
OPPOがスマートフォン「Find X9」を国内発表しました。Findシリーズは同社のフラッグシップという位置づけで、高性能なSoC、MediaTek Dimensity 9500と前作Find X8から引き続きHasselblad社と共同開発したカメラを搭載するハイエンド機です。
1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | ColorOS 16(based on Android 16) |
| SoC | MediaTek Dimensity 9500 |
| RAM | 16GB (拡張機能により最大28GB相当) |
| ストレージ | 512GB |
| ディスプレイ | 6.6インチAMOLED (2,760×1,256) 120Hz |
| LTEバンド | 5G NR:n1/2/3/5/7/12/20/26/28/38/40 n41/48/66/75/77/78 LTE FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19 B20/26/28/32/66 LTE TDD:B38/39/40/41/42/48 |
| 無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0 |
| ポート類 | USB Type-C |
| カメラ | 前面:32MP/背面:50MP+50MP+50MP+2MP |
| バッテリー | 7,025mAh |
| サイズ | 157×74×8.0 mm |
| 重量 | 203 g |
2. OS/SoC/RAM/ストレージ

OSはAndroid 16ベースの独自UI、ColorOS 16です。情報アシスタント「AIマインドスペース」を実装しており、様々な情報ソースをひとまとめに整理して管理できます。
SoCは最新のDimensity 9500で、日本市場向けのスマートフォンとしては初採用となります。Antutu Ver. 10のスコアは約334万点 (出所:Nanoreview)と非常に高く、OPPO独自のトリニティエンジン技術もあって、高負荷なゲームや高度な AI 処理でも、スムーズで安定したパフォーマンスを発揮します。
ハイエンドSoCということで発熱が気になるところですが、Find X9では高品質なグラファイト素材と更に大型化した
ベイパーチャンバー機構により、高負荷な利用でも発熱を効果的に発散し、安定したパフォーマンスを保ちます。
RAMは16GBで拡張機能により最大28GBとして使え、ストレージは512GBです。ただし、microSDカードによるストレージ拡張には対応していません。
3. ディスプレイ

ディスプレイは6.6インチサイズで解像度は2,760×1,256と高く、リフレッシュレートも最大120Hzと高速、パネルは有機ELでHDR10+および Dolby Visionに対応、フラットタイプで4辺すべて 1.15mm の極細ベゼルを採用しています。
あと、指紋センサーは画面埋込式です。操作しやすいように中央寄りに配置されています。超音波式なので写真から指紋情報を悪用される心配がなくなり、セキュリティが大幅に向上しました。
4. カメラ

カメラは前面32MP、背面は50MPのカメラを3つ(広角、超広角、望遠)と2MPのマルチスペクトルカメラの計4眼で、Hasselblad と共同開発した画像処理方法を採用しています。広角カメラにはSony LYT-808 フラッグシップセンサーを採用し、光を取り込む量は OPPO Find X8と比較し約 57%増加しています。望遠カメラはW型プリズム望遠カメラ構造により、焦点距離を稼ぎながらセンサーの大型化とカメラモジュールの小型化を実現し、光学で最大 3 倍ズーム、AI 補正で最大 120 倍までデジタルズームに対応します。超広角カメラは新しいコーティング素材を採用し、逆光下でもゴーストを効果的に抑制しています。

新搭載のマルチスペクトルカメラは、画像を48 ゾーンに分割して色温度を検知し、ゾーンごとに最適な補正を行い、夕暮れや複雑な照明環境でも、リアルに色を再現します。

Hasselbladとのコラボ成果も随所に発揮されています。特に右下のXPANモードが素晴らしいですね!「伝説のカメラ」Hasselblad XPAN にインスピレーションを得た 65:24 のレトロなパノラマ撮影モードで、独自のワイドアスペクト比とシャッター音で、クラシックフィルムのようなシネマティックな世界観を表現するとのこと。
5. 筐体

筐体色はチタニウムグレーとスペースブラックの2色。

IP68/IP69の防水・防塵性能を備えており、ディスプレイガラスと背面カバーにはCorning Gorilla Glass 7i を採用し、スイス SGSの耐衝撃テストをクリアしています。また、スプラッシュタッチ機能を搭載しており、濡れた手でも誤作動を防ぎます。

左側面 (画像左側)にはカスタマイズ可能なSnap Keyもつきます。

バッテリー容量は7,025 mAh。ウインタブでよく紹介している中国メーカーのタフネススマホでは容量10,000 mAh越えの製品が珍しくありませんが、非タフネスで薄型軽量な製品としては大容量と言え、メーカーいわく「異次元の容量」とのこと。また、同梱される急速充電器で 80W SUPERVOOC フラッシュチャージも可能です。さらに50Wのワイヤレス充電 (AIRVOOC)にも対応しています。


ウインタブも発表会で実機に触れてきました。外観を少し確認した程度ですが、前後にゴリラガラスが貼られていて (さすがに)質感は非常に高く、特に前面のベゼル幅が非常に細くなっているのが印象的でした。
6. 価格など
OPPO Find X9は12月23日の発売開始で、OPPO公式サイトにはすでに製品ページができています(販売はまだスタートしていません)。価格は149,800円です。
主な販路はMNOではauとSoftbank Free Style、MVNOではIIJmioとQTmobile、家電量販店やAmazonなどです。販路別に購入特典が用意されています。
なお、最後の最後になりましたが、この製品は「おサイフケータイ」に対応します。前身機Find X8では対応していなかったので、ここに来てようやくフラッグシップモデルでもおサイフケータイが使えることになりました。この点は歓迎したい人が多いのではないでしょうか。
7. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
▶ サイト紹介・ウインタブについて


コメント