイフケータイ搭載!新しいスタンダードになりそうな予感。
4.関連リンク
SIMフリースマートフォン AQUOS sense3 plus <SH-M11>を発売:シャープ プレスリリース
AQUOS sense3 plus:シャープ 製品紹介ページ