OSCAL Spider 10 － 20,000 mAhの巨大バッテリーにナイトビジョンカメラを搭載するタフネスタブレット

Android

2025.09.12

BlackviewがOSCALブランドのタブレット「Spider 10」を発表しました。「Blackviewと言えば」のタフネス系ガジェットです。正直なところ、タフネススマホとかタフネスタブレットはジャンルとしては「ニッチ」で売上ボリュームもそこまで大きくはないと思います。しかし、個人的にはBlackviewのブランドイメージの向上に役立つと考えていて、実際Blackviewの (タフネス系ではない)スマホやタブレットは筐体にしっかり感がありますし、ガラスフィルムやケースが付属する製品がほとんどだったりするので、「タフネス系も手掛けられる、しっかりした品質のメーカー」というアピールが可能なんじゃないかと…。

すみません、ちょっと脱線しました。今回紹介するOSCAL Spider 10は「Blackviewらしい」製品と言え、アウトドアでの利用に向く製品です。あと、アウトドア好きな人でなくとも、ガジェット好きなら刺さるかも、と思います。

公式サイトでSpider 10を見る

1. スペック
2. OS/SoC/RAM/ストレージ
3. ディスプレイ
4. 筐体
5. 価格など
6. 関連リンク

1. スペック

項目	仕様
OS	DokeOS_P 4.2 Based on Android 15
SoC	MediaTek Helio G81
RAM	8GB (RAM拡張機能により最大24GB)
ストレージ	256GB
ディスプレイ	11インチ (1920×1200) 60Hz
LTEバンド	FDD：B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18 　B19/20/26/28A/28B/66 TDD: B38/B40/B41
無線通信	802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth
ポート類	USB 2.0 Type-C microSDカードリーダー
カメラ	前面 13MP/背面 16MP+20MP
バッテリー	20,000 mAh
サイズ	268.2✕179.6✕17 mm
重量	1093.8 g

2. OS/SoC/RAM/ストレージ

OSはAndroid 15ベースの独自UI、Doke OS_P 4.2です。様々な独自機能を実装し、特に「PCモード」は個人的にお気に入りの機能です。また、最近では (他社横並びですが) Doke AIと称する各種AI機能 (アプリ)も積極的に取り入れています。PCモードやAI機能については、こちらのレビュー記事をご参照ください (PCモードについては高く評価し、AI機能については少々ネガティブな評価をしています)。

Blackview MEGA 3 レビュー－高精細12インチ＆PCモード搭載！3万円強で買える実力派タブレット。ケースとペンも付属！

SoCはHelio G81です。どちらかというとエントリークラスの型番で、メーカー開示によればAntutuスコアは251,769点とのことなので、低価格な中国タブによく搭載されているUNISOC T606と大差ない性能です。

RAMは8GBで仮想RAM16GBと合わせ、最大24GBとして使えます。ストレージは256GBと、(まだ製品価格がわかっていませんが)おそらく価格の割に余裕のある容量だと思います。

3. ディスプレイ

ディスプレイは11インチでWUXGA (1920✕1200)解像度です。上の画像で「120Hz」とありますが、これはタッチサンプリングレードで、リフレッシュレートは60Hzです。また、WidevineはL1なので、動画サブスクリプションサービスでHD以上の画質で視聴が可能です。

4. 筐体

筐体色はBlackとOrangeの2色。背面もかなりごちゃごちゃしたデザインになっていてタフネス系ガジェットらしい外観です。

実際、筐体は「超頑丈」です。IP68/IP69Kの防水・防塵性能とMIL規格 (MIL-STD-810H)の堅牢性を備えているだけでなく、「おそらくそれ以上」の過酷なテストをクリアしています。例えば「1.2 mの高さからのDeath Broke (正確な和訳はできませんが『叩きつける』に近い意味かと)」「12 mの高さからの自然落下」「高温の水（熱湯かどうかは不明)をディスプレイにかける」「水深1.55 mで30分放置」といったものです。

背面には最高1100ルーメンの明るさのライト。明るさ調整やSOS発光もできるので、キャンプなどのアウトドアシーンでは役に立ちます。

カメラは前面13MP、背面16MPと中国タブとしてはやや高めの画素数、背面には20MPのナイトビジョンカメラも搭載しています。ナイトビジョンカメラというのは、一般的なスマホカメラの「ナイトモード」とは異なり、「モノクロではあるが、暗闇でも鮮明な写真や動画が撮影できる」カメラのことです。ナイトビジョンカメラは暗い夜道などを歩く際にも便利です。

バッテリーは20,000 mAhと超大容量で、45Wの急速充電と5Wのリバースチャージに対応します。で、バッテリー容量が大きいことのトレードオフとして、筐体は厚く (17 mm)て重い (1093.8 g)です。…サラッと書きましたが、11インチタブレットで1キロオーバーというのは「かなりのもの」です。

これまで掲載した製品画像に写っていた背面のストラップ (バンド)は付属品です。ストラップのほか、タッチペンも付属します。あと、確証はありませんがBlackviewのタブレットにはほとんどの場合液晶保護フィルムが付属しますので、OSCAL Spider 10にもフィルムは付属すると思われます。ただし、強度確保の観点からガラスフィルムではないでしょうね。

5. 価格など

OSCAL Spider 10は近日発売されるものと思いますが、9月12日現在、AliExpressなどの通販サイトに製品ページがなく、公式サイトのみに製品ページがあります。価格もわかっていません。

ウインタブの (あてにならない)予想だと「3万円程度」かな、と思います。毎日気軽に持ち歩けるような感じの製品ではありませんし、SoC性能も低めですが、ディスプレイ解像度WUXGAでWidevine L1を確保し、ナイトビジョンカメラや超巨大バッテリーを搭載、さらに明るいライト付き、ということなので、アウトドアレジャー用としては魅力的な製品だと思います。あと、「防災用」としてもいいかもしれないですね。

6. 関連リンク